第1363日目 〈「ハバクク書」前夜with朝から映画を観たあとで。〉 [ハバクク書]

 ――例によって預言者ハバククがいつの時代を生きた人なのか、どんな履歴の持ち主なのか、それはわからない。カルデア人の擡頭とユダへの進攻を預言している点などから、ユダ王国の王位にヨヤキム(王下23:36-24:7)、ヨヤキン(王下24:8-17)を戴いていた時代――即ち、ナホム同様かのエレミヤと同時代を生きた人、との考えがいちばん濃くあるようであります。
 「主はその僕である預言者たちによってお告げになられた主の言葉のとおり、ユダを滅ぼすために彼らを差し向けられた。」(王下24:2)
 いまこうして「ハバクク書」を読み、「ナホム書」を読み、また個々の小預言書、そうして「エレミヤ書」を読んだあとでこの点について考えると、もしかすると12小預言書選択基準、編纂方針の一つに、エレミヤの存在、その預言は大きく関わっているように思います。
 これはわたくし個人の所感として書くのですが、「ハバクク書」は預言書のうちでも静謐な雰囲気を湛えた書物といえます。第3章が祈りの詩篇となっている点も、こうした印象と無関係ではないでしょう。また、預言者ハバククと主の対話、それについてかれが思うところを述べる形で前(さき)の2章が構成されているのも、他の預言書には確か見られなかったはずであります。ちょっと「ヨブ記」を想起しながら読んだ、といえば、笑われるでしょうか。こうしたあたりが「ハバクク書」の特徴、魅力と申せるかもしれません。
 なお、旧約聖書続編「ダニエル書補遺・ベルと竜」第33節に、「ユダヤに預言者ハバククがいた」とあります。これを本書のタイトル・ロール、ハバククと同定することに、なんの憚りがありましょうか。
 それでは明日から「ハバクク書」を読んでゆきましょう。



 日曜日は庭いじりをした他はずっと映画を観ていましたねぇ。目が痛くなったけれど、心地よい疲労が体の隅々まで浸透していた。観終えたあとに心へぽっかり穴が開いたような感じを味わったのは、朝から晩まで映画館を梯子したあとに夜空を見あげたときの高揚感と一抹の淋しさに、似ているかもしれない。
 そんなさんさんかが観た映画は、――
 『おおかみこどもの雨と雪』
 『いまを生きる』
 『ロード・オブ・ザ・リング』全3部、但し通常版
 『バンビ』
 『テッド』
 『GRIMM』S1第1話
――以上であります。若干振り幅のあるリストですが、これだけの映画を1日でまとめて鑑賞すれば、そりゃあ、相応の疲れは体に溜まりますよね。
 もう一度観たいな、と思うのは、『おおかみこどもの雨と雪』ですね。きゅんきゅんして、惻々として、涙が頬を何度も伝い落ちてゆきましたよ。何度も繰り返し借りて観た結果、お金を払って自分のものとしてしまうであろう作品に、今年は早くも2作も出会えました。もう一つは勿論、『吉祥寺の朝比奈くん』。これらに『いまを生きる』と『黄昏』を加えれば、<さんさんか的4大名作>が出来上がります。
 いつかわが物としたら、『おおかみこどもの雨と雪』の感想をじっくり認めてみるとしましょう。◆

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