第2747日目 〈発見、発掘、『エリア随筆抄』。〉 [日々の思い・独り言]

 昨日お披露目したチャールズ・ラム『エリア随筆抄』、みすず書房版にまつわる騒動の件。──実は予約投稿したその直後、読もうと思うて引っ張り出した永井荷風『腕くらべ』復刻版の横にちゃんとありました。すこし引っこんだところで小さくなって。
 いやぁ、愕然としましたよ。俺はいったいどこを探していたのか、とね。そこはずっと探していた場所、そのすぐそばであった。見落としていたのである。
 思いこんでしまったのだね。ダンボール箱のなかにあるはず。出していたとしても、同じ箱にしまっていた他の本と一緒にあるはず。そんな盲信に目を曇らされたのだ。……まぁ、処分した本のうちになかっただけで良しとしましょう。
 しかしながら、とわたくしはいわざるを得ない。この『エリア随筆抄』を見附けたからとて、先に予告した家族についてのエッセイにすぐ取り掛かれるわけではない、ということを。それというのも他に書きたい題材(という程立派ではないか)が山程あるからだ。
 鉄は熱いうちに打て。蓋し至言である。いま件の文章執筆のプライオリティは下がり、忘却の淵へ落ちるわずか手前でどうにか踏み留まっている状態。が、それに手を差し伸べることはできない。ゆっくりと仕込みを行うが精々だ。
 即座にお披露目できるわけではないけれど、そう、書きたいことはたくさんある、本ブログの記事となるべき文章は幾らでも書ける。太宰治やドストエフスキーの感想、日常の些事、聖書のこと。大過なく日々を過ごすことのできる感謝を述べ、ルサンチマンを吐きまくり、諦念の片影さす夢想の文章。幾らでも、書くことができる。それらが声を立てて、早く自分のことを書いてくれ、と騒いでいる──件の文章を書くのが後回しになる、というのは、そういう次第なのだ。
 弁解にもならぬ文章を綴った。読者諸兄よ、許してくれ。◆

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