第1555日目 〈ユディト記第5章:〈ホロフェルネスの対イスラエル作戦〉&〈アンモン人の指揮官アキオルの陳述〉with今朝、とても幸せな夢を見ました。〉 [ユディト記]

 ユディト記第5章です。

 ユディ5:1-4〈ホロフェルネスの対イスラエル作戦〉
 ユダヤ人を除く西方諸国の民がホロフェルネスの軍隊の前に恭順した。かの民は自分たちの土地に敵が侵入してこないよう防衛の手筈を整え、やがて始まるであろう戦いに備えた。
 アッシリア軍の総司令官ホロフェルネスは、未だ抵抗する民のあることを知って激怒した。かれはパレスティナ地方の高官たちを集めて、ユダヤ人のことを様々に訊ねた。なぜユダヤ人はわれらに従おうとしないで戦いの準備をするのか、どんな神がかれらを守っているというのか、と。

 ユディ5:5-24〈アンモン人の指揮官アキオルの陳述〉
 パレスティナ地方の高官たちのなかから進み出て、ユダヤ人が如何なる民かを説明した者があった。アンモン人の指揮官アキオルである。かれは述べた、カルデア人の血を引くユダヤ人がメソポタミアを去ってエジプトにて奴隷生活を何世代にも渡って送り、自分たちの神の導きによってこのカナンへ入植するまでの歴史を。このカナンはイスラエルの神がユダヤ人に与えた約束の地であることを。アキオルは続ける、⎯⎯⎯⎯
 「彼らは、神に対し罪を犯さない間は栄えました。不義を憎む神が共におられたからです。しかし、神の定めた道を離れたとき、度重なる戦いで彼らは完膚なきまでに打ちのめされ、捕囚となって異国の地へ連れ去られ、また、神殿は壊されて土台を残すのみとなり、町々は敵の支配下に置かれました。しかし今や、彼らは神に立ち返って、離散していた各地から戻り、神殿のあるエルサレムを取り戻し、また、荒れ果てていたこの山地にも定着するようになったのです。
 偉大なる主君よ、もし、この民に過失があって、彼らが神に対して罪を犯しており、彼らのうちにこの弱みがあることを確認できたならば、攻め上って彼らと戦うことにいたしましょう。しかし、もし、この民に何ら不法行為がなかった場合には、わが主君よ、どうかこのままお通り過ぎください。彼らの主、彼らの神が彼らを守って、我々が世界中の譴責を受けるようなことがあってはいけませんから。」(ユディ5:17-21)
 ⎯⎯⎯⎯ネブカドネツァルの名の下に従うたはずのアキオルが、このようにユダヤ人へ理解を示し、また求めたことで、アッシリア軍からもパレスティナの高官たちの間からも不満の声があがった。処刑を求める者まで現れた。

 アキオルはイスラエル民族が歩んだ歴史について正しい知識を持つ人だった。それがために自らの危機を招いてしまったようであります。ともあれ、アキオルは戦いの回避を提案した。これをホロフェルネスが聞き入れたかどうかは、明日のお話といたしましょう。
 アキオルは艱難辛苦と自業自得に塗れたイスラエル史をダイジェストしました。それが実際にどの書物で語られているか、というと、⎯⎯⎯⎯
 ユディ5:6-10  創世記
 ユディ5:11-14  出エジプト記
 ユディ5:14-16  民数記・申命記
 ユディ5:17-18  サムエル記・列王記・歴代誌
 ユディ5:19   エズラ記・ネヘミヤ記
⎯⎯⎯⎯⎯そうして、実際はペルシア時代を舞台とする「ユディト記」の時代の訪れとなります。
 カルデア人についてちょっと復習しましょう。カルデア人は、バビロニア南東部の民で、セム系民族の一つです。ユディ5:6にてユダヤ人がセム人の血を引く、とアキオルが付言したのはアブラハムがセムの血を引く(創11:26)ためであり、(ネブカドネツァル王やホロフェルネス総司令官に幾許かの敬意も表して)ユダヤ人とかれらが血縁関係にある民族であることに留意させたかったのかもしれません。まぁ、これも論弁に於けるロジックの一つですよね。



 今朝、とっても幸せな夢を見ました。夢のなかでしか再会できないのに、この数年夢に出てくることのなかった、大切な人の夢。未来が改変されなければあったはずの場面が、その夢のなかにはありました。
 夜の湖を見下ろす駐車場、そこでハッチバックを開けて車内を探っている彼女。妻は携帯電話で末娘と話している。探し物は末娘絡みのものであるようだ。話は終わり、われらは車に寄りかかり、湖を見ながら、来し方行く末を語り合っている。
 小学生のときに出逢った女の子が、いま妻として横にいる。これぞ求めた未来。奪われた未来。帰らぬ未来。そうして、他の誰にも代わることの出来ない未来。
 夢のなかでだけでも逢えるなら、いっそのこと、ずっと眠っていたいものですよ。でも、その小さな希望を叶えるには、相当の覚悟がいる。誹られることの覚悟、意を決して行動に移す覚悟。そのどちらも、ごめん、いまの俺にはないんだ。
 でも、今朝見た夢はとっても幸せで、目覚めのときの訪れが恨めしく感じたよ。◆

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