第0513日目 〈歴代誌下第17章:〈ユダの王ヨシャファト〉〉 [歴代誌・下]

 歴代誌下第17章です。
 並行箇所は王上22:41-51〈ユダの王ヨシャファト〉。

 代下17:1-19〈ユダの王ヨシャファト〉
 父アサのあとを承けてその子ヨシャファトが、南王国ユダの王に即位した。時に北王国イスラエルがアハブ王第4年のことだった。
 ヨシャファトは北の脅威に備えて国防を強化し、ユダとエフライム各地の砦の街に守備隊を配した。さりながら両国の間には「平和が維持された」(王上22:45)のである。
 「主はヨシャファトと共におられた。父祖ダビデがかつて歩んだ道を彼も歩み、バアルを求めず、先祖の神を求め、その戒めに従って歩み、イスラエルの人々のように行わなかったからである。主は彼の手にある王国を固め、ユダのすべての人々はヨシャファトに貢ぎ物を贈ったので、彼は大いに富み栄えた。ヨシャファトの心は主の道にとどまって高められ、彼は聖なる高台とアシェラ像をユダから取り除いた。」(代下17:3-6)
 ヨシャファト王はその治世第3年に、ベン・ハイル、オバドヤ、ゼカルヤ、ネタンエル、ミカヤという5人の高官を、レビ人のシェマヤ、ネタンヤ他7人を供につけてユダの町々に派遣し、人々に教育を施した。それには祭司エリシャマとヨラムも同行した。
 「彼らは主の律法の書を携え、ユダで教育を行い、ユダのすべての町を巡って、民の教化に当たった。」(代下17:9)
 一方、主への恐れがユダの周辺諸国を襲った(「臨んだ」と同義)。西のペリシテ人の国からも南のアラビア人の国からも、貢ぎ物や税としての銀が届けられてきた。ヨシャファト王の富は“豊か”という以上のものとなった。
 王はますます勢力を増し、ユダに幾つもの城塞や砦の町を築いた。エルサレムには王に奉仕する戦士・勇士が集められ、家系に従って名と数が記された。

 王に派遣された高官とレビ人たちによるユダの民の教化は、ここ代下7:7-9にのみ見られる。並行箇所では語られることなかったヨシャファト王の業績の一つが、ここで表舞台に現れたわけであります。
 並行箇所では7節で片附けられたヨシャファト王の治世が、ここでは4章に渡って語られる。この点はアサ王と同じであります。ユダ諸王のなかで主の道を正しく歩んだ王たちをこうして詳述することで、歴代誌著者は捕囚期間後のユダ(イスラエル)の民に、心と行いの正しいあり方を示そうとしたのかもしれない、という意見は、過日に申し上げたとおりであります。



 2つの小説の間で揺れている自分がいる。最も愛着ある長編の前日譚である小説と、例の樹海を舞台にした小説と。
 書きあぐねると、しばし考えてもう一方へ。この事態、なんとか打破せねば。◆

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