第0949日目 〈雅歌第1章:〈ソロモンの雅歌。〉&『ラブ・コン』を(久しぶりに)観ました。〉 [雅歌]

 雅歌第1章です。

 雅1:1-17〈ソロモンの雅歌。〉
 1:ソロモンの雅歌。
 2:どうかあの方が、その口のくちづけをもって
    わたしにくちづけしてくださるように。

   おとめの歌
  ぶどう酒にもましてあなたの愛は快く
 3:あなたの香油、流れるその香油のように
    あなたの香油はかぐわしい。
  おとめたちはあなたを慕っています。
 4:お誘いください、わたしを。
  急ぎましょう、王様。
  わたしをお部屋に伴ってください。   

   おとめたちの歌
  わたしたちもあなたと共に喜び祝います。
  ぶどう酒にもまさるあなたの愛をたたえます。
  人は皆、ひたすらあなたをお慕いします。

   おとめの歌
 5:エルサレムのおとめたちよ
  わたしは黒いけれど愛らしい。
  ケダルの天幕、ソロモンの幕屋のように。
 6:どうぞ、そんなに見ないでください。
    日焼けして黒くなったわたしを。
  兄弟たちに叱られてぶどう畑の見張りをさせられたのです。
  自分の畑は見張りもできないで。

 7:教えてください、わたしの恋い慕う人
  あなたはどこで群れを飼い
  真昼には、どこで群れを憩わせるのでしょう。
  牧童たちが飼う群れのそばで
    顔を覆って待たなくてもすむように。

   おとめたちの歌
 8:だれにもまして美しいおとめよ
  どこかわからないのなら
  群れの足跡をたどって羊飼いの小屋に行き
  そこであなたの子山羊に草をはませていなさい。

   若者の歌
 9:恋人よ、あなたをたとえよう
    ファラオの車を引く馬に。
 10:房飾りのゆれる頬も
  玉飾りをかけた首も愛らしい。
 11:あなたに作ってあげよう
    銀を散らした金の飾りを。

   おとめの歌
 12:王様を宴の座に誘うほど
    わたしのナルド(※1)は香りました。
 13:恋しい方はミルラ(※2)の匂い袋
  わたしの乳房のあいだで夜を過ごします。
 14:恋しい方は香り高いコフェルの花房(※3)
  エン・ゲディのぶどう畑に咲いています。

   若者の歌
 15:恋人よ、あなたは美しい。
  あなたは美しく、その目は鳩のよう。

   おとめの歌
 16:恋しい人、美しいのはあなた
  わたしの喜び
  わたしたちの寝床は緑の茂み。
 17:レバノン杉が家の梁、糸杉が垂木。

 雅1:1-2は「雅歌」の作者と創作動機が記されています。シュラムの処女子(をとめご)が恋い慕う羊飼いの若者の居場所を尋ねるのが、本章の内容です。
 「雅歌」はソロモンに作者を仮託した、祝言を寿ぐ劇であろう、本ブログはそれに則って進めてゆく旨、昨日記しました。既に処女子と若者は夜の褥を共にする間柄だから、ならば、ここで馴れ初めから結ばれるまでを時系列で語る必要はない、そうわたくしは考えます。処女子の語りが初心ながら妙に艶めかしい理由の一端はその辺にありそうです。
 見方を換えれば、折角の新婚初夜になかなか帰ってこない亭主を待ち侘びる新妻の、愚痴のようにも聞こえてきませんか?

 ※1「ナルド」、※2「ミルラ」、※3「コフェルの花房」はいずれも香料であります。恋人の情欲を誘い、同時に自分の感情を高める小道具の一つが香料であるのは、今も昔も代わるものではありません。
 ナルドはヒマラヤ産の植物から製造される香料の一種。ミルラは麝香に似た甘みと苦みのあるのが特徴の香料、精神を高揚させると共に呼吸器系の治癒にも使用される由(死体防腐にも利用され、ミイラの語源とも)。コフェルは「ヘンナ樹」、死海一帯、殊に西岸のエン・ゲディやヨルダン川西岸のエリコ周辺で繁茂する灌木である。
 わたくしはかの地へ旅行したことがないので仄聞するだけですが、ヘンナ樹の繁茂するエン・ゲディ周辺のオアシスには旅行者が繁く訪れ滞在するそうです。



 『ラブ・コン』を久しぶりに観ました。以前、CSで放送されたのを録画、DVD-Rに落としていたらしい。すっかり忘れていたぜ。少女漫画コレクターである友人の社長秘書に連絡して、原作を全巻借りてきて読み耽ったことがあったっけなぁ。ああ、長閑な日々よ!
 何度観ても保証される笑いと涙で悶絶しそうな約100分。丁寧に作られている証拠だ。原作のニュアンスを損なう演出はないし、映画ならではの面白さも加えられていて、数ある原作付き映画/ドラマのなかで最も安心してみられる作品でありましょう。
 藤澤恵麻と小池徹平がかわいい、かわいすぎるよ。なんだろう、この二人が醸し出す底抜けの明るさと健全さは。なお、ウェンツ瑛士がバスケ試合の場面で、ワン・カットのみドゲザ出演(ドゲザって……)。◆

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