第0514日目1/2 〈歴代誌下第18章:〈預言者ミカヤとアハブ王の死〉〉  [歴代誌・下]

 歴代誌下第18章です。
 並行箇所は王上22:1-37〈預言者ミカヤとアハブ王の死〉、同22:45〈ユダの王ヨシャファト〉。

 代下18:1-34〈預言者ミカヤとアハブ王の死〉
 富と栄光に恵まれたヨシャファトは、姻戚関係を結んだアハブ王が居る北の王都サマリアを訪れた。宴席の折、アハブから、ヨルダン川東岸に在っていまはアラムの手に落ちてしまったラモト・ギレアドへ攻めのぼろう、と提案された。ヨシャファトは同意した、我らは一体である、と。
 ラモト・ギレアド攻めに際して、主の言葉を求めてほしい、とヨシャファトはいった。そこでイスラエル中の預言者が集められた。が、彼らはアハブの計画に首肯するばかりの存在だった。ヨシャファトはアハブに訊いた、「ここには、このほかに我々が尋ねることのできる預言者はいないのですか」(代下18:6)と。すると、アハブは答えた、「もう一人、主の御旨を尋ねることのできる者がいます。しかし、彼はわたしに幸運を預言することがなく、いつも災いばかり預言するので、わたしは彼を憎んでいます。イムラの子ミカヤという者です」(代下18:7)と。
 早速ミカヤが召された。イスラエルの王とユダの王の前に出た預言者は、ラモト・ギレアド攻めを奨めた。事前に、そう言え、と言い含められていたからである。アハブ王は怒ったが、ミカヤは続けた、━━
 「主の言葉をよく聞きなさい。わたしは主が御座に座し、天の万軍がその左右に立っているのを見ました。主が、『イスラエルの王アハブを唆し、ラモト・ギレアドに攻め上がらせて倒れさせるのは誰か』と言われると、あれこれと答える者がいましたが、ある霊が進み出て主の御前に立ち、『わたしが彼を唆します』と申し出ました。主が、『どのようにそうするのか』とただされると、その霊は、『わたしは行って、彼のすべての預言者たちの口を通して偽りを言う霊となります』と答えました。主は、『あなたは彼を唆して、必ず目的を達することができるにちがいない。行って、そのとおりにせよ』と言われました。今御覧のとおり、主がこのあなたの預言者たちの口に偽りを言う霊を置かれました。主はあなたに災いを告げておられるのです。」(代下18:18-22)
 ━━にもかかわらず、ミカヤは投獄された。「ミカヤは(アハブ)王に、『もしあなたが無事に帰って来ることができるなら、主は私を通して語られなかったはずです』と言い、『すべての民よ、あなたたちも聞いておくがよい』と言った。」(代下18:27)
 イスラエルとユダはヨルダン渡河して、ラモト・ギレアドへ攻めこんだ。アラムの軍はイスラエルの王ただ一人を目標とした。アラムは最初、変装したヨシャファトを唯一の目標と思いこんで、これを討とうとした。しかし、相手が助けを求めて叫び主がこれを助けたので、アラムは誤った目標をそれ以上追うのをやめた。
 ……ところが、である。アラムの或る弓兵が、どうということもなく、ひょっ、と弓を射ると、放たれた矢はたまたま(!)、北王国イスラエルの王アハブに命中し、彼に手傷を負わせたのである。
 「その日、戦いがますます激しくなったため、イスラエルの王はアラム軍を前にして夕方まで戦車のなかに立っていたが、日の沈むころ息絶えた。」(代下18:34)

 前後の数行を除けば、代下18と王上22:1-37はほぼ同文です。
 アラムの弓兵が放った矢がアハブ王に命中したのは、実は決して偶然ではない。彼がそれまでのイスラエルの王にも増して、主の目に悪と映ることを行ってきた(ex;王上16:33,21:25)からです。矢は、主の意志を汲んで放たれ、アハブ王の命を奪った、と取れましょう。
 このアハブ王の事績については、王上16:29-22:36をお読みください。
 さて。ところで、預言者ミカヤはその後、一体どうなった?



 ずいぶんと久しぶりで、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を聴きました。
 通俗名曲と揶揄されがちな曲ですが、知と情が巧みにブレンドされた極上の演奏でさえあれば、じっくりと耳を傾けるに値する曲であることを、今更のように発見します。これって変でしょうか?
 なお、聴いていたのはカラヤン=VPO=ムターによる1988年ザルツブルク・ライヴです(F32G 20289 古い型番で申し訳ない、許してくれ)。◆

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