第0662日目 〈ヨブ記第40章:〈主なる神の言葉〉3/5〉 [ヨブ記]

 ヨブ記第40章です。

 ヨブ40:1-32〈主なる神の言葉〉3/5
 神はいった、━━
 「全能者と言い争う者よ、引き下がるのか。/神を責めたてる者よ、答えるがいい。」(ヨブ40:2)
 ヨブが答えた、━━
 「どうしてあなたに反論などできましょう。/わたしはこの口に手を置きます。」(ヨブ40:4)
 もう主張しない、繰り返さない、と誓ったヨブに、主なる神はなおも畳みかけた。主はこういった、━━

 お前はわたしを否定し、罪ある者とさえするのか。お前に神の力と威厳があるというのか。栄光や権力を備えているというのか。あれば見せよ。驕り高ぶる者を挫き、逆らう者を討ち倒し、一人残らず闇に葬り墓穴へ投げこめ。
 「そのとき初めて、わたしはお前をたたえよう。/お前が自分の右の手で/勝利を得たことになるのだから。」(ヨブ40:14)

 お前の造り手たるわたしは陸の怪獣ベヘモットをも造った。これぞ神の傑作、神以外の誰も剣を突き立てることができない。
 牛のように草を食むベヘモットは山々から食べ物を与えられ、野にいるすべての獣と戯れ、伏せればソテツの影によって体を覆われ、川べりの柳に包まれる。川の勢いが押し流そうとしても、ヨルダンの川水が口腔へ入ろうとも、ベヘモットは動じない。
 「まともに捕らえたり/罠にかけてその鼻を貫きうるものがあろうか。」(ヨブ40:24)

 またわたしは海の怪獣レビヤタン(ラハブ)をも造った。奴(こいつ)を縄で捕らえて留め置き、屈服させ、手懐けることが、お前にできるとでもいうのか。お前が奴(レビヤタン)を弄び、商品のように扱うことができるのか。
 そんなお前にレビヤタンが憐れみを乞うとでも思っているのか。主人に対する従者の如くあって、お前に丁重に口を聞くとでも妄想していたのか。「彼がお前と契約を結び/永久にお前の僕となったりするだろうか。」(ヨブ40:28)
 「彼の上に手を置いてみよ。/戦うなどとは二度と言わぬがよい。」(ヨブ40:32)



 クライマックスとあって、神の怒りと戒めが最高潮に達しているのを、諸兄には感じていただけるでしょうか。特に冒頭で引用したヨブ40:2は、一言「凄い」と身震いまでしてしまった句でした。
 ベヘモットについては岩波版旧約聖書4「諸書」P430註4を、レビヤタンについては同P315註18を参照ください。お茶を濁すようで相済みません。
 併せて大切な指摘がされている同書P429註5もお読みください。神は6日目に動物を造り7日目に人間を造った、双方を同じ日に造ることはなかった、また怪獣を造ったことは一度も触れられていないが人間の破壊力と表裏一体の存在である、と指摘されています。



 久々に星空を見あげたような気がする。上空を吹く風になぎ払われた雲は、ちぎれて北の方へと流れてゆく。空気も澄んで、瞬く星群がはっきり見えた。いつの間にか夏の星座になっていたのだ。
 ネオン輝く都心でも10分程目を凝らしていれば、空の星が目にできるという。そこで星座が確認できるかはともかくとして、まだ一応首都圏の故郷で、斯様に星座が幾つも確認できるというのは、なんとうれしいことだろう。
 あれは何座だろう、と、しばし知っている名前を片っ端から探ってみるが、わからない。でも、星の配列は記憶した。もしかすると複数の星座をひとかたまりにしてしまったかもしれない。帰宅して星座の物語の本を調べてみたら、すぐにわかった。ああ、あれが牛飼い座というものであったか。これまで知らなかったことを知った、それはとても楽しいことだ。
 帰宅する直前の数分間、こうして夜空を見あげて虚空に身を彷徨わせることなくば、ぼくはもう潰されていたかもしれない。宇宙の広がりや星の生命に較べれば、いまの人生なんてどうってことないんだよな。そう考えて気持ちをリセットして、家に帰る。◆

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