第0375日目 〈列王記上第9章1/2:〈主の顕現〉〉 [列王記・上]

 列王記上第9章1/2です。

 王上9:1-9〈主の顕現〉
 神殿と王宮(宮殿)の建築が終わると、かつてギブオンでそうだったように(王上3:5)、主は再びソロモンに現れて、こういった、━━
 「わたしはあなたが建てたこの神殿を聖別し、そこにわたしの名をとこしえに置く。わたしは絶えずこれに目を向け、心を寄せる。」(王上9:3)
 あなた(ソロモン)が無垢な心でわたしの前を歩み、命令にことごとく従い法と掟を守るなら、イスラエルの王座は久遠にあなたとその子らのものとなる(王上9:4-5)。
 が、もしわたしへの信仰を捨ててわたしに背き、他の神を慕い崇めるようになったなら、かつてカナンと呼ばれたこの地からイスラエルを断ち、神殿を荒廃させ、諸国民の嘲笑の的とする(王上9:6-9)。
 主はソロモンにこういったのである。
 しかし既に触れたように、ソロモンの堕落は始まっており、第10章に於いてその背反は決定的となる。

 イスラエルよ、主に従え、主なる神以外の異神を信仰の対象とするなかれ。
 散々、主が時の預言者、為政者に約束/警告してきた内容です。ここでソロモン王に繰り返されたことは、しかしこれまで以上の重みを持っていました。
 主の栄光を一心に浴び、安寧を満喫していたイスラエルが瓦解の一途をたどる前哨ともいうべき、重要な挿話であります。



 ジェイムズ・エルロイ『L.A.コンフィデンシャル』(文春文庫)下巻を読了。ラストに向かっての怒濤の展開にもう頁を繰る手が止められず、夕暮れのスターバックスで一息に読んでしまいました。
 事件の真相の一切が明るみに出て収束してゆく手際の良さ、呆然とするよりない〈彼ら〉の死の報告、幕切れ:かつては反目し最後は協同して事件の解決にあたった男たちの別れ。
 息が詰まり、咽ぶような、それでいて奇妙な清涼さが漂う読後感。読まずに死ななくてよかった一冊、と申しあげても過言ではないでしょう。
 次? 幸い前日譚にあたる2作、即ち『ブラック・ダリア』と『ビッグ・ノーウェア』をブック・オフにて各105円で入手しているので、少し日を置いた後、読み始めようか、と思うております。◆

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