第1615日目 〈マカバイ記一第3章:〈ユダ・マカバイ〉、〈ユダ、セロンを撃つ〉他with——HIGH HOPE!!〉 [マカバイ記・一]

 マカバイ記一第3章です。

 マカ一3:1-12〈ユダ・マカバイ〉
 故マタティアに代わってその子の1人、ユダ・マカバイが立って律法を尊ぶ一団を率いた。兄弟と、イスラエル全員がかれを支えた。父の遺言通り、ユダ・マカバイは「律法に従わない者たちを/捜し出しては追いつめ、/民を混乱させる者たちを、焼き殺した。」(マカ一3:5)
 敵はかれの働きに恐れを抱き、震えあがり、不法を行う者らは等しく混乱した。
 と同時にかれは、敬虔なるユダヤ人にとって救い手であった。「救いの道は彼の手で開かれた」(マカ一3:6)からである。
 前165年。サマリア地方にセレコウス朝の将軍(司令官、総督とも)アポロニウスがいた。アポロニウスは進撃を続けるイスラエルを撃つため、異邦人を召集してサマリアに大部隊を集結させた、その数は一説に22,000人とも伝えられる。が、これまでの戦いを戦い抜いて勝利してきたユダ・マカバイ率いるイスラエルは、アポロニウスの大軍を打ち破った。アポロニウス側の兵の多くが深手を負い、動ける者は皆いずこかへと逃げていった。ユダ・マカバイは敵将アポロニウスの剣を自分の戦利品とし、その後もこれを手にして戦い、勝利を重ねていった。

 マカ一3:13-26〈ユダ、セロンを撃つ〉
 同じ前165年のこと。セレコウス朝の将軍セロンは、ユダ・マカバイの武勇を聞きつけ、俄然強めな態度に出た。「王国一の栄誉は俺のものだ」(マカ一3:14)と曰うて。
 セロンの軍勢は、イスラエルに仇なそうと企む不敬虔な連衆を取り込みながら、拡大していった。やがてかれらはエルサレムの北西約10キロの位置にあるベト・ホロンの上り坂にさしかかった。
 一方ユダ・マカバイはセロンの軍隊の接近を知り、かれを捕らえようとわずかの兵を率いて出撃した。兵はセロンの軍隊の規模に驚き、怯んだ。あれだけの大軍相手にどうやって戦えというのですか。しかもわれらは今朝からなにも食べていないのです。
 ユダ・マカバイは兵を叱責して、鼓舞した。少人数でも多勢に打ち勝つことはできる。「我々は命と律法を守るために戦うのだ。天が我々の目の前で敵を粉砕してくださる。彼らごときに怯むことはない。」(マカ一3:21-22)
 斯くしてユダ・マカバイとその一団はセロンの軍隊に奇襲をかけ、これを混乱させて退けた。剣から逃れ得た者たちは這々の体でペリシテへと逃げていった。

 マカ一3:27-37〈ペルシアおよびユダヤへの王の遠征計画〉
 「ユダとその兄弟に対する恐怖の念が広まり、恐怖が周囲の異邦人たちを震え上がらせた。その名は王の耳にまで達し、ユダ・マカバイの戦いぶりが異邦人の間でも語りぐさになった。」(マカ一3:25-26)
 王即ちアンティオコス4世はユダ・マカバイとイスラエルの連戦連勝、勢力拡大、戦力増加について聞き知るや激怒した。そこで王は、国内の全戦力を召集してユダ=イスラエル戦に備えて常時待機させた。しかし、いつ何時不測の事態が訪れるとも知れなかったので、常時待機を維持させるための費用は莫大なものとなり、為に国庫は危機に曝された。
 どうにかしなくてはならなかった。
 大層苦慮した挙げ句、アンティオコス4世はペルシアとメディアへの遠征を決意した。彼の地より租税を徴収して、大量の銀を集めて国庫の支えとする考えであった。
 王自らペルシア=メディア遠征の指揮を執ることにした。ユーフラテス川からエジプト国境に至る王国の国事一切は、要職に在って血縁にあたるリシアスに委ねられた。王は、自分の留守中にエルサレムとユダヤの根絶やしを命じ、住む者がなくなった地には他国民を入植させよ、と言い置き、首都アンティオキア(エルサレム)を出発した。
 前165年のことである。

 マカ一3:38-45〈ニカノルとゴルギアスの出陣〉
 リシアスはプトレマイオス、ニカノル、ゴルギアスら将軍を選び、対ユダヤ戦に出発させた。巨大な軍勢は、平野にあってエルサレム西北西に位置するアマウス近くに陣を敷いた。
 ユダ・マカバイはセレコウス朝の巨大な軍勢が迫ったのを知ると、戦いに備えて祈りを捧げた。また、慈悲と哀れみを天に求めるための集会が開かれた。ユダ・マカバイの言葉、⎯⎯
 「同胞を絶望の淵から奮い立たせ、民と聖所のために戦おう。」(マカ一3:43)

 マカ一3:46-60〈ミツパの戦い〉
 かれらはエルサレム北方のミツパに行った。その日、かれらは断食して粗布をまとい、律法の巻物を広げた。祭司服と初物の献げ物、十分の一税を持ってきて、誓願の日数の満ちたナジル人を立たせ、天に向かって叫んだ。
 聖所は踏みにじられて荒らされ、祭司たちは悲嘆に暮れて辱められています。この者たちをどうしたらよいでしょう。どこへ連れてゆけばよいでしょう。異邦人どもがわれらに対してなにを企んでいるか、おわかりでしょう。あなたの助けなくして、どうしてかれらに立ち向かえましょう。
 ⎯⎯ユダ・マカバイは民の間に指揮官を立て、一部の者を律法の定めるところに従って各々の家に帰らせた。この後、ユダとイスラエルは出立し、アマウスの南に陣を敷いた。ユダ・マカバイは言った、⎯⎯
 「武具を着けよ。勇気を出せ。明朝は、我々の聖所を滅ぼそうとして集まっているあの異邦人どもとの戦いだ。備えを怠るな。わが民族と聖所に加えられる災いを目にするくらいなら、戦場で死ぬ方がましではないか。万事は天の御旨のままになるであろう。」(マカ一3:58-60)

 ナジル人は忘れた頃に登場する。そんな気がします。新共同訳聖書に付された「用語解説」に拠れば、「特別な請願によって「神にささげられ、聖別された人」の意。その誓願の継続中は、酒を絶ち、頭髪を剃らず、死体に触れなかった」(P15)と云々。ここでは誓願の期間の満ちたナジル人を立たせて、天への訴え者としたというのでしょうか。
 マカ一3:56「家を建てている者、婚約した男、ぶどうの植え付けをしている者、心ひるんでいる者、以上の者たちは律法に従っておのおの家に引き返すよう彼は勧告した」の典拠は、申命記第20章第3-9節。念のため、該当箇所を以下に記します、⎯⎯
 祭司たちが出陣前に民へ告げる、「イスラエルよ、聞け。あなたたちは、今日、敵との戦いに臨む。心ひるむな。恐れるな。慌てるな。彼らの前にうろたえるな。あなたたちの神、主が共に進み、敵と戦って勝利を賜るからである。役人たちは民に勧めなさい。『新しい家を建てて、まだ奉献式を済ませていない者はいないか。その人は家に帰りなさい。万一、戦死して、ほかの者が奉献式をするようなことにならないように。ぶどう畑を作り、まだ最初の収穫をしていない者はいないか。その人は家に帰りなさい。万一、戦死して、ほかの者が最初の収穫をするようなことにならないように。婚約しただけで、まだ結婚していない者はいないか。その人は家に帰りなさい。万一、戦死して、ほかの者が彼女と結婚するようなことにならないように。』 役人たちは更に民に勧めて言いなさい。『恐れて心ひるんでいる者はいないか。その人は家に帰りなさい。彼の心と同じように同胞の心が挫けるといけないから。』役人たちが民への勧めを終えたならば、各部隊の長は民の指揮を取りなさい。」
 久々のせいもあってか、なかなかアタリを付けられなくて「民数記」と「申命記」を頭から読み直してしまいましたよ。連休ならではの技ですね。



 “May the force be with you”ということで、今日(昨日ですか)は《スター・ウォーズ》の日。勝手に決めたわけでなく、ちゃんとルーカス・フィルムが制定した由緒正しき謂れの日です。それに因んでCSチャンネルのザ・シネマでは、サーガ6作品と関連作品、特別番組を只今放送中。
 掃除や原稿書きの合間にときどき観ていましたが、やっぱりとてつもなく興奮させられる。のめり込めて、純粋に楽しめる。カメラの動きに合わせて思わず自分の体も動いちゃったりしてね(ex;スピーダーバイクのシーンとか)。年齢を重ねても初見の時と同じように楽しめる映画、極めて貴重であると思います。
 この原稿を仕上げたら、このiMacで《スター・ウォーズ》のDVDを鑑賞、エキサイティングするとしましょう! ボックス売りとバラ売りの、どちらを観ようかな……。

 皆様、この大型連休をどのようにお過ごしですか?
 わたくしはこの時期のみ開催のイヴェントへバイトに出掛け(残念だけれど、LFJAJではないんだな。あのイヴェントにはおぐゆーさんの思い出が染み付いているよ……)、本ブログ用原稿と書き溜めエッセイの筆を執り、若干ながら予定が遅れている部屋の片付けをする、という普段と殆ど代わり映えのしない日々を過ごしております。刺激はないけれど、こんな長い休み、最高に気持ちいいです!
 昨年初頭に入社したIT系企業にあのまま在籍していたら、と思うと、寒気と恐怖と虫唾が同時に走ります。30数名いたはずの同期の過半が去り、業務繁忙・業績不振でブラック企業化しているとのことなので、もしかするとわたくしは良い時に退職したのかもしれない。
 今更ながら、誤解まみれで事実無根の噂のみを根拠に、被害者たるわたくしの話へは一切耳を傾けぬまま即日退職に追い込んでくれた<思考の公園>に住まう方々(元凶たる、当時退職を装って姿を消していた同期を含む)には、心よりの感謝を申し上げたい気分。いや、本心です。
 この方々の陰謀なくして今日のわたくしはなく、最高の仕事と最高の環境、最高の仲間に巡り会えた幸せは手に入れられなかったから……。これはルサンチマンではない。わが本心から生まれたかれらへの感謝の言葉であります。
 これからのわたくしが望みたいもの? それはねぇ、……
 GIVE ME LOVE,
 GIVE ME PEACE.
 ——HIGH HOPE!!◆

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