第0522日目 〈歴代誌下第26章:〈ユダの王ウジヤ〉〉 [歴代誌・下]
歴代誌下第26章です。
並行箇所は王下15:1-7〈ユダの王アザルヤ〉
代下26:1-23〈ユダの王ウジヤ〉
アマツヤをラキシュの町で殺したユダの民は、当時16歳だったその子ウジヤを新しく王とした。ウジヤは主の目に正しいと映ることを行い、「神を畏れ敬うことを諭したゼカルヤが生きている間は、彼も主を求めるように努めた。彼が主を求めている間、神は彼を繁栄させられた。」(代下26:5)
それが証拠にペリシテ人と戦ってはこれを破り、ペリシテ人の地方に幾つかユダの町を建て、グル・バアルに住むアラブ人やメウニム人を倒し、アンモン人からは貢ぎ物を受けた。エイラトの町を再建したのも、この頃である。ユダの王ウジヤの名声はエジプトに近い地方にまで届いた。
今後もあるであろう戦いに備えて、ウジヤは軍隊を整え、王都の守りを固めた。
「ウジヤは神の驚くべき助けを得て勢力ある者となり、その名声は遠くにまで及んだ。」(代下26:15)
しかし、ウジヤは力を得て驕った。彼は堕落し、主に背いた。神殿に赴き自ら香を焚いた。祭司アザルヤは勇敢な祭司80人を連れて、王の前に立ちはだかって諭した、そんなことをしてはならない、と。「この聖所から出て行きなさい。あなたは主に背いたのだ。主なる神からそのような栄誉を受ける資格はあなたにはない。」(代下26:19)
そのときだった、祭壇の前に立つ王の肌に、異変が生じた。重い皮膚病が現れたのである。アザルヤはそれを認めると、祭司たちを連れてその場を去った。主の怒りがウジヤに降り、彼を重い皮膚病患者としたのだ。
これによって王は崩御するその日まで隔離された家で過ごし、その子ヨタムが国政を代行した。崩御すると遺体はユダの諸王の墓の近くに埋葬された。重い皮膚病に冒されていたために、斯く処理されたのである。
ここで語られた以外のウジヤの事績は、初期のことも後期のことも、預言者アモツの子イザヤが書き残している。
ユダの諸王の事績を語る歴代誌下。その記述の特徴の一つに、前半と後半のコントラストがあります。その御代に於いて、初めのうちは主の道を正しく歩んでいたが、或ることをきっかけにして王は主に背き、主の怒りが彼に降る。そんなパターンが、列王記上下よりも目についてならぬのであります。
むろん、これは印象でありますから、逐次見てゆけば、言う程ではない、と結論されるやもしれませぬが、毎日丸ごかしに頭から読んできていると、そんな印象を受けることたびたびなのであります
なお、最後に出て来るイザヤは、旧約聖書のみならず旧約続編、新約聖書含めても、章数が2番目に多い預言書『イザヤ書』の著者と目される人物であります。これは、来年の春から夏にかけて、我らも読むことになるであろう書物です。
フランス映画祭の季節です。
洋画シネフィルイマジカでも朝方、仏蘭西映画を放送中。なかでもさんさんかのお気に入り(オススメ)は、ジェラール・フィリップ主演作の数々。
『赤と黒』をはじめ『肉体の悪魔』など名作・傑作を立て続けに鑑賞する、絶好のチャンス。むろん、録画していますけれど……観る時間がないのですよねぇ。でも、だいじょうぶ。DVDに落としておいて後日、ひたすらジェラ漬けになれば、よい。
そういえば、『窯変・源氏物語』で橋本治が源氏の君にキャスティングしたのは、ジェラール・フィリップであった、と著者のインタヴューで読んだ記憶が。◆
並行箇所は王下15:1-7〈ユダの王アザルヤ〉
代下26:1-23〈ユダの王ウジヤ〉
アマツヤをラキシュの町で殺したユダの民は、当時16歳だったその子ウジヤを新しく王とした。ウジヤは主の目に正しいと映ることを行い、「神を畏れ敬うことを諭したゼカルヤが生きている間は、彼も主を求めるように努めた。彼が主を求めている間、神は彼を繁栄させられた。」(代下26:5)
それが証拠にペリシテ人と戦ってはこれを破り、ペリシテ人の地方に幾つかユダの町を建て、グル・バアルに住むアラブ人やメウニム人を倒し、アンモン人からは貢ぎ物を受けた。エイラトの町を再建したのも、この頃である。ユダの王ウジヤの名声はエジプトに近い地方にまで届いた。
今後もあるであろう戦いに備えて、ウジヤは軍隊を整え、王都の守りを固めた。
「ウジヤは神の驚くべき助けを得て勢力ある者となり、その名声は遠くにまで及んだ。」(代下26:15)
しかし、ウジヤは力を得て驕った。彼は堕落し、主に背いた。神殿に赴き自ら香を焚いた。祭司アザルヤは勇敢な祭司80人を連れて、王の前に立ちはだかって諭した、そんなことをしてはならない、と。「この聖所から出て行きなさい。あなたは主に背いたのだ。主なる神からそのような栄誉を受ける資格はあなたにはない。」(代下26:19)
そのときだった、祭壇の前に立つ王の肌に、異変が生じた。重い皮膚病が現れたのである。アザルヤはそれを認めると、祭司たちを連れてその場を去った。主の怒りがウジヤに降り、彼を重い皮膚病患者としたのだ。
これによって王は崩御するその日まで隔離された家で過ごし、その子ヨタムが国政を代行した。崩御すると遺体はユダの諸王の墓の近くに埋葬された。重い皮膚病に冒されていたために、斯く処理されたのである。
ここで語られた以外のウジヤの事績は、初期のことも後期のことも、預言者アモツの子イザヤが書き残している。
ユダの諸王の事績を語る歴代誌下。その記述の特徴の一つに、前半と後半のコントラストがあります。その御代に於いて、初めのうちは主の道を正しく歩んでいたが、或ることをきっかけにして王は主に背き、主の怒りが彼に降る。そんなパターンが、列王記上下よりも目についてならぬのであります。
むろん、これは印象でありますから、逐次見てゆけば、言う程ではない、と結論されるやもしれませぬが、毎日丸ごかしに頭から読んできていると、そんな印象を受けることたびたびなのであります
なお、最後に出て来るイザヤは、旧約聖書のみならず旧約続編、新約聖書含めても、章数が2番目に多い預言書『イザヤ書』の著者と目される人物であります。これは、来年の春から夏にかけて、我らも読むことになるであろう書物です。
フランス映画祭の季節です。
洋画シネフィルイマジカでも朝方、仏蘭西映画を放送中。なかでもさんさんかのお気に入り(オススメ)は、ジェラール・フィリップ主演作の数々。
『赤と黒』をはじめ『肉体の悪魔』など名作・傑作を立て続けに鑑賞する、絶好のチャンス。むろん、録画していますけれど……観る時間がないのですよねぇ。でも、だいじょうぶ。DVDに落としておいて後日、ひたすらジェラ漬けになれば、よい。
そういえば、『窯変・源氏物語』で橋本治が源氏の君にキャスティングしたのは、ジェラール・フィリップであった、と著者のインタヴューで読んだ記憶が。◆
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