第1241日目 〈エゼキエル書第27章:〈ティルスへの預言〉2/3with遍歴……遍歴?;SMAP「退屈な日曜日」を枕にして。〉 [エゼキエル書]

 エゼキエル書第27章です。

 エゼ27:1-36〈ティルスへの預言〉2/3
 装い麗しきティルスよ、汝は美しい。その美しさはお前を要と思うた者たちの仕業。お前の国境は海の真ん中にある。海の出入り口を支配し、多くの島々を廻って諸国民と取り引きを行ってきた。その成果として、いまのお前の美しさがある。
 アラブ諸国、ダマスコ、アラム、エデン、ラマ、アシェル、タルシシュ。そうして、イスラエルとユダ。その他の国々。これらがお前の交易相手国だ。かれらはお前を豊かにし、お前はかれらを豊かにした。
 が、あるとき、お前の乗った船が真ん中で東からの受けて難破して、沈んだ。滅びの日の訪れだ。人々はお前のために泣き、頭から塵をかぶり、灰のなかを転げ回る。かれらは頭髪を剃り、粗布をまとって、悲痛な叫びをあげる。そうして挽歌がうたわれる;他でもない、ティルスよ、お前のために。果たしてどこにティルスと同じような目に遭った経験のある者がいるだろう?
 「今、お前は海で難破し、水中深く沈んだ。/お前の積み荷とすべての乗組員は沈んだ。/海沿いの国々の住民は皆、お前のことで驚き/王たちは恐れおののき、顔はゆがんでいた。/諸国の民の商人は/口笛を吹いて、お前を嘲る。/お前は人々に恐怖を引き起こし/とこしえに消え失せる。」(エゼ27:34-36)

 覚えておいででしょうか。ティルス(新改訳では「ツロ」ですが)はかつて、イスラエルが建国された際、ダビデ王に王宮建築に必要なレバノン杉や数多の職人を提供し、また、ソロモン王の御代には神殿建築にやはり同様に資材を多く提供し、かつ青銅の鋳造技術までも提供しました。
 斯様にティルスという町はイスラエルとの結びつき強く、裏を返せば如何にこの町が当時より繁栄を極め、聖書本文にも本ブログにも書いた如く周辺諸国への影響力が大きかったかを窺わせるにじゅうぶんと申せましょう。ざっと思い返してみても、ティルス程商業盛んな町という意味で旧約聖書に取り挙げられた町があるのを知りませんし、また、交易相手諸国がその内容含めてこうして列記された例があることも知りません。
 ではティルスという町が旧約聖書、就中イスラエルにとって如何なる存在であったか? 既に述べたましたが、イスラエル建国と国家の礎が築かれるのに果たした役割の大きさは無視できません。ティルスは多くの資材と人力をイスラエルへ送りこみ、王宮と神殿というイスラエルのアイデンティティを成す建築物の建立に大きく貢献しました。それぞれの記述を読む限りではこれらの事業はとてもでないが、イスラエル単独で果たし得たとは思い難い。
 即ちそれはティルスの資力が他国にとって無視できぬ程のものであったことを物語っているように思うのであります。だからこそ、上述したイスラエル以外の国々、たとえばアラブ諸国やダマスコ、タルシシュなどとの交易が成立したのであろう、と考えるのであります。



 SMAP「退屈な日曜日」を聴いていて、改めて仰け反った。ぼくの休みは日曜日できみの休みは水曜日、だからデートはいつもトワイライト・タイム。そんな一節がある。互いが社会人で、しかも同じ会社に勤めているのではないとしたら、こんなことはいつだってあり得よう。
 わかるなぁ、と思うのは過去にそんな経験があるからだ。バスガイド然り、元喫茶店主(正確には違うけれど)然り。みんな休みは不定期か、平日で、たとえわたくしが平日休みであっても曜日が合わなくてはあまり意味がない。デートはいつだってトワイライト・タイムだった。
 が、そんなことが通用するのは始まりの頃だけ。やがて軋轢が生まれる。それなりに無理して時間を算段して、待ち合わせ場所まで趣くことに無為を感じるようになる。物理的には近距離なのに、心は極めつけの遠距離だ。物理的意味合いでの遠距離恋愛の方が順調に愛を育むことができるのではないか。そんな疑問を抱いたことは、一度や二度じゃあ到底済まない。
 たぶんお互いに無理を感じていたのではないかな。やがてわれらは別々の道を歩くことになり、彼女らは旬日経ぬうちに勤め先で相手を見附けて、少なくともバスガイドは震災の困難を乗り越えてしあわせに暮らしておる。
 元喫茶店主はどうだか知らぬが、別れ際の一言、あの捨て台詞は明瞭に覚えている。曰く、「わたしが休みの日にずっと一緒にいられない人は嫌なんです」と。なんだかお気に入りの台詞なんだよな、これ。そういえばこの人にはもう一つ、名台詞があった、「しょっぱい仕事のあとはビールが美味いぜ」っていう奴。あれもこれも、いつか小説で使おうと思うている。
 さて。その後は特に付き合う相手もなく現在に至る。その時々で片想いの相手はできたけれど、ああ、いつまでも尾を引く程に心へ深く残り、いつまでも変わることなく想い続けられて、せめて心臓の鼓動が停まるその瞬間まで一緒にいたいと願えたのは、亡き婚約者だけだったな。
 が、フリーランスも3年続くと、淋しいを通り越して諦念すら覚える。……ってハンス・ザックスか、俺は。
 SMAP「退屈な日曜日」;アルバム『SAMPLE BANG!』所収(2005年)。◆

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