第0789日目 〈詩編第091篇:〈いと高き神のもとに身を寄せて隠れ〉&映画『SPACE BATTLE SHIP ヤマト』を観てきました。〉 [詩編]

 詩編第91篇です。

 詩91:1-16〈いと高き神のもとに身を寄せて隠れ〉
 題詞なし。

 勅撰和歌集の場合、詞書や詠み人の記載を欠くと前の歌に付せられたそれらを承ける。では「詩編」の場合、題詞を欠く詩は前の詩の題詞を承けることができるか? 否、と断ずることが出来ぬのが、いちばん頭を悩ませる。「モーセの詩」というて、モーセ作なのかモーセにまつわる詩なのか、実際読むまではわからないからだ。
 今回の詩91は、あきらかにモーセにまつわる詩である。モーセを指して「あなた」と二人称を採用しているところから既に確かだが、最後に引かれた主の言葉でもモーセは「彼」と呼ばれているあたりでこれ以外の論を待つ必要はないだろう。
 これは、神の人モーセを顕彰する、おそらくはレビ人がかかわって作られた詩。神の山ホレブにて燃える柴から現れた神に召命され、苦しむイスラエルをエジプトから救いカナンへ導くよう定められたモーセを讃える詩。神に庇護されたモーセを讃仰する詩である。
 「詩編」のみならず聖書全体を通しても、メシアたるイエスの登場を予告する詩篇を除けば、斯様に個人を讃える詩や歌が存在するのは珍しいのではないか。稀少であるがゆえか、こうしたメシア詩篇やモーセ詩篇を読むのはとても心地よい気分にさせてくれる。このやすらかさにいつまでも身も心も浸していたいのだ。

 「主はあなたのために、御使いに命じて/あなたの道のどこにおいても守らせてくださる。」(詩91:11)



 終業後、レイトショーで『SPACE BATTLE SHIP ヤマト』を観てきました。子供時代に洗礼を受けたなら、観に行きますよね!? いやぁ、この日が待ちきれなかった。同僚には「キムタク好きなの?」と訊かれたが、敢えて否定はしない、とだけ申しあげておこう。
 やや大味だったが感嘆した、というのが全体的な感想。確かに世界レベルで通用するSF映画の誕生ですね。それが『ヤマト』という国民的作品で果たされた、というのが、いちばんうれしいのだ。「敢えて語らず見せず」な演出もなかなか良かったですよ。未公開シーンを復元した完全版があるなら、是非にでもそれを鑑賞したい。DVD化されたとき、そんな希望がかなえば嬉しいな。
 ちょっと恥ずかしいけれど本当のことをいえば、思わず涙流れちゃいましたよっ! ガミラス上陸作戦に先駆けて古代が演説するシーンと、ラストのガミラス艦への特攻シーンでは、唇を噛んで、じっ、とスクリーンへ釘付けになっていました。こんなに胸震わせられる映画と今年最後に出会えたのを感謝します。正直、ここまでミス・キャストなしの映画に仕上がるとは思っていなかった。SFXも良いが、やっぱり最後は人なのですね。
 この映画、ぎりぎりセーフで今年観た邦画ベスト4に認定!◆

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