第1765日目 〈シラ書第46章:〈ヨシュア〉、〈士師たち〉他〉 [シラ書〔集会の書〕]

 シラ書第46章です。

 シラ46:1-6〈ヨシュア〉
 モーセ亡きあとはヌンの子ヨシュアが、指導者としても預言者としても後継となった。
 戦いに於いて勇敢だったヨシュアは、かつて主がアブラハムに約束したカナンの地へイスラエルを到達させ、12部族へ土地をそれぞれ分配した。かれこそ主の戦いの指揮官である。その姿は栄光に満ちて、雄々しかった。
 四方から敵が襲い来たったとき、ヨシュアは主に祈り、求めた。主はヨシュアが敬虔なるがゆえにこれへ応え、敵陣へ激しく雹を降らせたのである。──ヨシュアは諸国民を戦いで圧倒し、滅ぼした。敵はこれらのことにより、自分たちがイスラエルの神を相手に戦っているのだ、と知った。
 「誠にヨシュアは力ある主に従っていたのだ。」(シラ46:6)

 シラ46:7-10〈カレブ〉
 カレブはユダ族エフネ(エフンネ)の子である。
 モーセの時代、カレブはヨシュアらと共にカナン偵察の任を引き受け、戻ってからは強くカナン侵攻を進言した。
 その後、荒れ野を彷徨うことに疲れた民がモーセとアロンの兄弟に反抗するようになった。カレブはヨシュアと共に衣を裂いて民に訴え、カナン侵攻の是を叫んだ。
 一方でカレブと一緒にカナン偵察に参加したものは、ヨシュアを除いて皆、カナンについて悪い噂や誤った情報を共同体内へ広めた。主はこれを知り、疫病で彼らを殺めた。カレブとヨシュアだけがこの難を免れた。
 主はまたカレブに体力を与え、子孫はそれを遺産として受け継いだ。
 「こうしてすべてのイスラエルの子らは理解した。/主に従って歩むのは良いことであると。」(シラ46:10)

 シラ46:11-12〈士師たち〉
 ヨシュアの時代とサムエルの時代の間に士師たちの時代があった。かれらは流行りの偶像崇拝に陥ることなく、ただ主のみを崇めた。
 どうか、士師たちの名が永く祝福され、人々に記憶されますように。
 かれらの骨が墓から再び花を咲かせ、その名が世々にわたって記憶されて語る草となりますように。

 シラ46:13-20〈サムエル〉
 サムエルはレビ族エルカナの子で、祭司エリによって育てられた。
 「サムエルは主に愛され、主の預言者として王の位を立て、/御民を治める者たちに油を注いだ。/彼は主の律法によって会衆を裁き、主はヤコブを顧みられた。/彼は忠実さのゆえに真の預言者と見なされ、/その言葉によって忠実な先見者として認められた。」(シラ46:13-15)
 ──イスラエルが敵に襲われたとき、かれはいけにえをささげて主の助けを得て、ペリシテを退けた。臨終前には民の前で己が人生にやましいことは一つとしてなかった、と述懐。これに異を唱える者は、会衆のなかにいなかった。
 また、サムエルはサウルに油を注いで、イスラエルの王としたことを悔いた。死後も王の夢に現れて、かれの最期を予見し、民の不法を取り除くよう告げたのである。

 ヨシュアの事績は申31:7-8,23,ヨシュ1:1-24:30に載る。
 カレブの事績は民13:6,30,同14:6,ヨシュ14:6-15,15:13-19に載る。
 士師たちの事績は「士師記」に載る。
 サムエルの事績はサム上1:20-25:1に載る。
 ヨシュアが世を去り、統一王国イスラエルが誕生する以前、カナンのイスラエル人を治めるため、士師が各時代に登場して民を導き、裁き、敵を退けた。「士師記」に現れた士師は全部で12人。その名を登場順に下へ記す、──
 ・オトニエル(士3:7-11)
 ・エフド(士3:12-30)
 ・シャムガル(士3:31)
 ・デボラ(士4:1-5:31)
 ・ギデオン(士6:1-8:35)
 ・トラ(士10:1-2)
 ・ヤイル(士10:3-5)
 ・エフタ(士11:1-12:7)
 ・イブツァン(士12:8-10)
 ・エロン(士12:11-12)
 ・アブドン(士12:13-15)
 ・サムソン(士13:1-16:31)
 このうち、外敵からの攻撃に立ち向かった者を<大士師>といい、オトニエル、エフド、デボラ、ギデオン、エフタ、サムソンの6人を指してそういう。また、内政に従事して裁判や仲裁に励んだ者を<小士師>といい、シャムガル、トラ、ヤイル、イブツァン、エロン、アブドンの6人を指して斯く呼ぶ。
 かれらのなかでデボラにはナフタリ人指揮官バラクとのエピソードがあり、旧約聖書最古の歌とされる「デボラの歌」を残す(5:2-31)。なお、「士師記」第1章から第3章第6節まで士師が登場する時代背景が述べられている。◆

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