第0278日目 〈サムエル記上第11章:〈サウルの勝利と即位〉〉 [サムエル記・上]

 サムエル記上第11章です。

 サム上11:1-15〈サウルの勝利と即位〉
 アンモン人の王ナハシュがイスラエルのギレアド領ヤベシュ(ヤベシュ・ギレアドとも)を攻め包囲した。圧されたヤベシュは講和の締結を申し出た。ナハシュ王はこれを諾った。但し条件がある、お前たち全員の右目を抉り抜いて、全イスラエルを侮辱することである、と。
 ヤベシュは長老たちは7日の猶予をもらい、全イスラエルに使者を送った。やがて使者はサウルのいるギブアへ到り、ギブアの民はヤベシュの状況を知って嘆き悲しんだ。
 そこへサウルがやって来た。ヤベシュの件を聞くと、主の怒りがサウルに激しく降った。サウルは全イスラエルを召集し、一丸となって出陣した(「民は主への恐れにかられ、一丸となって出陣した。」サム上11:7)。ベゼクの地で点呼するとその数、イスラエルが30万、ユダが3万であった。
 使者はサウル来るの報を携え、ヤベシュへ戻った。「明日、日盛りのころ、あなたがたに救いが来る。」(サム上11:9)町は喜びに沸いた。
 翌朝、3つに組み分けした民を率いて、朝の見張りの時刻、即ち日の出と共にアンモン人の陣営に突入した。敵は散り散りになって敗走した。
 それからサウルは民と共にヨルダン川を渡河して、ベニヤミン領ギルガルへ赴いた。そこで主の御前に立ち、和解の献げ物をささげた。
 ここに王が誕生した。
 ここに、サウルはイスラエル初の王となって位に即いた。

 既出ですが、アンモン人はヨルダン川東方に在って、たびたびイスラエルに攻めこんだ部族。その領土はギレアド領と踵を接していました。
 創19:38にありますように、アンモンはモアブ同様イスラエルから派生した部族。その祖はソドムの滅亡を免れたロトの二人の娘のうち妹であります。創19:1-38(〈ソドムの滅亡〉&〈ロトの娘たち〉)を読まれると面白いと思います。
 そのアンモン人のナハシュ王が7日の猶予を与えたのは、イスラエルの援軍はやって来ないと踏んだため。というのも、全イスラエルを使者が回るだけでそれだけの日数が費やされるから、とボールドウィン(ティンデル・サムエル記)は指摘します。
 ━━……そうかぁ? 最初に回った場所のイスラエルが援軍を組織すれば、翌日にはやって来られると考えなかったのかなぁ。
 まぁ、ともあれ、本章をもってサウルは王位に即きました。サウル王の時代の始まりであります。



 都議選に逆風吹く。が、民主党が評価されたわけではない。正念場はこれから、と肝に銘じよ。新人議員22名の増殖は、むしろ憐れむべきである。◆

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