第0377日目 〈列王記上第10章:〈シェバの女王の来訪〉&〈ソロモンの富〉〉 [列王記・上]

 列王記上第10章です。

 王上10:1-13〈シェバの女王の来訪〉
 シェバ(※1)の女王は、主の御名によるソロモンの知恵と栄光について半信半疑だった。そこで多くの金、宝石、香料と一緒に難問だらけの質問を用意し、多くの随員を伴ってエルサレムへのぼった。
 が、質問のすべてに容易く答えたソロモン王の知恵、宮殿や供される料理、家臣や給仕、そして神殿でささげられる焼き尽くす献げ物を目の当たりにすると、疑いを退け敬い、こういった、━━
 「わたしが国で、あなたの御事績とあなたのお知恵について聞いていたことは、本当のことでした。(中略)あなたをイスラエルの王位につけることをお望みになったあなたの神、主はたたえられますように。」(王上10:6,9)
 その後シェバの女王は持ってきていた宝物を献上したが、なかでも香料は極めて多く、それ以上の量は二度とイスラエルには入ってこなかった。
 また、オフィルからのヒラムの船団によってもたらされた白檀で、王は主の神殿や王宮の欄干、詠唱者のための竪琴や琴を作った。白檀の輸入はこれまでの歴史にはなかった。

 王上10:14-29〈ソロモンの富〉
 イスラエルの王ソロモン。いまや彼はその富と知恵のゆえに、世界中で最も大いなる者となり、諸国の王が献上品を携え、知恵を聞くために拝謁を求めくる程になった。
 それはそれとして、ソロモンの歳入である。金は666キカル、(=約22,777.2kg)あった。銀はなかった。彼の時代、銀は値打ちのないものだった。それが証拠に、銀は石のように消費された(王上10:27)。その他に、隊商(キヤラバン)が納める税金、貿易商やすべてのアラビア地方の王、地方総督からの収入。これが、ソロモンの歳入である。
 王は有する莫大な富を用いて、例えば、金を延べた大盾200と小盾300を作り、杯や器を作った。これらは「レバノンの森の家」、即ち王宮(王上7:2)に置かれた。また、6つの段と上部が丸い背もたれを持つ玉座を象牙で作った。
 王は先述したヒラムの他タルシシュ(※2)の船団も有していた。タルシシュの船団は3年に1度、金や銀、象牙、ヒヒや猿などを積んで、イスラエルの港に入港した。
 また、エジプトとクエ(※3)から購入した戦車や馬は、王の商人によって手続きされ、捌かれた。戦車一両に銀600シェケル、馬は一頭に150シェケルの値がつけられた。それらはアモリ人やヘト人の王にも輸出された、という。

 ※1「シェバ」→アラビア半島南西地方。現在のイエメン国。
 ※2「タルシシュ」→現在のスペイン王国はイベリア半島、地中海西端の港町。
 ※3「クエ」→現在のトルコ共和国東南部、アダナを中心とするトロス山脈と地中海岸の間に広がる牧草地。
 また、アモリ人、ヘト人の王が統べた地域は、現在のシリアやレバノン一帯と考えればよいでしょう。
 「シェバの女王」は即ち「シバの女王」。ムード・ミュージックの定番曲のモティーフになった女性です。



 行ったことのない道を、ずんずんと歩いてみる。すると、新古書店に出喰わした。蝶々の小説『原色3人女』(小学館)他を購入。こうした非小説家の小説がおもしろい。
 これまで読んだなかでは、酒井若菜『こぼれる』(春日出版)とサダム・フセイン『悪魔のダンス』(徳間書店)がおもしろかった。劇団ひとり? 品川裕? ダメだね。◆

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