第1973日目 〈その朝、災いが降りかかったのだ! 後日編&本日、夏蜜柑の実を獲る。〉 [日々の思い・独り言]

 あれから約3週間。遂に結果が出たのでご報告させていただく。
 かつてわたくしは5月上旬の大型連休が終わって後初出勤となる日の朝、駅へ向かう階段で転倒して右肩を痛めた。ついでに携帯電話もそのとき紛失した。携帯電話についてはその日のうちに親切な方の手によって交番へ届けられ、持ち主であるわたくしの許へ戻ってきていたが、右肩は……翌る日病院にて診察の結果、全治約4週間の筋違いとわかった。そのときは保険証がなかったために全額自費での支払い。労災認定されるか、まだその時点では不明。会社の上長へ労災申請の書類を提出したところまでは、既に第1956,57,59日目にてお伝え済みだ。それから約3週間が経った今日、労災喜遊曲も最後の楽章に辿り着いたので、それを改めてご報告させていただく。
 先週であったか、ようやく本社から、件の事故を労災と認定する旨の書類が届けられた。ちょうど次の日から連勤となるタイミングで直近の休みは日曜日。つまり、病院は開いていない。為に平日休みを取っていた翌る本日月曜日の午前、なるたけ日陰の道を選んで総合病院へ行くことができたのだった。
 健康保険証があったら3割負担でしょ、ということは全額支払ったうちの7割が戻ってくるってことだよな。ところで労災が認められた場合の返金率ってどれぐらいだったっけ。多忙に紛れてそのあたり調べることを怠ったのが不安材料といえば不安材料だが、まぁ、幾らかでも戻ってくればいいや。──そんな風に考えていたのだ。本音を申せば、全額返金されたらいいなぁ、なんて思うていたことは否定しない。でも病院側にも薬局側にも必要経費というか手数料というか、そんなのがあるだろうから、厳密な意味での全額返金はあり得ぬだろう。さもしい期待を自ら打ち消すようにそんなことも考えながら、日陰の、川縁の道をてくてくと。
 病院には通用口から入った。右手は過日お世話になった放射線科だ。廊下にはわたくしが居眠りをしていた長椅子がまだあって、誰も坐っていない。今日は放射線科、閑古鳥が鳴いているようだ。或いは皆、診察室に入っている? 通用口を入って真正面の長椅子に腰をかけ、汗を拭きながら、持ってきた書類の確認をする。会社から送られてきた労災認定の書類はある。病院でもらった領収証もある。社会保険証も診察券も、念のためにと思い持参した。
 よし、行こう。
 ──待合の廊下は人であふれていた。そうそう、自分が来たときもこんな感じだった。曜日は異なれども、ここの総合病院は経営難とは無関係そうだ。そうして受付の前で順番待ちの列に並び、自分の番が来て、労災認定の書類を提出に来た旨受付の方へ伝えた。その方は書類をしげしげと点検し、唯一未記入であった、わたくしも病院の方と相談しようと思うてそのままにしていた日附を書きこみ、提出。会計で呼ばれるまで、しばし待合室の壁掛けTVでワイドショーのニュースを眺めていた。
 以下、本日午前のニュース、ヘッドライン。安倍首相、辻本議員へのヤジを改めて謝罪、今後の国会運営の協力を乞う。神社仏閣への油掛け事件で米国在住の医師何某を逮捕予定、日本人を古い慣習から解き放つための清めとして行った云々(お前が清められてしまえ!)。火山活動が続く口之永良部島への一時帰島、本日午前に決行、今後の悪天候を考慮しての実施。沖縄の普天間基地移転問題で訪米中の翁長知事、政府に改めての苦言。改正道路交通法に基づき本日より自転車による危険行為の取締が始まる(どんどんやってくれ!! ゆくゆくは免許制の導入を望むよ。──第1065日目〈自転車に轢き殺されるのは、まっぴら御免だ。 〉参照……震災の年!)。
 するうち、わたくし1人だけが名前を呼ばれた。支払いではなく返金だからな、1人だけなのも無理ないさ。会計はいつも同じ人だ。来るたびにこの人の顔を見る。違う人だったこともあるが、昼休みで外していたのか、気附けばすぐに“ここ”へ戻ってきた。この人、きっと会計の主なのだろうな。
 そうしてそこで告げられた事実──やはり7割とかそのぐらいの返金ではなく、全額だった! うわお!? 
 労災を申請して今回のように認められたら、診察の内容とかそんなのは関係なしで全額返金なのだそう。約20数年前もそうだったのかな、あまり覚えていないや。かりに知識として知っていることでもその知識が常に最新の状態に保たれているとは限らないし、誤りがないとは言い切れない。わたくしの労災についての知識も同じだ。手続きの方法や返金額など忘れていたり、曖昧な知識(この場合は専ら記憶か)に基づくものだったり、今回自分が不幸にも通勤時の労災にあって病院に行ったり、会社に申しこんだりしなければ、きっとわたくしの労災に関する知識は相当不正確で、もし正しかったとしても実体験で労災について語ることはおよそ不可能であったろう。まぁ、そうした意味では良き体験ではあったな。
 ちなみにこれは薬局でも同じであったので、同様の報告は省く。
 ──ところで右肩はどう? 親切なきみはそう訊いてくれるのか。うれしいね。ありがたいね。だからあなた(モナミ)が好きなんだ。
 未だときどき、瞬間的に痛みが肩から二の腕にかけて走ることはあるが、特に日常生活には支障がない。今日だって病院のあと、家に生った夏蜜柑を高枝切り鋏で獲ったぐらいだ。その数、46個。2週間程前にも同様に獲っているが、そのときはだいたい30個程ではなかったかな。お陰でただいまわが家の食卓は夏蜜柑だらけ。皮はネットに入れてお風呂へドボン、いつもの風呂は即席ミカン風呂に早変わり。要するに、日常生活を送る上で右肩は特に支障なく動かせるのである。
 さあ、回顧は終わりだ。明日から5連勤(シフトが組める会社では「ええ!?」と呼ばれることが度々である)。英気を養うために本稿の筆はこのあたりで擱き、ビールを飲みながらソ連版ホームズを観よう。それとも昨日購入したサン・サーンスの交響曲第3番を聴こうかな。ねえ、どちらがいいと思う?◆

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