第1754日目 〈シラ書第35章:〈受け入れられるいけにえ〉&〈苦しみ悩む人への神の憐れみ〉withラジオを持ち歩く。〉 [シラ書〔集会の書〕]

 シラ書第35章です。

 シラ35:1-13〈受け入れられるいけにえ〉
 律法を守ることは、多くの供え物に匹敵する。掟に心を留めることは、和解の献げ物に匹敵する。他人の親切に報いることは、穀物の献げ物に匹敵する。施しをすることは、感謝の献げ物に匹敵する。
 ──まずこのことを知れ。
 あなたが主に喜ばれたいと願うなら、悪事に手を染めてはならない。あなたが主の贖いを受けたいなら、不義に手を染めてはならない。
 「正しい人のいけにえは、主に受け入れられ、/記念の供え物は忘れられることがない。」(シラ35:9)
 土地から取れる収穫物の1/10は主への献げ物として取り除いておかねばならない(ex;レビ27:30、申14:22)。あなたはその1/10の献げ物を喜びあふれる顔で、然るべき場所に奉納しなさい。あなたはいと高き方、即ち主から豊かに(収穫を)受けたのだから、感謝にあふれた心でできる限りの献げ物をささげよ。主は必ずあなたに報いる、7倍にして報いてくれる。

 シラ35:14-26〈苦しみ悩む人への神の憐れみ〉
 主は、主の目に正しく映ることを行い、主の道を外れることなく正しく歩む人の前に公正である。主は、公正なる裁き手、偏って見ることをしない。
 貧しいからとて主は贔屓せず、虐げられている人の祈りを聞き入れる。孤児の願いに耳を傾け、寡婦の訴える苦情を顧みる。寡婦の涙は頬を伝って流れ落ち、その叫びは涙を流させた者を責め、その祈りは天に届く。
 主は、無慈悲な者の腰を打ち砕く。主は、異邦の民に報復する。主は、多くの傲慢な者たちを滅ぼし尽くす。主は、不正な者たちの笏を打ち砕く。
 「主は、行いに従ってその人に報い、/思いに従ってその働きに報われる。/御自分の民のために裁きを行い、/その憐れみをもって彼らを喜びで満たされる。/主の憐れみは苦しみ悩むときに折りよく与えられ、/それは日照りが続いたときの雨雲のようである。」(シラ35:24-26)

 本章の最も力置かれる点は、引用もしたシラ35:24-26だろう。これが憐れみである。それは旱天の慈雨に等しい、という。なんとまっすぐで飾り気のない、感謝と希望にあふれた言葉なのだろう。心が震えた文言である。
 また、〈受け入れられるいけにえ〉にて、久々に10分の1の献げ物と7倍というのが出た。前者については本文に組みこめたので良しとして、前者。
 7は聖書に頻出する数字である。ここでは用例を出す他特になにも付記しないが、例を挙げれば、こうだ、──
 7日目は安息日。「カインのための復讐が7倍なら、レメクの為には77倍」とは「創世記」第4章に出る言葉だ。また、主の過越祭から7週目は刈り入れの祭り(七週祭とも)。モーセは死の前に律法を7年ごとに朗読するよう民に命じた(申31:10-13)。黙示文学である「ダニエル書」にも定めの70週というのがある。新約聖書に目を転ずれば、「マタイによる福音書」第18章第21-23節に、何回赦すべきかというペトロとイエスの問答に、7の70倍まで赦せ、とある。
 7の意味するところについて、わたくしの述べるところは控えさせていただく。読者諸兄がご自身で考えてみると宜しかろう。



 東日本大震災以来わが荷物の常連となったものに、ラジオがある。幸いにしてこれを情報源として頼るような事態は出来していないけれど、遅かれ早かれその<時>は来るだろう。
 すると殊に気を揉むのが乾電池の残量ということになる。eneloopなる利器があると雖も、わたくしの如く太古の昔(呵々)にポータブル・ラジオやラジオ付きウォークマンのお世話になった者は、乾電池の残量を気にするという週間は記憶に刷りこまれて拭えぬものとなっているのだ。──まぁ、いまと大差ない、ということでもあるが(果たして本当に文明は進歩したのか?)。
 そんな心配から乾電池の予備を持ち歩くことになるのだけれど、今秋2週続けてわが国に襲来した台風、特に先日の台風19号への備えから「ポータブル・ラジオだけじゃダメだ!」と突然思い立ち、iPhoneにradikoとNHKネットラジオ「らじる☆らじる」のアプリをダウンロード、準備万端としたのだけれど、……結局今回はこれに頼ることはなかった。
 ラジオはふだんの荷物のなかで場所ふさぎとなっている。が、それは単なる場所ふさぎではない。使わずに済むならそれに越したことはないアイテムである。
 ポータブル・ラジオにせよiPhoneへダウンロードしたアプリにせよ、いまは「いざ」に備えて眠っている。「いざ」──その<時>が来ませんように、と願うのは逆に愚かであろう。われらは既に阪神淡路大震災と東日本大震災を経験し、御嶽山の噴火を報道を通じて目撃し、台風による被害を目の当たりにした。いつ如何なるときでもラジオが使える状態にしておく必要はあるだろう。それが不要になる世界は訪れることがなさそうだ。
 そのためにも、常にバッテリは持ち歩かねばならない。荷物の重さは正しい情報と安全の確保に比例する、ということか。◆

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