第3464日目 〈子供ができると、人はこうまで変わるものか。〉 [日々の思い・独り言]

 電車のなかで幼児が泣いている。お母さんがベビーカーを押すのに難儀している。呆と過ごすカフェで子供が騒々しい。
 いままでネガティヴな感情で眺めていた光景だ。事情を忖度するのは二の次、三の次。偏狭な男であった。
 が、人間は身勝手だ。子供を授かった途端、そうした人々に寄り添うことができるのだから。
 幼な子を育てる親の苦労や喜びが、身に染みてわかるようになった。困っている親を見たら声掛けしたり、手を貸すことが自然の振る舞いとなった。
 その親の許ですくすく育つ子供たちを、優しい目で見ることができるようになった。赤ちゃんが泣いていても、泣かないと意思を伝えられないものな、と思う自分を見附けた。
 日曜日、自転車の練習をする子供と、そばで見守る父親とすれ違った。ここ数ヶ月で見た幾つもの光景のうち、最も憧憬の念深いものだった。
 かつてのネガティヴな感情は、自分がその光景のなかに置かれることで霧消した。人は何歳でも、如何様にも変われる。教えてくれたわが子と、奥方様に、感謝。◆

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