第0905日目 〈さようなら、こんにちは。〉 [日々の思い・独り言]

 出会いとは試練ではない。出会い/出逢いとは贈り物である。どんな結末を迎えるのであれ、すべからく出会いは天の配剤である、と思うのだ。
 最近、来し方について思いを馳せることが多い。進学や進級、就職や転職。節目節目で数えきれない程たくさんの人と出会い、別れてきた。あなたにも経験があるはずだ。
 別れがあって次の出会いがある。さようなら、昨日までの人々。こんにちは、明日からの人々。チェーホフの戯曲をアレンジすれば、そんな表現も可能か。別れは辛くて、哀しい。特に出会い/出逢いがあきらかに永遠の別れを生み出す未来へ向かっているならば。
 しかしながら逆に、永劫の関係を願う出逢いもある。説明などという野暮な真似はしないが、それはあなたもよくおわかりだろう。わたくしには求めても与えられない世俗の幸福である。
 そうわかっていても誰かと出逢える<奇跡>を願って一縷の希望にすがりつく。あなたであれば良かったのに、と思うが、こればかりは個人の思惑だけでどうなるというものではない。さようなら、亡き人よ。こんにちは、生ある限り添い遂げてほしい人よ。
 ちと妙な発言をしてしまったが、今宵はなんだか無性に心が深く沈み、<声>を求める気持ちが強い。これでもだいぶオブラートに包んだ言葉を綴り、本当に大切なことは言い出しかねているのだ。
 読者諸兄よ、この贈り物を大切にしてください。◆

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