第1152日目 〈エレミヤ書第39章1/2:〈エルサレムの陥落〉with国民の義務を果たしてきたよ。〉 [エレミヤ書]

 エレミヤ書第39章1/2です。

 エレ39:1-14〈エルサレムの陥落〉
 ゼデキヤ王の御代第九年、バビロニア軍がエルサレムを包囲した。やがて都の食糧は尽き、民は飢えた。攻防は二年に渡り、第十一年、遂にエルサレムは破られた。城壁の一角が崩れてバビロニアの兵士たちが突入し、中央の門に戦闘指揮所が置かれた。ここにバビロニア軍の将軍全員が揃い踏みした。指揮官ネレガル・サル・エツェルや侍従長サル・セキムなどである。他に親衛隊隊長ネブザルアダンもいた。
 王都は破壊されてゆき、住民は捕縛されてゆく。それを横目に、ゼデキヤ王とユダの戦士たちは逃げた。王はアラバに向かった。が、その途中でカルデア人たちに捕らえられた。エリコの荒れ地にて王は、追ってきたカルデア人たちの手に落ちたのである。その頃にはもう王のまわりに戦うユダの戦士はいなかった。
 ゼデキヤ王はネブカドレツァルの前に出された。バビロニアの王ネブカドレツァルは捕虜となったユダの王の眼前でかれの息子たちを殺し、かれの両眼を潰し、手首足首に青銅の枷を嵌め、王都バビロンへ連行させた。主の預言通りになった、主の謀(はかりごと)は実現した。
 エルサレム陥落、ユダ滅亡。それはゼデキヤ王第十一年、西暦にすれば紀元前五八六年の出来事である。北王国が滅びてなお命脈を保った南の王国ユダは、ここに滅びて地図から消えた。
 ――さて。
 辛うじて生き延びることのできたエルサレムの住民は、親衛隊隊長ネブザルアダンによってまとめられ、かれらの国へ連行されていった。無産の貧しい民はユダの地に残され、ぶどう畑と耕地を与えられた。かれら残留組の管理は、属州ユダの総督に任ぜられたゲダルヤへ委ねられた。
 バビロニア王は預言者エレミヤについて、ネブザルアダンに命じた。曰く、監視の庭に行ってかれを解放せよ、と。如何なる害も加えず、望みはすべて叶えてやるように。ネブザルアダンは指揮官ネレガル・サル・エツェル他、高官数人を派遣して、監視の庭に留め置かれていたエレミヤを解放した。かれの身柄は総督ゲダルヤに預けられた。
 エレミヤはユダの地に残って、いまや廃墟と化したエルサレム、荒れ果てたユダの大地を見た。かれは嘆き、哀しんだ。かれは慟哭した。その悲しみゆえ、「哀歌」はかれの名を冠して伝わった。

 並行箇所は王下25:1-21、代下36:17-20です。
 39:15-18〈エベド・メレクへの約束〉は明日に廻します。敢えて悲しみの余韻を壊す必要もないでしょう。
 興味のある方はトーマス・タリス「エレミヤの哀歌」を始め、パレストリーナやラッススのエレミヤ絡みの音楽を聴いてみると良いと思います。そういえば、ストラヴィンスキーも書いていますね……。



 一昨日、期日前投票に出掛けました。これ以上、ぶっ壊れた日本を見たくない。
 NHKの出口調査を、今回初めて受けました。◆

共通テーマ:日記・雑感