第3077日目 〈いや、そういう話をしているのではなくてだね、……。〉 [日々の思い・独り言]

 理由はその時々で異なるけれど、稀に、たった一人に向けた原稿を書いてお披露目していました。「いうておかねば気が済まんのだ」てふ動機が根っこにあることは、否定できません。頻度? そうね、今年に入ってからは今日までなかったかな、と記憶します。が、本日は久方ぶりにそうした文章となることをご了承いただけましたら嬉しいです。
 昨日は憲法に関する自分の無知を恥じて、勉強に取り掛かるための手始めの1冊として『あたらしい憲法のはなし』なる本を購入した旨お話ししました。今日はその続きというか追記というか補足というか、そんな類のものになります(増補ではない)。
 書き方が悪かったようであります。あくまで内容は個人の勉強に於いて必要と感じていた本を見附けた、購った、そうしてこれを契機にこれまでの憲法解釈や論議の歴史などに関してすこしずつ知ってゆこう、というのが趣旨でありました。
 が、どうやら某氏はそこを取り違えられた様子です。氏の指摘は、以下2点にまとめられます。
 ①憲法を学ぶための基本文献としてまず、なにを置いても読むべきは芦部信喜著・高橋和之補訂『憲法』と浦部法穂『憲法の本』(共栄書房)である。
 ②それ以外はこの2冊を熟読してから他の本に取り掛かるべきものであり、お前が挙げたような本は末節同然である。従って読む必要はまったくない。
 ──さようけ、としか申し上げようがありません。
 調べましたら『憲法』も『憲法の本』も法学部の学生が1年生のときに読むことになる、この分野での基礎文献である由。成る程、「憲法について学習スケジュールを自ら立てて、それに則って独学してゆこう」というならそれらの本が視野に入ることもあったでしょう。
 が、まず以て当方は法律初心者であることをご理解いただきたい。憲法についても最近の読書や改憲論争の報道によって無知でいることの愚を悟り、自分にとってわかりやすく読みやすい本からゆっくり勉強を始めてゆこう。そう思い立って書店をぶらついていたら、『あたらしい憲法のはなし』を見附けた、というに過ぎないのです。
 その前に法律書のコーナーも瞥見していましたから、某氏の挙げた二著も視界に入っていたかもしれません。けっきょくコーナーで特定の1冊を手にしてレジへ運ぶことはなく、そのまま文庫のコーナーに足を向けた。講談社学術文庫になにかあるのではないか、と期待してのことです。が、その手前の岩波文庫のコーナーで件の本を見附け、他を見ることはその時点で断念しました。
 勿論、講談社学術文庫のコーナーも見るべきであった、とは思うています。そこには恒藤恭『憲法問題』や尾高朝雄『国民主権と天皇制』など早い段階で読むべき本があるからです。しかし、それらはまだ自分には早い、と思うた。恥ずかしながら日本国憲法の全文すら読んだことのない人間に、恒藤や尾高の著作は時期尚早、読んでも消化不足で読後部屋の片隅に放りやっていたに違いありません。
 為、わたくしはまず購入した1冊の本を読み倒し、然る後にもうちょっと内容の詳細な本、特定の議論・話題に即した本へと読み進めることに致します。◆

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