第1517日目 〈トビト記第4章:〈トビト、トビアを諭す〉with有権者だましか、否か――都知事選に名乗りを挙げたあの人に、やや失望。〉 [トビト記]

 トビト記第4章です。

 トビ4:1-21〈トビト、トビアを諭す〉
 或る日、トビトはメディアのラゲスに住むガバエルに財布を預けていたのを思い出した。そこでかれはトビアを呼んで、このことを伝えた。
 その際、息子に幾つかの諭しを与えた。曰く、――
 生きて世に在る限り主をいつも覚えておきなさい。罪を犯したり、戒めを破ることがないように。
 正義を行い、悪の道を歩まぬように。真理を行うなら人は皆その行いゆえに栄えるのだから。
 蓄える財産に応じた施しをしなさい。施しは喜んで行え。どんな貧しい人からも顔を背けてはならぬ。そうすれば神はお前から顔を背けたりしない。「そうすることで、お前は窮乏の日に備えて、自分のために善い宝を積むことになるのだから。」(トビ4:9)
 すべての淫らな行いから身を守りなさい。それにはまず、先祖たちの家系、父の部族から妻を娶りなさい。
 働いてくれた人にはその場で賃金を支払いなさい。翌日に延ばしてはいけない。そうすればお前が神に仕えるとき、神はじゅうぶんに報いてくれるから。
 酔うまでぶどう酒を飲んだり、酔うことを習慣としてはならぬ。飢えている人には食べ物を、裸の人には着物を分け与えなさい。
 行いの正しい人を埋葬する際は宴を設けよ。但し罪人たちのときは否である。
 思慮深い人の忠告を求め、有益な忠告ならそれはどんなものでも軽んじてはならない。
 「お前の道がまっすぐであるように、またお前のすべての歩みと計画がうまくいくように、神に求めなさい。」(トビ4:19)
 トビアよ、いま父が行ったことを心に覚えておき、忘れ去ってしまわないようにしなさい。
 ――そうしてガバエルのことを伝えたトビトは、こういって諭しの言葉を締め括った。即ち、「もし神を畏れ、あらゆる罪を避け、主なる神の前に喜ばれることをするなら、お前は多くの良きものを得ることになる」(トビ4:21)と。

 新共同訳で本章を読むと、第7-19節まで〔 〕で括られていることに気附くでしょう。これは、凡例からの引き写しになるけれど、旧約聖書続編の主な写本には欠けている箇所を底本ではその他の写本から適宜補筆したことを示している由。本章に於いては諭しの言葉の殆どがこの部分に含まれています。
 トビトが財布を預けたガバエルの住まうメディア地方のラゲス。これは今日のカスピ海の南岸に迫るエルブルズ山脈を隔てたところに、ラゲス(ラガイ)の地名を確認できます(ペルシア帝国地図、『聖書大百科』P212)。ちょうどペルシア帝国領のほぼ中央に位置する町ですが、ここはメディアの主要都市の一つで、専らペルシア陶器の生産地として現在は知られているとのことです。陶器好きの知己より教えてもらいました。多謝。
 父の部族より妻を娶れ、とトビトは息子に諭します。事実、エクバタナのサラはトビト、トビアと同じナフタリ族の出身なのでした。これは第6章でトビアが知ることであります。
 ――本章はわれらの生活にも結び付く諭しの言葉が幾つもあります。時が変わろうと所が変わろうと人間の本質はなにも変わらない、人間の良いところ悪いところに変わるところはない、ということでありましょう。だから、極東の島国に住まう仏教と神道の国の住民たる者にも、特に深く考えこむことなくわかる部分が多々あるのです。わたくしが好きな諭しの言葉は、以下の5つであります。即ち、――
 「命ある限り、正義を行いなさい。悪の道を歩んではならない。」(4:5)
 「働いてくれた人にはだれにでも、すぐにその場で賃金を支払いなさい。支払いを翌日に延ばしてはならない。」(4:14)
 「何をするにせよ、十分に注意し、あらゆる点で、教えが身に付いていることを示しなさい。」(4:14)
 「自分が嫌なことは、ほかのだれにもしてはならない。」(4:15)
 「母親を敬い、母が生きている限り、見捨ててはならない。母親の前では、その喜ぶことをなし、何をするにしても、母の心を悲しませてはいけない。」(4:3)



 来月の都知事選ですが、細川元首相の立候補が正式に発表されました。ちかごろ<脱原発>と騒ぎ出した小泉元首相の強力な支持を得てという。この2人の潔い政界引退はなんだったのか。細川元首相の著書を2冊持っていてそこそこ繰り返し読んでいた方だと思うのですが、今朝最寄り駅のゴミ箱に読み捨ての雑誌諸共棄ててきました。最早こんなもの、持って愛読する価値はない。
 細川&小泉、かれらの国民を巻きこんでのパフォーマンスは都知事選にて幕を降ろすか。投票率は上がるだろうし、早くも細川の不戦勝と予想できる。が、<脱原発>はいいけれど、原発に代わるエネルギーはどこから確保なさるおつもりか。都知事になって一体なにがしたいのだろう。<脱原発>というパフォーマンス以外、なにも見えないんですよね。理念もイデーもなにもない。老いてなお花でも咲かせたいか。
 虚構の言葉、虚構の政策で首都を混乱させるつもりなら、有権者騙しも堂に入ったものだ、と褒めてやろう。おっと、自家薬籠中というべきだったね、呵々。この2人、2020年のオリンピック開催にイチャモンつけてきそうだ。白紙に戻すなんて言語道断なことはしないだろうけれど……。
 でも、自民党に籍を置く進次郎氏は立つ瀬がないな。切に舛添氏の当選を祈る。◆

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