第0103日目 〈民数記第20章:〈メリバの水〉、〈エドム王との交渉〉&〈アロンの死〉〉 [民数記]

 民数記第20章に入ります。

 20:1-13〈メリバの水〉
 アロンの姉、ミリアムが死んで埋葬される。
 民が第一の月に入植したツィンの荒れ野、カデシュには食料も水もなかった。
 主はモーセを通して、杖を取って岩を打ち叩いて、水を出した。民も家畜もそれによって生き存(ながら)えた。
 だが主はこれを民の反逆とみなし、カナンの地へ入ることを許さない、といった。
 「これがメリバ(争い)の水であって、イスラエルの人々が主と争った所であり、主が御自分の聖なることを示された所である。」(民20:13)

 これまでの主の怒りがここに集約され、後の伏線となって行く大事な箇所。ぜひ旧約聖書の該当箇所を、読んでみてください。

 20:14-21〈エドム王との交渉〉
 カデシュの王、エドム王へ、モーセは民の苦しみを訴える。
 エドム王は協力を拒み、自分の土地を通過することさえも許可しなかった。
 民はエドム王の土地を迂回して、カナンを目指した。

 20:22-29〈アロンの死〉
 カデシュをあとにして、ホル山へ到着した民を、悲しみが襲う。
 メリバの水の一件で民への怒りを抑えられない主が、アロンを御身のもとへ召したのである。
 アロンの祭服をホル山の山頂でエルアザルに着替えさせると、アロンは死んだ。
 30日の間、民はそこに留まって、アロンの死を嘆き悲しんだ。

 モーセの後継と目されていたアロンが、主の理不尽な怒りの犠牲にあって、死にました。
 このあと、民はモーセとエルアザルらに率いられ、カナンへの辛苦に満ちた歩みを進めてゆきます……が、それが決して一筋縄でいかないであろうことは、これまで読んできたなかでも明らかでありましょう。

 ついでに。
 エドムとは死海南方に広がる地。
 カデシュ(kadish)とはエドムを擁する荒れ野として出てきますが、これはユダヤ教徒の葬儀の際に詠まれる「死者を哀悼する祈祷」を指す由。
 レナード・バーンスタインの交響曲第3番《カディッシュ》KADDISHは、そのカデシュを、作曲者本人の手になるテキストを用いて書かれた現代アメリカ屈指の交響曲であります。
 イスラエル・フィルとの自作自演(DG)以外のお奨め盤は、佐渡裕=フランス放送響=メニューイン他(ワーナー)でありましょうか。◆

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