第0298日目 〈サムエル記上第28章:〈サウル、口寄せの女を訪れる〉〉 [サムエル記・上]

 サムエル記上第28章です。

 サム上28:1-25〈サウル、口寄せの女を訪れる〉
 アキシュ王は対イスラエル戦の準備中、ダビデにも戦陣へ加わるよう命じた。ダビデは諾い、王の護衛の長に任ぜられた。
 ペリシテ軍はイスラエルのイサカル領内イズレエル平野のシュネムに人を敷き、サウルのイスラエル軍はギルボア山に陣を置いた。ペリシテの陣容を目にしたサウルはおののいて主に託宣を求めたが、主はなにも応えなかった。
 そこでサウルは領境近くのエン・ドムにいる、という口寄せ女を、身分を隠して訪れた。サウルは亡きサムエルを呼び出させた。憤るサムエルにサウルは訊ねた、為すべきことを教えてほしい、と。
 するとサムエルはこう応えた、━━
 「主があなたを離れ去り、敵となられたのだ。主はわたしを通して告げられたことを実行される。あなたの手から王国を引き裂き、あなたの隣人、ダビデにお与えになる[さんさんか註:サム上15:28]。あなたは主の声を聞かず、アマレク人に対する主の憤りの業(わざ)を遂行しなかったので、主はこの日、あなたに対してこのようにされるのだ。主はあなたのみならず、イスラエルをもペリシテ人の手に渡される。明日、あなたとあなたの子らはわたしと共にいる。主はイスラエルの軍隊を、ペリシテ人の手に渡される。」(サム上28:16-19)
 サウルは恐怖と疲労とでその場へ倒れた。それから口寄せ女と家臣の奨めに従って、口寄せ女の供する食事にあずかり、その夜に立ち去ってイスラエルの人へ戻った。

 口寄せ女、霊媒の類はレビ20:27や申18:11で禁ぜられていました。彼らを本章の冒頭でサウルは追放しています。それでいて口寄せ女の許を訪れたのは、サウル自身の信仰が既に主から離れて堕ちていたことを匂わせた記述といえましょう。
 なお、ペリシテが陣を敷いたシュネムはナザレ南東にあってイズレエル平野の東端に位置し、ギルボア山はむろんシュネムの目と鼻の先にあります。山の稜線をそのまま南へ伸ばしてゆくと、サマリア丘陵にぶつかります(よきサマリア人云々という文言をお聞きになったことがあると思います)。
 サムエルが触れたアマレク人への不徹底はサム上15にあります。



 今夜は久しぶりにオムレツを作りました。まぁまぁの出来、かな。なんて自負してみたりする。◆

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