第0825日目 〈詩編第123篇:〈目を上げて、わたしはあなたを仰ぎます。〉&『フラッシュフォワード』最終回を観終えたあとで〉 [詩編]

 詩編第123篇です。

 詩123:1-4〈目を上げて、わたしはあなたを仰ぎます。〉
 題詞は「都に上る歌。」

 短いながら切々たる訴えに充ちた詩だ、と思う。イスラエルの民は殆どいつも周囲の異民に悩まされてきた。“迫害”という言葉はなるべく使いたくないが、彼らを取り巻く無理解や嘲笑、敵意などに曝され、翻弄されてきたのは事実だ。
 本詩はエルサレムへ到着した巡礼者が自分たちの神に憐れみを求めるもので、奴隷を喩えにして「わたしたちは、神に、わたしたちの主に目を注ぎ/憐れみを待ちます」(詩123:2)と祈るのだ。
 イスラエルが歩んできた歴史を、嗣業の民が経験してきた歴史を、背景に横たわらせた奥行きのある詩篇、といえるだろう。

 「わたしたちを憐れんでください。/主よ、わたしたちを憐れんでください。/わたしたちはあまりにも恥に飽かされています。」(詩123:3)



 ビートルズのあとにビーチ・ボーイズやイーグルスの話題なんてあまりに出来過ぎだよな、と自粛しつつ、さて、ではなにを書こうかな、と思案に暮れていたさんさんかです。午前2時にいつも通り定期更新中ですが、みな様、いかがお過ごしでやんしょうか(ちょっと投げやり)。
 昨夏、鳴り物入りで日本独占初放送がスタートした『フラッシュフォワード』ですが、複雑な気持ちを抱えたまま、先日の最終回を迎えました。毎週観てきたせいで年末年始の一挙放送は見送ったクチですが、怒濤の如く進行するストーリーには毎回毎回、非常に興奮させられてきました━━ではなぜ、これまでこのドラマの話題が本ブログで出なかったか、というと、それはもちろん『LOST』完結の後遺症に悩まされてきたからです。
 『LOST』のショックを引きずって最初の間は今一つ『フラッシュフォワード』へのめり込めなかったが、それでも毎週木曜日の夜が待ち遠しかった━━この日が休みでよかった、と安堵したのも事実である;同僚たちよ、申し訳ない━━。ロバート・J・ソーヤーの原作(ハヤカワ文庫SF)も直前に読んでみて、テーマとストーリー展開に引きこまれて一気に読了した。ドラマは原作とは異なった展開をする、と仄聞していたので、そんな意味でもずいぶんと心待ちにしていたのです。もっとも、観るたびに嫌いになってゆくキャラクターもいて、こいつら死んじゃえ、とか胸中思ったのは否定しませんが(ゾーイとロイド←事態をごちゃごちゃにする才能に長けた2人)。
 ああ、なんだろうか、最終回を見届けたあとに残る、この、空しさにも似た虚脱感と欲求不満にも等しい憤りは? 良質のドラマだったことは事実ですが、残念ながら、『LOST』を継ぐドラマとしては求心力がなかった。<『LOST』を超える>という惹句が視聴者の前期待を煽りすぎたのだ。個人的にはそれ以上に矢沢永吉の歌が邪魔で仕方なかったな。再放送時、是非ここだけは省いてほしい。斯くも番組の雰囲気を破壊するエンディングが、過去の海外ドラマにあっただろうか。
 包み隠さずいえば、あのラストから繋がる新しい『フラッシュフォワード』を、なんとしてでも観たかった! 打ち切りの件を知らずに観ていたら、「シーズン2はいつ放送?」なんて期待してしまうところです。もうわれらは様々な海外(アメリカ)ドラマで超絶クリフハンガーには馴れてしまっているのだ、期待するなというのが無理な話であろう。
 最終回のラスト、ビルの爆発に巻きこまれたFBI捜査官マーク・ベンフォード(ジョゼフ・ファインズ)はどうなったのか? ようやく出逢えた━━再会できた、というべきか?━━ブライス(ザカリー・ナイトン)とケイコ(竹内結子)はその後どうなるのか? マークが見たフラッシュフォワードのなかで成長したチャーリーが投げかけた意味深な台詞は? 2回目のブラックアウトでマーク以外の人はなにを見たのか? 前回未来視(フラツシユフォワード)しなかったディミトリ・ノウ(ジョン・チョー)は2度目のブラックアウトでなにかを見るのか?
 答えの出ない疑問はたくさんある。それらはシーズン2で描かれなくてはならなかった。だのに、最初のシーズンで打ち切りとはあまりに残念すぎるし、非道すぎる。まったく、好きな女性にふられた気分だぜ。忌憚なくいえば『フラッシュフォワード』は『LOST』同様、シーズンを重ねてこそ真価を発揮するドラマであったはずである。今回放送されたシーズン1は序章に過ぎず、すべては始まったばかりなのだ。このままで終わっていい理由はどこにもない。そう、終わってはいけないのだ!
 というわけで、朗報を一つ。スターズ、というアメリカにある有料チャンネルの一つが『フラッシュフォワード』の権利を獲得できるようABCサイドへ積極的に働きかけている、というのだ。これを福音といわずしてなんといおう。なんとしても実現してほしいが、その願いが叶うかどうかはわからない。しかし、われらはこのドラマ、『フラッシュフォワード』の最後を、行く末を見届けたいのだ(配役は変えないでね)。否、見届ける義務がある。と同時に、未放送(?)の一話があるそうだが、それの放送をAXNにはお願いしたい。
 結局、『フラッシュフォワード』というドラマが後半に至って迷走したのはABC社内の内紛にあるらしい━━番組自体への不評とかいうのでなく(それも少しはあっただろうけれど)。それでも制作陣は能う限りで最高の仕事をしてくれたのだ、彼らに心からの感謝をささげよう。サンキー・サイ。
 今度再放送されたら、ちゃんと全話録画しておこう、っと。
 話変わって、同じAXNにて放送中の『アメージング・レース』。黒人プロ・バスケット・ボウラーのコンビを特にプッシュしているのですが、一方で、さんさんかはポーカー女子も気になっております。特にマリアの方ね、いや、誰かを思い出させてさ……。……こほん。
 WOWOWにて放送された『CSIトリロジー』についての憤懣は後日に。◆

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