第1683日目 〈吹きすさぶ宇宙のすべてのなかに沈む〉(ウォーキング・トーク、シッティング・トーク) [ウォーキング・トーク、シッティング・トーク]

 昨日、殆ど冗談半分に発した宣言を現実のものとするべく、今日は聖書読書ブログの安息日とさせていただくことにした。ちょっと安心、ちょっと安堵。
 既に原稿の仕上がっている第11章2/2と第12章については、明日午前2時に定期更新できるよう準備しておきます。少々力が入ってしまったせいか、長いものになってしまったのだが、ゆえに今日の更新を厭うて先延ばしにしたわけではない。
 毎度のことだが、ブログ原稿の清書部分は2、3時間あれば自然と書けるのだが、日々付属するエッセイについてはいつも頭を悩ませる。時には聖書部分をPCで入力する段になっても、なにを書くか、まだ決めあぐねている。一つ、二つのアウトラインでもあれば前に進むことができるのだけれど……。なにも思い浮かばない間はひたすら苦痛ですね。
 どうしてこのスタイルを採用したのか、と後悔することはないけれど、書くことが決まらない以上、最悪の場合、今日は安息日にしちゃおうかな、と逃げの一手を講じたくなることもある。幸いと実行したことがまだないのは、ささやかな自慢といえようか。
 前に進む、といえば、──
 英文学者、平井呈一をモデルとした岡松和夫『断弦』は、妻あれど想う人がそばにおり、むしろその人と結ばれることを望むのになかなか果たせぬ文士のお話でもある。実際平井にはそういう女性がいた。後半生はかの女性と暮らし、それを実質的な伴侶としたのである。
 羨望せざるを得ない話である。事実関係はむろん異なるけれど、そばにいるのに近附けない、否、むしろ近附くことの許されない人。たぶん、これは呪いだ。
 斯様な原稿を書きながら聴く《トリスタンとイゾルデ》。──この鳴り渡る響きのなかに、/この世界の吐息の/吹きすさぶ宇宙のすべてのなかに……/溺れ、/沈み……/我を忘れ……。なにかの参考になるでしょうか?◆

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