第0281日目 〈サムエル記上第14章(1/3):1-23〈ヨナタンの英雄的な行動〉1/3〉 [サムエル記・上]

 サムエル記上第14章1/3です。
 第14章はやや長めの章、息切れしないよう便宜的に3部に分けてみます、━━
 サム上14:01-23  ヨナタン、ペリシテ人の先陣を襲う
 サム上14:24-46  ヨナタンにくだった呪いの顛末
 サム上14:47-52  サウルの家系
━━こんな感じでしょうか。変則的ではありますが、以上を各1日で更新してゆきます。

 サム上14(1/3):1-23〈ヨナタンの英雄的な行動〉1/3
 或る日、ヨナタンは自分の武器を持つ従卒1人を連れて、ペリシテ人の先陣、ミクマスの渡しに達していた先陣を討ちに出掛けた。父サウル王はギブア郊外ミグロンの地のざくろの木のそばにいて、その兵600人も祭司も共にいたが、ヨナタンの行動を知る者はなかった。
 ヨ)「さあ、あの無割礼の者どもの先陣の方へ渡って行こう。主が我々二人のために計らってくださるにちがいない。主が勝利を得られるために、兵の数の多少は問題ではない。」
 従)「あなたの思いどおりになさってください。行きましょう。わたしはあなたと一心同体です。」(サム上14:6-7)
 彼らはペリシテ人の前に姿を見せ、いわれるままに切り立った岩をのぼっていった。が、それはヨナタンの計略であった。ヨナタンと従卒はおよそ20人のペリシテ人の先発隊を討った。
 「このため恐怖が陣営でも野でも兵士全体に広がり、先陣も遊撃隊も恐怖に襲われた。地は揺れ動き、恐怖はその極に達した。」(サム上14:15)
 ペリシテ人の陣営が乱れ混乱したのを、サウルも確認した。点呼の結果、それはヨナタンによってもたらされた、とわかった。サウルは兵を率いて出陣した。ペリシテについていたヘブライ人は寝返り、身を隠していたイスラエルもペリシテ軍攻撃に加わった。ペリシテ軍は敗走した。
 「こうして主はこの日、イスラエルを救われた。戦場はベト・アベンの向こうに移った。」(サム上14:23)

 一見すると独断専行なヨナタンの単独行動、実は主の意志に適った行動でありました。引用したサム上14:6のヨナタンの言葉に端的に示された通りであります。もう少し先に進むと、それがもっと明確な形で提示されます。
 逆にいえば王サウルの優柔不断ゆえの失策に、イスラエル内部に苛立ちが生じ始め、サウル自身も王としての行動に絡め取られて決断が鈍くなってゆく過程でもあるのです。
 そうして、遂に第15章にてサムエルと主はサウルと……いや、これはそのときのお話といたしましょう。



 07月14日、関東は梅雨明け。バルトークとT.O.Pを聴く。◆

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