第1117日目 〈エレミヤ書第26章:〈神殿におけるエレミヤの説教〉&〈預言者ウリヤの死〉with年賀状用小説のラフ・スケッチを描く。〉 [エレミヤ書]

 エレミヤ書第26章です。

 エレ26:1-19〈神殿におけるエレミヤの説教〉
 ヨヤキム王の御代になってそれ程経っていない時分である。主がエレミヤに、神殿の庭に立って王や高官、すべての民にわたしの言葉を、端折ることなく語れ、といった。かれらがそれを聞いて悔い改めれば、わたしは降そうと考えていた災いについて思い直そう。が、もし悔い改めることなく、正しい道に立ち帰ることがないならば、私はこの都をシロのようにして、すべての国々の呪いの的にする。
 神殿の庭に集まって聞いていた人々━━祭司と預言者たちとすべての民は、エレミヤが語り終えるや一斉につめ寄り、激しくなじった。お前はなぜ主の名によって預言し、王都の未来を偽るのか、と。そこへ高官たちが来て、裁きの座に着いた。祭司と預言者たちは、エレミヤが万死に値する、と陳述した。エルサレムに敵対する預言を行ったのだから、と。
 それでもなおエレミヤは、こういうて憚らなかった。曰く、━━
 「主がわたしを遣わされ、お前たちが聞いたすべての言葉をこの神殿とこの都に対して預言させられたのだ。今こそ、お前たちは自分の道と行いを正し、お前たちの神、主の言葉に聞き従わなければならない。主はこのように告げられた災いを思い知らされるかもしれない。わたしはお前たちの手中にある。お前たちの目に正しく、善いと思われることをするがよい。ただ、よく覚えておくがよい、わたしを殺せば、お前たち自身と、この都とその住民の上に、無実の者の血を流した罪を招くということを。確かに、主がわたしを遣わし、これらのすべての言葉をお前たちの耳に告げさせられたのだから。」(エレ26:12-15)
 高官たちはそれを聞いて、エレミヤに罪なし、与えるべき罰もなし、と判断、かれをなじるすべての人々に宣言した。なんとなればかれは真実、主の名によって預言したのだから。かれらはかつてヒゼキヤ王の御代に生きた預言者ミカの訴えと、それに王と民がことごとく従ったので、主が災いを降すのを思い直したことを引き合いに出した。そうしてこういった、「我々は自分の上に大きな災いをもたらそうとしている」(エレ26:19)と。
 斯くしてエレミヤは死をまぬがれた。シャファンの子アヒカムによって保護され、民の手に落ちて謀殺されぬよう目配りされたからだ。

 エレ26:20-24〈預言者ウリヤの死〉
 エレミヤと同じ時代、キルヤト・エアリムにウリヤという預言者がいた。かれはエレミヤとまったく同様な預言を、ユダとエルサレムに対して行った。ヨヤキム王はウリヤ捕縛に人を派遣した。ウリヤはいち早く危険を察してエジプトへ逃れた。が、そこにも追っ手が迫り、遂にかれは捕らえられた。ウリヤはヨヤキム王の前に引き出され、剣で撃たれた。遺体は共同墓地に捨てられた。
 同じ時代を生きた二人の預言者。ウリヤは命を落とし、エレミヤは生き延びた。これを天道というなら、果たして是か非か。

 ウリヤという預言者について聖書はここでのみ語り、如何なる人物であったのか、如何なる事績を残したのか、定かに記さない。が、エレミヤと同じ時代に生きて同じ内容の預言をし、しかしその運命はまさに対照的であった。自分はここを読んだとき、無常だな、と感じました。が、ウリヤがエレミヤ程の強い信念を持って預言したのでないならば、かれの神を信じる心の強さに問題があったのかもしれない。それらを踏まえて、斯く本文を作成しました。
 神殿の説教は既にエレ7で語られましたが、本章はそれを補完する章といえます。両方を読めば、もうちょっと立体的に、当時の状況がわかるでしょう。なお、エレミヤを庇護した高官たちがいうミカの名が冠せられる預言書が「ミカ書」であります。かれについては「ミカ書」で改めて触れる予定です。



 オープン時から行っているスターバックスでコーヒーを飲みながら、年賀状用小説のラフ・スケッチを描く。だんだん見えてきた。それと同時に、これを1,300字前後の文字数に落とさなくてはならない作業を思うて暗澹となる。なにを信じて生きてゆくべきか? とどのつまり、伝えたいことはここにある、か……。◆

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