第2045日目 〈使徒言行録第4章:〈ペトロとヨハネ、議会で取り調べを受ける〉、〈信者たちの祈り〉&〈持ち物を共有する〉with安息日のお知らせ〉 [使徒言行録]

 使徒言行録第4章です。

 使4:1-22〈ペトロとヨハネ、議会で取り調べを受ける〉
 日暮れの頃、ペトロとヨハネは祭司や神殿守衛長、サドカイ派の人々に捕らえられ、翌日まで牢に入れられた。イエスの身に起きたこと、復活のことを、民衆相手に教えていたからである。
 次の日、かれらはカイアファとアンナス、アンナスの子ヨハネたち大祭司一族による尋問を受けた。お前たちはなんの権威によって、また誰の名によってあのようなことを語っているのか、と問われてペトロは答える。かれはそのとき、聖霊に満たされた。ペトロの曰く、──
 この取り調べが病人を癒やした善き行いと、その人が癒やされた名についてのものであるならば、あなたたちにもイスラエルの民にも知ってほしい。それらはいずれも、あなたたちが十字架に掛けて殺して、その3日後神により死者のなかから復活したナザレの人イエス・キリストの名によるものであることを。詩篇にいう「家を建てる者の退けた石が/隅の親石になった」(詩118:22)とは、イエスのことです。
 わたしたちが救われるべき名は天下にこの名を除いて他にありません。
──と。
 その場に居合わせた人々はペトロとヨハネの大胆な行動を見、かれらが無学な普通の人であることを知って、驚いた。人々は一旦2人を退場させて、かれらの処遇について相談した。
 「あの者たちをどうしたらよいだろう。彼らが行った目覚ましいしるしは、エルサレムに住むすべての人に知れ渡っており、それを否定することはできない。しかし、このことがこれ以上民衆の間に広まらないように、今後あの名によってだれにも話すなと脅しておこう。」(使4:16-17)
 そうして人々はペトロとヨハネを呼び、2度と<あの名>によって民衆へ話したり、教えたりしないように厳重注意した。が、ペトロとヨハネはかれらの言葉を拒んだ。神に従わず、あなたたちに従うのが正しいことかどうか、よくお考えください。われらは見て聞いたことを話すのみなのです。
 議員たちは重ねて2人に注意したあと釈放した。「皆の者がこの出来事について神を賛美していたので、民衆を恐れて、どう処罰してよいか分からなかったからである。」(使4:21)

 使4:23-31〈信者たちの祈り〉
 釈放されたペトロとヨハネは仲間たちのところへ戻り、これらのことをすべて話して聞かせた。このことがあって、かれらはこれまで以上に心を一つにし、神なる主へ祈りをささげた、──
 「主よ、今こそ彼らの脅しに目を留め、あなたの僕たちが、思い切って大胆に御言葉を語ることができるようにしてください。どうか、御手を伸ばし聖なる僕イエスの名によって、病気がいやされ、しるしと不思議な業が行われるようにしてください。」(使4:29-30)
 ……この祈りが終わる頃、かれらの集まっていた場所が大きく揺れ動いた。そのとき、かれらは皆聖霊に満たされ、神の言葉を大胆に話し始めた。

 使4:32-37〈持ち物を共有する〉
 神を信じ、イエス・キリストを信じる人々は心も思いも一つにし、すべての持ち物を共有するようになった。
 かれらのなかには富める者も貧しき者もなく、土地や家、畑などを所有していた人々はそれを売り、得た代金を一銭たりともごまかすことなく使徒たちへ預けた。そうして必要なときにそれは各々へ分配されたのである。
 たとえば、レビ族の人でキプロス島出身のヨセフがそうであった。かれは「慰めの子」という意味のバルナバという名でも呼ばれていた。

 大祭司や最高法院の議員たちは、ペトロらの尋問にあたってイエスの名を口にしようとしない。どうしてだろう。
 おそらくかれらにとってその名は、口にするのも憚られるものだったからだ。あらゆる言葉のなかで古来最も言霊を帯びるのは<名前>であるらしい。名前には魔的な力が宿っている。名前には言霊が宿っている。
 忌まわしき死、非業の死を遂げた者の名をみだりに口にするなかれ。それは、その死に負い目を感じる人たちにとって、かの者の名を口にすることはわが身へ災いを招き寄せるのと同義だ。言霊を蔑ろにしてはならない。
 アンナスの子ヨハネは、やがてカイアファのあとを襲って大祭司職に就く。その職に在ったのは後36-37年。新共同訳聖書では底本に基づいて「ヨハネ」と訳されるが、他では「ヨナタン」とする。個々の底本の写本の傾倒に由来する表記の違いであろう。かれは後年、ユダヤに不穏な動きが活発化して反ローマの色が濃くなり始めた時分に活動した「シカリ派」によって殺害された、とヨセフスの『ユダヤ古代誌』と『ユダヤ戦記』は伝える。
 また、使徒の鏡として特に名が挙げられたキプロス島出身のバルナバことヨセフは、後にパウロの伝道旅行に随伴する1人として再登場する(使9:27,11:22-30,13-15章)。



 明日08月17日(月曜日)は安息日とさせていただきます。◆

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