第3061日目 〈思ったようにはすべてが上手くいくわけではない。〉 [日々の思い・独り言]

 20代の頃からチェスターフィールドやスマイルズを糧としていたのに、どうして自分はこうもかけ離れたところを生きているのか。失われた歳月を顧みて、よよと泣き崩れたい気分になること、常である。
 ひとかどの人物になることを志し、幾らでもその機会には恵まれていたにもかかわらず、どうしたわけかその段になると途端に功名心に嫌気がさし、変にひねくれて栄誉を他に譲ったりして今日に至っているのだ。
 チャンスの後ろ髪を摑みかけてはそのたび放すことに後悔も躊躇もなかったのか、と訊かれたら、そのときはありませんでした、と弁明しよう。すぐに次の機会が巡ってくるさ、と根拠なき自信が背中を押しまくっていたからな。勿論、その後は後悔しきり、いつも躊躇してばかり、である。それでも同じことを繰り返すのだから、いつまでたっても成長がない、そう罵倒されても仕方ないね。
 尤もそのとき蒔いた種がいまになって芽を出し、なにくれとなくこちらを案じて助けてくれているが、あくまで結果論に過ぎない。そうして、偶々そうした人々にわたくしが恵まれただけだ。
 あの頃なりたい自分に、本当になれたのだろうか。
 胸を張って力強く「イエス」と答えることも、地面に目を落として「ノー」と返事することもできない。
 一つだけ喜ばしき想定外の出来事があったとすれば、結婚したことかな。あの子が亡くなって以後、自分が誰かと一緒になるなんて未来を信じることも描くこともできなかったもの。
 が、それ以外のところで──ねえ、おまえはかつて思い描いた夢や目標を、すこしでも実現できたのかい?◆

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