第1811日目 〈エズラ記(ギリシア語)第6章:〈神殿工事の再開と干渉〉、〈王による調査と返事〉他with『あまちゃん・総集編』後編を観る:ユイちゃんの叶った夢。〉 [エズラ記(ギリシア語)]

 エズラ記(ギリシア語)第6章です。

 エズ・ギ6:1-6〈神殿工事の再開と干渉〉
 ダレイオス王第2年。この年、6月と8月に相次いで預言者ハガイとゼカリヤが現れて、神殿再建に精を出すユダヤ人たちに主の言葉を伝えた。「今、お前たちは、この神殿を/廃墟のままにしておきながら/自分たちは板ではった家に住んでいてよいのか。」(ハガ1:4)
 「わたしは、あなたたちと共にいる。」(ハガ1:13)
 これを聞いたシェアルティエルの子ゼルバベルとヨツァダクの子イエシュアが敢然と立ち、他の人々といっしょに神殿建設の工事に着手した。2人の預言者もこれに参加した。
 ──シリア地方とフェニキア地方の総督、シシネとシェタル・ボゼナイがエルサレムへ来たのはこの頃である。お前たちは誰の命令でこの建物を造っているのか。この建物を造っているのは誰であるのか。
 が、主なる神が帰還民を顧みたのでユダヤ人の長老たちは恵みを得た。地方総督はダレイオスに宛てた報告の返事が届くまで、神殿の再建工事は継続された。

 エズ・ギ6:7-21〈長官たちの報告〉
 帰還したユダヤ人たちの行動が、シシネとシェタル・ボゼナイによって帝都のダレイオス王へ報告された。それに曰く、──
 私たちはユダヤへ行き、エルサレムに入りました。そこで目にしたのは、誰の許可を受けたかもわからないような建物の工事をユダヤ人が行っている光景でした。私たちがこれについてユダヤ人の長老たちに問い質したところ、かれらは自分の神である主のための神殿を建てているのだ、と答えました。
 続けて、いったい誰の命令でこの作業を行っているのか、と問い質すとかれらがいうことには、かつてバビロニア王ネブカドネツァルによって破壊されたこの神殿を、元あった場所に建て直すよう命じたのはわれらペルシアの王キュロス2世である、とのことでした。かれらはこうもいいました。神殿の基礎を据えて以来、今日まで建築作業は続けられているが未だ完成には至っていない、と。
 どうか陛下。バビロンの記録湖に保管される文書を調査して、事実関係をお調べください。そうして、結果を私どもに教えてください。
──と。

 エズ・ギ6:22-33〈王による調査と返事〉
 総督2人からの報告を承け、ダレイオス王はさっそくこの件についての調査を行わせた。すると、キュロス2世時代の記録文書が見附かり、こう記されていた。
 キュロス王第1年。ユダヤ人の捕囚解放を王が宣言し、エルサレムの神殿再建をも命じる。バビロニア王ネブカドネツァルが略奪した神殿の祭具類はすべて、それらが元あった地へ返納する。「そこは絶えることのない火によって、人々がいけにえを献げる場所である。」(エズ・ギ6:23)
 ──ダレイオス2世は、シリアとフェニキアの地方総督シシネとシェタル・ボゼナイに勅令を発した。その場所へ立ち入るべからず。工事が滞りなく進捗するよう配慮せよ。かれらが必要とするいけにえをコイレ・シリアとフェニキアからの貢ぎ物の一部から支給せよ。祭司たちが日々必要とする油や小麦、酒など毎年必要とする分を、お前たちは四の五のいわずに支給せよ。これらの処置はわれらペルシアの王と臣下のためであり、いと高き神にぶどう酒の献げ物がささげられて長寿を祝う祈りがささげられるためでもある。
 これはわたしダレイオス王の勅令である。背く者、無視する者、ユダヤ人に危害を加えたり作業を妨害する者あらば、かの地で御名の唱えられる神なる主により滅ぼされよ。

 預言者ハガイとゼカリヤが出た。預言書の内容として、神殿再建にかかわる言葉を民へ伝えたのはハガイである。作業にあたる人々を発憤させる起爆剤的役割を、(結果として)ハガイは担っていたのかな、と、「ハガイ書」と「ゼカリヤ書」をこの機会に再読したあと「エズラ記(ギリシア語)」を読むと、そんな風に見えてくるのだ。
 ──すこし昔に起こった事件や出来事ですら忘れ去られてしまうことは古今東西変わらぬようである。キュロス2世による捕囚解放、ユダヤ人の帰還とはその時代のエポック・メイキング的出来事、そこそこ話題になったニュースと思うのだが、それでも世代が変わればたちまち忘却の底に沈み、風化してしまう。
 ただ、この捕囚解放と帰還がエポック・メイキング的出来事と考えるのは、それから数千年後の時代を生きるわれらが聖書や歴史書を通じて知るからだ。当時にあってそれはペルシア帝国全127州或いはその周辺地域にあまねく知れ渡るニュースであったろうか。また、津々浦々に知られる程の情報伝達ネットワークが構築されていたか。たとえ<王の道>と呼ばれる国道があり、相応に交通網も整備されていたとしても、帝国領民がそのニュースに触れるのは実際のキュロス王の布告からずっと経った頃であろう。
 そんなことを考え始めると、地方総督シシネとシェタル・ボゼナイやその他の同僚たちがユダヤ人の作業の根拠を知らず、ダレイオス王もわざわざ記録庫を引っ繰り返さねば理由を確かめ得ぬのも宜なるかな、と思うのである。
 わたくしは聖書をずっと読んできた者でもないし、キリスト者でもなく教会に出入りした者でもない。またオリエント史の研究者でもなければ、それを専門で学んだ者でもない。ゆえに勉強の余地は非常に多く残っているし、聖書やオリエント史を知る人からすれば誹られるようなことも書いていよう。だから、いったん聖書読書が「ヨハネの黙示録」で終わったあとは歴史書などを再読して、も少しきちんとした読み方ができるようになりたい、と願っている。



 『あまちゃん・総集編』後編をようやく観る。こうやってダイジェストされると、橋本愛演じるユイちゃんの不運と面倒臭さが際立ってきますね。そんな山あり谷ありの10代を経験する足立ユイを演じられるのは、底知れぬ実力を持つ橋本愛しかいませんでしたな。
 このドラマは、ユイちゃんが挫折を経験して立ち直り、前に一歩を踏み出すことが裏テーマだったのではないか。昨年の紅白歌合戦での真の最終回は、そんなユイちゃんの夢が叶った一世一代の晴れ舞台。震災の夜、アキちゃんに電話しながら夜の線路をとぼとぼ歩く姿が、NHKホールのステージ上の彼女とかぶって見えて、胸が圧し潰されるような思いになるよ。
 うーん、涙腺が崩壊しちゃうじゃないか、もう!◆

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