第1814日目 〈エズラ記(ギリシア語)第8章2/2&第9章:〈不法な行為の発覚〉、〈律法の朗読〉他with今日は衆議院選挙の投票日──「ヴォート・フォー・チェンジ」などあってはならない。〉 [エズラ記(ギリシア語)]

 エズラ記(ギリシア語)第8章2/2と第9章です。

 エズ・ギ8:65-69〈不法な行為の発覚〉
 その後。わたしエズラの許へ指導者たちがやって来て、民が犯している罪について話してくれた。かれらの曰く、──
 イスラエルの民は、祭司たち、レビ人たちまでが不浄を厭わず、土地の異民族の娘を妻として暮らしています。聖なる種子が土地の異民族のなかに入りこんでしまいました。これは指導者たちや高官たちも知っていながら見過ごしていることです。
──と。
 わたしは祭服と衣服を引き裂き、頭髪と髭を掻きむしり、嘆きと憤りに満たされてその場へ坐りこんだ。そんなわたしのまわりに、主の言葉に激しく心乱された人たちが来た。が、夕方のいけにえをささげるときまで、わたしはその場に坐りこんだままでいた。

 エズ・ギ8:70-87〈ざんげと嘆願〉
 わたしは引き裂いた祭服と衣服のまま、天に両手を差し伸べて主に祈った。──わたしはあなたの前に深く恥じ入っております。──
 われらは先祖の時代から、あなたに背いて犯した罪のなかにあります。「わたしたちと先祖の罪のために、わたしたちは、兄弟や王、祭司と共に地の諸王に引き渡され、剣と捕囚と略奪にゆだねられ恥辱に満ちて今日に至っております。ところが主よ、今あなたは大きな憐れみをかけてくださり、あなたの聖なる地に一つの根と一つの名をわたしたちのために残してくださいました。
 (中略)また主はわたしたちの神殿に栄光を輝かされ、荒れ果てたシオンを再興し、ユダヤとエルサレムにおける確固たる地位をお与えになりました。これほど恵まれたわたしたちです。主よ、これ以上何を求めることができましょう。」(エズ・ギ8:74-74,78-79)
 はるか昔から預言者たち、就中モーセによって告げられていたあなたの戒めを、われらは破ったのです(お前たちがこれから行って所有する地を子孫たちにまで、代々にわたって残すためにも、その土地の異民族と親しうしたり交配してはならぬ)。
 このたびの不祥事は、われらの邪悪な行いと大きな罪のゆえ。あなたは再びわれらを顧みてくださったのに、われらはまたしても過ちを犯してしまいました。土地の異民族の汚れに染まり、あなたの律法を破ってしまったのです。
 おお、主よ、見てください。あなたの前には律法に背いたわれらがいます。どうしてあなたに顔向けできましょうか──。

 エズ・ギ8:88-9:36〈民の罪の告白と反省〉
 神殿の前にひれ伏して嘆くエズラの許へ、エルサレム中から人々が集い来たった。かれらは皆一様に激しい悲嘆の声をあげている。そのうちの一人、エヒエルの子エコニアがエズラにわたしたちはイスラエルの主に背いて罪を犯し、異民族の娘を妻にしてしまいました、といった。続けて、──
 「しかし今、イスラエルには希望があります。このことについてわたしたちは主に誓いを立てるべきです。『あなたと、主の律法に従順である者との勧告に従って、異民族の女全員をその子供と共に追放する』と。さあ、すぐに実行してください。これはあなたの仕事です。」(エズ・ギ8:89-91)
──と。
 エズラは全イスラエルの祭司とレビ族の氏族の指導者たちに、これを実行することを誓わせた。そうして捕囚から帰った者たち全員をエルサレムへ集めた。一定日数を経過してもこの集会に参加しない者は、飼っている家畜を没収され、元捕囚民の仲間から仲間はずれにされた。
 ──斯くしてユダ族とベニヤミン族出身の者は全員エルサレムに集まり、エズラからこのことを聞いた。かれらはそれに賛同した。しかし季節は冬。外で一度に全員を裁くことはできないので、担当者を決めて、日を決めて、一度に裁かれる人数を決めて、それを行うようにした。
 「祭司エズラは氏族の指導者を一人一人名指して選び、彼らは第十の月の新月に事実調査のために集まった。こうして、異民族の女たちと一緒になっている者たちの問題は、第一の月の新月までに解決を見た。」(エズ・ギ9:16-17)
 ……祭司たちのなかにも、この異民族の娘を娶っていた者たちが多くいた。かれらは妻なる者と子供を自分たちの共同体から追放した。そのなかには、罪を贖うための献げ物として雄羊をささげた者たちもいた(エズ・ギ9:20)。

 エズ・ギ9:37-55〈律法の朗読〉
 そんなことがあって済んだ第7の月の新月の日、イスラエルの共同体に属する者全員が、神殿の東の門の前の広場に集まった。かれらは、大祭司にして律法の朗読者であるエズラに律法の巻物を持ってくるよう促した。エズラはそうした。
 エズラは律法の巻物を持って、皆の前に立った。左右に矜持者としてマティトヤやペダヤらが立ち、レビ人のイエシュアやアニウスらが主の律法の解説者として人々に律法の心を説いて聞かせた。エズラによる律法の朗読は夜明けから正午まで続き、人々は熱心にこれへ耳を傾け、涙を流して聞き入った。
 今日──その日は主にささげられた聖なる日である。悲しみに暮れるべき日ではない。皆、食べたり飲んだりして陽気に過ごした。貧しい者にも脂身や甘いぶどう酒が分けられ、かれらも楽しくその日を過ごした。
 「彼らは語られた言葉に納得したのである。そして彼らは再び集合した。……」(エズ・ギ9:55)

 「エルサレムの集会」と大見出しが付けられたエズ・ギ8:88-9:55は三人称となる。ゆえに昨日始まったエズラの一人称で語られる「エズラの報告(記録)」はエズ・ギ8:87までとなる。なんの説明もされないうちに人称が切り替わったり、語り手が変わることはこれまでもあったことゆえ抵抗はないが、それでもやはり唐突にそれが行われると混乱してしまうのは事実なのである、せめてなんらかの処置や説明は欲しかったところである。
 説明が欲しい、といえば、最後の最後で登場する三点リーダー(「……」)はなんなのか。凡例を見ても説明なく、一読者に過ぎぬこちらとしては困っちまう。
 しばらく並行箇所について触れることがなかったけれど、本章8:88-9:55のそれは「ネヘミヤ記」にある。ネヘ7:72-8:12が該当する箇所だ。
 なお、「エズラ記(ギリシア語)」をどこを見ても、モーセの名は登場しない。わたくしが独断でここに記した。かつて預言者によって語られた土地の異民族との雑婚を禁じる言葉は、既に「レビ記」と「申命記」にて触れられたところである。これらの書物でそれぞれ警告された言葉が編集されたものが、本書に載る。レビ18:24-28,申7:1-3がエズ・ギ8:80-82の基になった箇所。よろしければ、お読みいただくと良い。

 「エズラ記(ギリシア語)」の読書は今日で終わります。年内読了という目標を改めて意識したら、尻に火がついたような勢いで読み進めることになってしまった。読み飛ばしたつもりはないが、ちょっとおざなりになってしまった部分はあるかもしれない。が、いまは多少の瑕疵には目を瞑るつもりだ。
 読者諸兄よ、今日この瞬間を迎えられたことを幸運に思う。ありがとう。
 明日からは黙示文学に属する「エズラ記(ラテン語)」に入る。厄介な書物であるが、一歩一歩進もう。いまのわたくしには、希望がある。



 今日12月14日は衆議院選挙の投票日です──街宣車のスピーカーががなり立てる宣伝文句のようで恐縮だが、これ程告知として完成された文句には、そう滅多に出会えるものでない。
 今回の突然の衆議院選は、慌てふためいた野党の足並みの悪さと政策の準備不足VS与党の余裕綽々ぶりと練りこまれた選挙主眼という、明暗くっきりとした構図が浮きあがった。記憶にある限りでいえば、かつてこれ程までに野党の無策無体ぶりが露呈された選挙も稀なのでは? 参議院選挙まで念頭へ置いて考えてみても、今回以上に野党の浅はかさを痛感させられた選挙もなかったように思う。
 明日の衆院選について、たとえば文化人や一部芸能人、或いはSNS上で現政権の暴走を危惧し、種々の法案、就中集団的自衛権と消費税増税をターゲットにした危惧ともなんともつかぬご意見が横行している。そのお考え自体はたしかに──それなりに──発言者の正義と私見を明瞭にしたもので、内一部については評価もできる。
 が、それだけ危惧を申し立てているにもかかわらず、その人の政治的スタンスは一向に見えてこない。現政権が内包する「怖さ」をやたらと強調するばかりで、ではあなたの真情はどこにあるのか、政治的スタンスはなにか、もっと突き詰めていえばあなたはどの党に、誰に一票を投じるつもりなのか、そこまでの気概も覚悟も、片鱗すら見えて来ない以上、単にネット上のデブリにしか思えぬ。もっと自分の意見をさらけ出せよ!!
 未だ日本は二大政党制が確立していないせいもあって、なかなかアメリカや諸外国のような政権選択肢の存在する選挙ができていない様子だけれども、自民党以外の政党のあまりのお粗末さを伺い見ている限り、間違ってもこの国に斯様な選挙システムは生まれることもないだろう。
 民主党が政権を担ったときは期待した者もあったかもしれぬが、結果は皆様ご存じの通り。勿論、甘い言葉に惑わされてこの連衆にへ票を投じた、或いは周囲のムードに流されたまま投票した有権者にも、幾許かの責任はある。それはともかく、斯くして有史以来日本最悪の時代が誕生し、同盟国の信頼を失い、隣国がわが物顔でのさばることを許した暗黒の時代が到来した。
 第2次安倍政権はその尻拭いをさせられて、見事に鳩山−菅政権の汚点を修繕した。民主党の愚劣な政治を経験してしまった以上、この国に二大政党制なんて夢のまた夢であることがはっきりと分かった。そうして、自民党に代わって政権を担うだけの能力と人材を揃える政党が、実際の所どこを見回してみても存在しないことも、今回の選挙期間を通じて明らかになった。
 一部報道やSNSの個人的意見に惑わされることなく、明日はたとえ最大級の寒気に見舞われたとしても有権者は己の責任を果たしに行け。危険は卑怯者の選択肢だ、そんなことをする奴に政治や未来についてとやかく語る資格はないと知れ。 
 わたくしは自民党に、その候補者に自分の一票を投じる。◆

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