第0559日目 〈エズラ記第5章:〈神殿の工事の開始〉&〈ダレイオス王への書簡〉〉 [エズラ記]

 エズラ記第5章です。

 エズ5:1-5〈神殿の工事の開始〉
 アルタクセルクセス王の勅令により中断された神殿の建築工事であったが、預言者ハガイとゼカリヤに主の言葉が臨んで人々へ伝えたので、ゼルバベルとイエシュアはこれに力を得て作業が停まったままだった神殿の工事を再開した。神の預言者たちがそこへ加わって助けた。
 工事再開を聞きつけて、ユーフラテス西方の総督タテナイとシュタル・ボゼナイたちが急ぎエルサレムへやって来た。彼らはユダの民に問うた、誰の許しを得て神殿工事を再開したのだ、お前たちを指揮する者は誰か、と。その工事を中断せよ、とも。
 が、ユダの民は総督の命令に従わず、そのまま作業を続けた。神の目が(ユダの長老たちの)上に注がれていたからである。

 エズ5:6-17〈ダレイオス王への書簡〉
 エルサレムの現状を目にして、総督タテナイたちはペルシア王ダレイオスに報告書を送った。アラム語で書かれた報告書には、だいたいこんな内容が記されていた、━━
 エルサレムで神殿工事が再開されたと聞き、向かってみるとそれは本当だった。ユダの民は熱心に作業に励んでいた。我らは彼らに訊ねた、誰が工事再開を許したのか、汝らの指揮者は誰か、と。すると、彼らユダの民はこう答えました、━━
 我々は何十年も前にバビロニアにより破壊された主の神殿を再建している。これはペルシア王キュロスが布告し、我々捕囚の子らにのみ命じられた作業である。一方でキュロス王はエルサレムから略奪された祭具類を、ユダの人シェシュバツァルという人に託し、彼を長官とし、「これらの祭具を携えてエルサレムの神殿に行き、そこに納め、神殿をかつてあった所に再建せよ、と言われた。そこで、そのシェシュバツァルはエルサレムに来て、その神殿の基礎を据えた。そのときから今に至るまで建築は続いており、まだ完成していないのである。」(エズ5:15-16)
 調べてください、と総督タテナイたちは訴えた。かつてキュロス王が本当にそんな布告を出し、彼らユダの民に神殿建築を命じたのか、を。この件について王御自身のご裁定も併せて頂きたく存じます。━━報告書は斯く〆括られ、ダレイオス王へ届けられたのである。

 ハガイとゼカリヤは共に捕囚解放後のユダに現れた預言者。「ハガイ書」と「ゼカリヤ書」という預言書の著者でもある。併読をお奨めします。
 引用文にはしませんでしたが、この当時、昔のユダ王国があった地域は「ユダ(の)州」と呼ばれ、ペルシア帝国の行政区域の一つとなっていました。因みに、北王国イスラエルのあった地域は「サマリア州」であります。
 それにしても、近過去の出来事は、それが如何に大きな事であっても、こう簡単に人々の脳裏から消えてしまうものなのでしょうか。……そうかもしれません。現在の学生たちのなかには昔日本とアメリカが戦争をした事実を知らない、或いは戦争した年代や相手国を間違って覚えている輩もあるそうですから!
 当事者にとってはどれだけ大きな出来事であっても、縁なき側には記憶に留める程のものではない、ということなのかもしれない、と思います。



 ボスニア内戦と9.11の資料を読み、ノートを取って過ごした雨降りの今日。気分をさっぱりさせるため、録画していた『レミーのおいしいレストラン』を(また)観ます。◆

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