第3667日目 〈あの人も、脳梗塞だった。〉 [日々の思い・独り言]

 ちょうど2週間前の今日日曜日の今頃14時30分頃、異変に気附いて救急車を呼んだ。
 いまは2023年7月16日14時31分。家の裏の道路を、サイレンを鳴らして救急車が走ってゆく。午前中にも1台、いた。近附いてくるサイレンを聞くと、ビクッ、とする。心拍数を図ってみたら、急激な上昇値を示すだろう。家の裏を通り過ぎた途端、徐々に心拍が落ち着いてゆくのがわかる。呼んだ人には申し訳ないが、それが実際だ。もちろん、裏の路地へ入りこんだり、目と鼻の先で停まったら、そんなこともいうておられぬが……。

 今日も暑い。日本海側は豪雨で避難指示まで出されている自治体があるのに、太平洋側の此方は暑さでゆだっている。外では元気に蝉が鳴き、室内では汗が首筋を滴り落ちてゆく。
 横浜の現在気温は34度、真夏日で、風はそよとも吹かぬ。熱中症警戒アラートは暑さ指数31.3と33以下のせいもあってか発表されていない。ただ、NHKの防災アプリ経由で「厳重警戒/無用な外出は控えてましょう。激しい運動は禁止です」旨のメッセージは出されている。
 猛暑日と真夏日の違いを、気象庁と環境省のHPから引用しよう。曰く、──

 【気象庁】
最高気温が35℃以上の日を猛暑日、30℃以上の日を真夏日、25℃以上の日を夏日、0℃未満の日を真冬日といいます。最低気温が0℃未満の日を冬日といいます。

 【環境省】
暑さ指数と熱中症アラートの関係;熱中症リスクの極めて高い気象条件が予測された場合に、予防行動を促すための広く情報発信を行うため、 発表には熱中症との相関が高い「暑さ指数」を用います。
 暑さ指数の値が33以上と予測された場合、気象庁の府県予報区等を単位として発表します(発表単位の詳細についてはこちら)。また、発表内容には、暑さ指数の予測値や予想最高気温の値だけでなく、具体的に取るべき熱中症予防行動も含まれていることが特徴です。

──と。
 嗚呼、読者諸兄よ、皆さん、くれぐれも熱中症にならぬよう注意を払って行動しましょうね。それが引き起こす種々の病気で未来の可能性を萎めたりしないで。

 比較的早いタイミングで救急に通報したお陰で、脳梗塞は軽症で済み、高気圧酸素治療の終了を待って退院することができた。発症から4.5時間以内に病院へ搬送されて、優秀なスタッフの方々が適切に処置してくださったお陰だ(それも駆けつけた救急隊員の決断の結果である)。
 あの日曜日の昼下がり、すぐに救急に連絡していなかったら、入院期間はもっと延びていて、以後の人生はこれの後遺症に悩まされる羽目になっていただろう。いい方を変えようか、こんな文章をのんびりと綴っていられはしなかったろうな、と。
 勿論、油断はできない。こまめな水分補充と塩分の意識的摂取は当然として、近所への買い物であっても午後は夕方になるのを待って出掛けるようにしている。庭の水撒きとか周りを掃いたり、というのは午前の仕事だ。帽子を被ってペットボトルを持って、ついでに個包装の塩分タブレットも、ズボンのポケットへ忍ばせて。
 電車に乗って出掛ける、というのであれば最初から相応の準備はしっかり済ませて家を出るから、熱中症予防の仕度もそう面倒臭いものではないけれど、屋外の掃除や近所で買い物のときさえ同じような仕度が生じるのは、ちょっとなぁ……。でも、再び脳梗塞をやって再起不能になったりするよりはマシだ。逆にいえば、そこまでやらないと、ほんのわずかの時間の外出も怖くてたまらないのである。
 それを踏まえて話せば、外出時は帽子を被るか日傘を差すか、でいま悩んでいる。看護師や作業療法士の方、近所の知己の方の話をまとめれば、断然後者、日傘が優勢で、その利点は自分でもじゅうぶん納得できるのだが……んんん、やっぱり抵抗があるんだよなぁ。いや、そんなこというている場合じゃない、ってのは重々承知しているんですけれどね。

 入院中に溜まった新聞に目を通していると、夕刊に興味深い記事を発見した。
 コメディアンの萩本欽一氏、欽ちゃんね、脳梗塞を患った過去があるのですね。発症は昨年7月13日という。
 朝起きたら右手に痺れを感じて、目眩に襲われたそうだ。愛煙家ゆえあらかじめ医師から警告されていたため、脳梗塞の可能性を直感したという。マネージャーの車で大学病院に担ぎこまれて検査されると、脳梗塞で緊急入院となった由。
 脳梗塞には脳塞栓と脳血栓があるのだが、欽ちゃんは脳の血管に血が詰まり酸素が全体にいき巡りにくくなる脳血栓であった。わたくしと同じだ。
 7日で退院できた、と記事にはある。驚異的なスピードだ。わたくしは10回1セットの高気圧酸素治療が終わるのを待って退院したが、7日という日数を信じれば恐らく欽ちゃんは酸素治療をしないで他の治療を受けたのではないか。というのも酸素治療は、丸窓が幾つも開いているとはいえ人一人横たわって入るが精々の円筒カプセルで約1時間、100%の酸素を浴びる治療ゆえ、閉所恐怖症の方や高齢の方はカプセルに10回も入ることが、さまざまな理由で困難である場合があるからだ。
 子供の頃からテレビのブラウン管で親しんできた人物が、まさか自分と同じ季節に同じ病気を患い、自分と同じように早期退院を果たしていようとは、この連載記事を読むまで知らないことであった。
 この記事はあと1回、今週土曜日の夕刊に掲載されて完結する。そこに術後のことなど語られるのかもしれないが、退院後、欽ちゃんがどのように日々の生活に配慮するようになったのか、どのような薬を服んで、どれくらいの間隔で通院しているのか、通院の際どのような治療を行っているのか、等自分の今後の参照にできるようなことが書かれていれば良いな、と自分勝手な夢想をしている。
 やはり発症したら(自覚したら)すぐに、後回しにしたりせず、なにを躊躇うこともなく救急に電話して、然るべき病院に搬送してもらおう。1分1秒を争う事態であることを忘れてはいけない。◆

共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。