第1184日目 〈哀歌第2章:〈第二の歌〉with雪の晩、風呂場で三途の川の夢を見る。〉 [哀歌]

 哀歌第2章です。

 哀2:1-22〈第二の歌(アルファベットによる詩)〉
 主はなぜ怒り、災いを与えるのか。なぜ卑しめ、辱めるのか。なぜわれらの目を頬を涙で飾るのか。それはわれらが罪をおかしたからだ。一向に反省もせず、主に立ち帰ることをしなかったからだ。
 主はむかしからの命令をここに実行した。それが容赦なき仕業であったため、われらは家も国も失ったのだ。主は「おとめシオンの天幕に/火のような怒りを注」(哀2:3)ぎ、真実の敵と化してイスラエル/ユダを圧倒、「おとめユダの呻きと嘆きをいよいよ深く」(哀2:5)したのだ。
 斯様にして主により導かれた敵は、主の名が置かれた町即ちエルサレムを占領した。かれら街中で勝利を叫ぶ。それは今日が、あたかもバビロニアの祭日であるかのような賑々しさであった――。
 希望は潰えた。ユダの長老は地に伏して黙し、砂塵に汚れ、粗布を纏っている。シオンの祭りは滅び、仮庵と園は荒廃し、民は安息日を忘れさせられた。幼な子は食べ物を母にねだってかなえられず、その腕のなかで息絶える。高位の者は捕囚となり、律法を説く者の声はない。われらを救い、導く預言者の声も然り。嗚呼、希望は潰えた。
 清らかなるおとめの堕落を知った者たちは、みな一様にかの女を嘲り、中傷し、囃し立てる。清らかなるおとめを襲って犯した者は、かの女を征服したことに満足し、空の下、あまねくそれを自慢する。これ見よがしに対立者へ吹聴し、見せつける。欺きに満足か?
 哀しみのおとめ、シオンよ、立つがいい。宵の入り口に、夜を徹して嘆きの声をあげるために。わたしたちの神よ、目を留めてください。あなたに背いて犯した罪のゆえ、わたしたちはこれ程までに懲らしめられています。

 「海のように深い痛手を負ったあなたを/誰が癒せよう。」(哀2:13)

 袂を分かて、ここへ来よ。こここそ、あなたにとって約束の地、安寧の地。待っている。

 哀2:14「預言者はあなたに託宣を与えたが/むなしい、偽りの言葉ばかりであった」。〈預言者〉はエレミヤではなく、かれを除く偽りの預言者たちを指している、と考えてよいように思います(ex;エレ37:19)。



 日本列島太平洋沿岸に爆弾低気圧襲来。交通機関は午後から混乱、携帯メールには首都圏のJR・私鉄の運行情報がばんばん入ってきた。いまは01月14日19時01分、雪の降りは昼に較べれば弱くなったけれど、この強風は明日昼まで続くんだってさ。やれやれ。
 さんさんかはずっと家に籠もり、コタツでぬくぬく。ミカンの筋を剥いては頬張っていましたよ……と書きたいけれど、世界は平和を許してくれなかった。
 夕方、必要が生じてアパートの階段と廊下に積もった雪を掻きに外へ出た。時間にして約40分。凍えました。終わって戻ってきたら玄関で思考停止。立ったまましばし黙想……していたら、風呂が沸いた。
 ああ、九死に一生を得るとはこんな感じか。つらつら湯船に浸かっていろいろ妄想していたら、ほわーん、としてきて。いつの間にやら目蓋が落ちていましたよ。そうして、夢を見た、ほんのわずか数十秒の間に。それは、リアルな夢だった、――
 濃霧のなかに雪が吹きつけている。体は揺らぎ、あたりでちゃぷちゃぷ音がする。どうやらわたくしは小舟に乗っているようだ。そういえば、背後で舵を操る音がしているな。ぎーっ、ぎーごごご、と。誰かいるんだろうけれど、振り向いて確かめることは出来なかった。それは、してはいけない行為のように思えた。
 やがて小舟は濃霧の晴れた岸辺の桟橋に横附けられ。桟橋にも、岸辺にも、誰の姿も見えなかった。でも、桟橋に立ってわたくしを見詰める人がいる。気配だ、そうとしか言い様のない。誰だろう? そう問う間もなく、耳のそばで懐かしい声が囁いた、「おかえり、やっと逢えたね」と。
 ――途端、さんさんかは浴槽のなかで、ずるっ、と滑り、夢から覚めたのでした。いやぁ、三途の川を見ちゃったな!◆

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