第0518日目 〈歴代誌下第22章:〈ユダの王アハズヤ〉&〈祭司ヨヤダとアタルヤ〉1/2〉 [歴代誌・下]
歴代誌下第22章です。
並行箇所は、個別に列記した。小見出しが同じ場合、記載を省いた。
代下22:1-9〈ユダの王アハズヤ〉(王下8:25-29同題と9:14-16,27〈イエフの謀反〉)
ヨアハズことアハズヤが、42歳でユダの王に即位した。在位は1年であった。アハブは「彼以前の誰よりも主の目に悪とされることを行った」(王上16:30)王だった。
母の名はアタルヤ。まだユダがアサ王に治められていた時代、北王国イスラエルのジムリ王の軍司令で、やがて彼に代わってイスラエル王となったオムリ(サマリア遷都を実行した)の孫娘、その子で次のイスラエル王となったアハブの娘である。
このアタルヤが息子に、「悪い勧めを与えたので、彼もアハブの家の道を歩んだ。彼はアハブの家と同じように主の目に悪とされることを行った。父の死後、アハブの家の者が顧問となって彼を滅びに至らせたのである。」(代下22:3-4)
━━アハズヤはアハブの家の者たちの勧めで、北王国イスラエルの王ヨラム(アハブの子、アタルヤの兄弟)と組み、アラムの王ハザエルと戦うことになった。最初、彼はラモト・ギレアドへ行ったが、ヨラム負傷の報を受けてイズレエルに彼を見舞った。
「━━アハズヤがヨラムを訪れることによって滅ぶに至ったのは神による。」(代下22:7)
イズレエルに着くと、アハズヤはヨラムと共に、ニムシの子イエフ(王下9:2では「ニムシの孫でヨシャファトの子」がイエフ。ヨシャファトはかつてのユダ王と同名異人である)の許を訪れた。イエフはイスラエル王ヨラム(アハブ)の家を断つために主の言葉を承けて預言者エリシャが預言者の仲間に油を注がせた者である(王下9:1-2,6-10)
「イエフがアハブの家に裁きを行うとき、彼はアハズヤに仕えるユダの高官とアハズヤの兄弟の子らを見つけて殺した。更にアハズヤを探し求めていたところ、人々はサマリアに潜んでいるアハズヤを捕らえ、イエフのもとに連れてきて、その命を絶った。」(代下22:8-9)
こうして、アハズヤの家に、ユダを治める者はいなくなった。
代下22:10-12〈祭司ヨヤダとアタルヤ〉1/2(王下11:1-3)
アタルヤは息子が死ぬや、ユダの王族を残さず滅ぼそうと、ただちに行動を起こした。が、アタルヤの妹で祭司ヨヤダの妻、ヨシェバは機転を利かせ、アハズヤの遺児ヨアシュただ一人を救い出した。
ヨシェバによって命を救われたヨアシュ、彼は祖母アタルヤが国を治める6年の間、乳母らと一緒に神殿のなかに隠れて過ごした。
アタルヤの嫁入りに伴ってきた王国から持ちこまれた、イスラエルの神、主への背信という<悪>。それがアハズヤ王の死を契機に芽吹かせようとするアタルヤの、書かれなかった6年の事績を読みたい、と読むたびに思います。祭司ヨヤダたち<善>を代表する人々が、如何に彼女の企みを崩していっていたか、などなど、です。
トールキン著す『シルマリルの物語』で描かれた如く、メルコール/モルゴスとサウロンの連合軍の野望を挫かんと行動するヌーメノールやエルフのような物語が、そこにあったのではないか、と想像すると、ワクワクして眠れないのであります。
本稿をトールキンで締め括ったから、ではないのですが、『農夫ジャイルズの冒険』と『ニグルの木の葉』を天気の良い休みの今日、時間を忘れて読み耽っていました。もう少しで、夕飯の支度を忘れる程に……。◆
並行箇所は、個別に列記した。小見出しが同じ場合、記載を省いた。
代下22:1-9〈ユダの王アハズヤ〉(王下8:25-29同題と9:14-16,27〈イエフの謀反〉)
ヨアハズことアハズヤが、42歳でユダの王に即位した。在位は1年であった。アハブは「彼以前の誰よりも主の目に悪とされることを行った」(王上16:30)王だった。
母の名はアタルヤ。まだユダがアサ王に治められていた時代、北王国イスラエルのジムリ王の軍司令で、やがて彼に代わってイスラエル王となったオムリ(サマリア遷都を実行した)の孫娘、その子で次のイスラエル王となったアハブの娘である。
このアタルヤが息子に、「悪い勧めを与えたので、彼もアハブの家の道を歩んだ。彼はアハブの家と同じように主の目に悪とされることを行った。父の死後、アハブの家の者が顧問となって彼を滅びに至らせたのである。」(代下22:3-4)
━━アハズヤはアハブの家の者たちの勧めで、北王国イスラエルの王ヨラム(アハブの子、アタルヤの兄弟)と組み、アラムの王ハザエルと戦うことになった。最初、彼はラモト・ギレアドへ行ったが、ヨラム負傷の報を受けてイズレエルに彼を見舞った。
「━━アハズヤがヨラムを訪れることによって滅ぶに至ったのは神による。」(代下22:7)
イズレエルに着くと、アハズヤはヨラムと共に、ニムシの子イエフ(王下9:2では「ニムシの孫でヨシャファトの子」がイエフ。ヨシャファトはかつてのユダ王と同名異人である)の許を訪れた。イエフはイスラエル王ヨラム(アハブ)の家を断つために主の言葉を承けて預言者エリシャが預言者の仲間に油を注がせた者である(王下9:1-2,6-10)
「イエフがアハブの家に裁きを行うとき、彼はアハズヤに仕えるユダの高官とアハズヤの兄弟の子らを見つけて殺した。更にアハズヤを探し求めていたところ、人々はサマリアに潜んでいるアハズヤを捕らえ、イエフのもとに連れてきて、その命を絶った。」(代下22:8-9)
こうして、アハズヤの家に、ユダを治める者はいなくなった。
代下22:10-12〈祭司ヨヤダとアタルヤ〉1/2(王下11:1-3)
アタルヤは息子が死ぬや、ユダの王族を残さず滅ぼそうと、ただちに行動を起こした。が、アタルヤの妹で祭司ヨヤダの妻、ヨシェバは機転を利かせ、アハズヤの遺児ヨアシュただ一人を救い出した。
ヨシェバによって命を救われたヨアシュ、彼は祖母アタルヤが国を治める6年の間、乳母らと一緒に神殿のなかに隠れて過ごした。
アタルヤの嫁入りに伴ってきた王国から持ちこまれた、イスラエルの神、主への背信という<悪>。それがアハズヤ王の死を契機に芽吹かせようとするアタルヤの、書かれなかった6年の事績を読みたい、と読むたびに思います。祭司ヨヤダたち<善>を代表する人々が、如何に彼女の企みを崩していっていたか、などなど、です。
トールキン著す『シルマリルの物語』で描かれた如く、メルコール/モルゴスとサウロンの連合軍の野望を挫かんと行動するヌーメノールやエルフのような物語が、そこにあったのではないか、と想像すると、ワクワクして眠れないのであります。
本稿をトールキンで締め括ったから、ではないのですが、『農夫ジャイルズの冒険』と『ニグルの木の葉』を天気の良い休みの今日、時間を忘れて読み耽っていました。もう少しで、夕飯の支度を忘れる程に……。◆
タグ:旧約聖書 歴代誌・下