第1571日目 〈エステル記(ギリシア語)第3章1/2:〈ハマン、ユダヤ人迫害を計画する〉〉 [エステル記(ギリシア語)]

 エステル記(ギリシア語)第3章1/2です。

 エス3:1−13〈ハマン、ユダヤ人迫害を計画する〉
 エステル入内後のことだ。アルタクセルクセス王はマケドニア出身のブガイ人ハメダタの子ハマンを取り立てて、自分に次ぐ地位を与えた。即ち、ハマンは廷臣のうちで最高の地位に就いたのである。王宮に出仕する者は皆ハマンを敬い、かれの前ではひれ伏した。これは王の命じるところであった。
 しかし、王の命令に従わない者がいた。モルデカイである。ハマンはこのことに大いに憤慨した。そうして、モルデカイの出自を知ると帝国領内に住むすべてのユダヤ人の虐殺を心に決めたのである。そのあとでハマンは王のところへ行き、<或る一つの民族>を滅ぼすことを進言し、それについての全権を託された。驚くなかれ、ハマンの画策したユダヤ人虐殺計画はその盲目的な信頼ゆえにいとも簡単に王の承認を得てしまったのである。
 さっそく帝国の版図全127州に急使が立てられ、それぞれの言語で書かれた勅書が各地の総督や長官たちへ配られた。計画実行の日はくじによって、その年の第12の月、つまりアダルの月の或る1日(実際は第14日)と定められた。

 ハマンがユダヤ人虐殺を決める重要な章ですが、一連の描写は「ヘブライ語によるエステル記」の方がわかりやすく、かつもう少し詳しく書かれている。実は本章のノートの一部は旧約聖書に収められる「エステル記」に拠った部分があります。ギリシア語とヘブライ語双方の「エステル記」の併読を頼むと共に、ノートの是非について審判願えれば幸いです。
 ヘブライ語のときにも書いたかもしれませんが、ここでも少々。戦禍や隷属という形でユダヤ人が虐げられることは、これまでにもうんざりする程あった(大袈裟か?)。しかし、<ジェノサイド>⎯⎯民族根絶やしが斯くも明らかに構想され、実施直前まで進んだことはなかった。実行こそされなかったけれど、これは文献に現れた最初のユダヤ人虐殺計画であるように思うのですが、如何なものなのでしょうか。この延長線上にあるのが、ナチス・ドイツによる<ホロコースト>であることについて、言を待つ必要はないでしょう。
 「ギリシア語によるエステル記」を読み終えたら、『アンネの日記』やV.E.フランクル『夜と霧』など読み直してみたい意欲に駆られた第3章1/2でありました。



 iMacがやって来て1ヶ月になります。これまで使用してみたところの感想を書こうかな、と先日来考えており、3連休の前日である今日この今宵に勇躍筆を執るつもりでいたのですが、如何せん眠気に負けそうな頭でまともな文章など作れるはずもなく、従って本日はエッセイお休みをいただきたく読者諸兄へ休暇申請を提出する次第であります。
 ただ、これだけ書いておこう。備忘という名の日記である。メモ? うん、そうかもね。
 昨夜雨降るなかを瀬谷駅まで出掛け、知己の人と会って来たのだが、立ち話の最中、ずっと憧れて3度まで告白した人が階段を上って来てわれらの脇を通過した。思わず顔を背けたのは自分のなかでけじめを付けたかったからで、なんら他意はない。強いていうならば、燃えかすのようになっていた気持ちが再燃するのだけはなんとしてでも阻止しなくてはならなかったから。
 わたくしは一生を自由の身分で過ごすのだ。こんな風来坊に誰かを好きになる資格など、断じてない。
 iMacの感想や所感の類は後日改めて書こうと思います。
 ……エッセイではないけれど、いつもの調子で書いてしまいました。でもやっぱり意識が朦朧としてきた。なんだかいろいろ幻が見えてきたよ。えへ。◆

共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。