第1284日目 〈ダニエル書第12章:〈終わりの時の幻〉3/3with「ダニエル書」読了の報告と次回予告〉 [ダニエル書]

 ダニエル書第12章です。

 ダニ12:1-13〈終わりの時の幻〉
 かれの時が満ちたとき、大天使ミカエルが現れて、ユダヤの民の側に立つ。ゆえにあなた方は救われる。それまであなた方は、かつて経験したこともないような苦難を経験するだろう。しかしそのあとに待望久しい悠久の希望が訪れる。
 後、塵のなかで眠る多くの人々が目覚め、蘇る。或る者は永遠の命に抱かれ、或る者は永遠の恥辱と憎悪の的となる。目覚めた人々は輝き、多くの者の救いとなった人々は久遠に星と輝く。
 ダニエルよ、これらの幻については終わりの時が来るまで秘密にし、この書物については封印しておきなさい。
――と、大天使長ガブリエルがいった。
 わたくしダニエルはその後なお、チグリス川の岸に立って、水の流れゆく様を眺めていた。すると、両岸に一人ずつ、人の姿が見えた。その片方は、麻の衣を着た、かの天使の幻と同じであった。
 これらのことがいつまで続くのか、と一人が訊ねた。麻の衣を着た人が答えた。一時期、二時期、半時期にわたって続く。聖なる民の力がすべて打ち砕かれたとき、これらのことのすべてが成就する。
 わたくしは思わず、それについて訊ねた。しかし、麻の衣を着た人に諫められた。かれがいった、ダニエルよもう行きなさい、と。終わりの時までこれらのことは秘密とされ、封印される。多くの者は清められる。目覚めた人は悟る。憎むべき者が立てられて除かれるまで1,290日が定められているが、それを過ぎて1,335日目を迎えられた者は幸いである。
 ダニエルよ、「終わりまでお前の道を行き、憩いに入りなさい。時の終わりにあたり、お前に定められている運命に従って、お前は立ちあがるであろう。」(ダニ12:13)

 ダニ12:2に塵のなかに眠る者が蘇る、という文言があります。これは旧約聖書で初めて、死者の復活が語られた箇所です。黙示文学の面目躍如というべきでしょうが、事はそう単純ではないようです。が、いまは贅言は慎み、「ヨハネの黙示録」など他の黙示文学に本ブログが辿り着いたとき、その点についてはもう一度考察しましょう。忘れません、ちゃんとノートにも聖書の余白にもその旨、書きこんでありますから。
 ノートを取ったときはわからずとも、ブログ原稿を入力している際になって、あっそういうことか、と納得する瞬間がたびたびあります。今回もそうでした。ガブリエルがチグリス川の岸でいう、聖なる民の力が全く打ち砕かれたとき云々(ダニ12:7)とはなんぞや? 真剣に考えこみました。ちょっと冷静になって前を読み返せば合点できるのにね。「ダニエル書」読了の喜びと興奮で脳みそ沸騰していたからなぁ……。
 即ち、アンティオコス4世によるユダヤ人弾圧に聖なる民が苦しめられて、もはや民族の命運も尽きたか、そう諦めかけたときに、イスラエルの主なる神の救済が実現する、というのであります。ホロコースト寸前でユダヤは滅びを免れた――。
 「マカバイ記」と重なる部分もあるため、余力があるようでしたら、そちらも読書してみてください。
 結局、引用を一度もしないで原稿を物すのは不可能でした。自分の力不足を感じます。



 早起きした休日の朝(雨降ってるよ……)、カルミナ四重奏団演奏するシューベルトの弦楽四重奏曲《死と乙女》/《ロザムンデ》を聴きながら、本稿を仕上げられました。なんとか無事にここまで来られたことを感謝します。
 続く十二預言書をどう書いてゆくか、結論はまだ出ません。が、近日中に再開して結論をお目に掛けることが出来るでしょう。いずれにせよ、次は第一イザヤと同じ時代を過ごした預言者ホセアが主人公となる「ホセア書」であります。
 では、『ONE PIECE』読んで『CSI:NY』S8を観て、怠惰に過ごすとしますか。明日は母の日、明後日は脳梗塞で倒れてリハビリ中の伯父のお見舞い。◆

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