第0805日目 〈詩編第106篇:〈ハレルヤ。〉〉 [詩編]

 詩編第106篇です。

 詩106:1-48〈ハレルヤ。〉
 題詞なし。

 詩105同様、歴史回顧の作であるが、その調子はやや異なるように感じる。前の詩が<喜び>に彩られていたのに対し、詩106では<神の裁き>が全体を整える調子となっている。そのなかからなお神の救い、或いは恵みを得んとする作者の痛ましいまでの祈りが聞こえてくる。
 「彼らはたちまち御業を忘れ去り/神の計らいを待たず/荒れ野で欲望を燃やし/砂漠で神を試みた。」(詩106:13-14)
 この果てにあるのがたびたび話題にのぼったメリバの水の一件であり、カナンの先住民の偶像崇拝への迎合である。それでも作者は、「わたしたちの神、主よ、わたしたちを救い/諸国の中からわたしたちを集めてください。/聖なる御名に感謝をささげ/あなたを賛美し、ほめたたえさせてください。」(詩106:47)と、自身のためでなくイスラエルのために祈るのだ。
 これまでの歴史から学んで反省し、より良き存在となろう、という、「詩編」第四巻を〆括るのにこれ以上はない意義深い作物。読者諸兄も全文を読まれるのをお奨めする。詩105と詩106については(特に前者)機を見て稿を新たにし、ずっと良きものとしよう。



 12月24日、今年最後の巣鴨の大祭に出掛けました。王子で玉子焼きを買い、都電に乗って庚申塚にて下車、巣鴨へ行く、という最近のパターン。このときはまだ凶報がもたらされていなかったんだよなぁ……嗚呼、無垢なる時代の最後の瞬間よ!
 そのあと、秋葉原に立ち寄ってブックオフで重松清『ステップ』を105円で購入後、タワーレコードへ(本命はこちら)。椎名へきるの新譜とハイドンのCDを2枚、手にしてぶらぶら洋楽コーナーを歩いていると、ヒューイ・ルイス・アンド・ザ・ニュースの新譜を発見! すぐ黄カゴに入れてレジに並びました。いや、それにしても混んでいたね。
 昔のように大々的に広告がされることもないから相当地味な存在となっているHLNだが、サウンドは以前よりもずっと深みを増している。鉄壁の6人グループもオリジナル・メンバーが2人バンドを去り、それに伴ってサウンドも変化したことは事実だが、それでも安心して彼らのアルバムに手を伸ばせるのは、決して彼らが変わらないからだ。この安心感をいみじくも“黄金のワンパターン”と称した人がいたが、ファンがHLNの音楽に求めるのはまさしくこの“黄金のワンパターン”と称される安心感でもあるのだ。変わらずにあり続けること、それはいちばん難しいことなんですよね……。
 昨夜、最悪の連絡に消沈し打ちのめされながらも聖書のノートを書いていたとき、傍らで流していたのは中学時代からずっとファンを続け、学校をサボって来日公演にまで出掛けたHLNの、この新作でした。ちょっと、ぼく、立ち直ったよ。でも、仲間が……。◆

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