第0936日目 〈コヘレトの言葉第5章:〈焦って口を開き、心せいて〉&NHK-FMでLFJAJを特集。〉 [コヘレトの言葉]

 コヘレトの言葉第5章です。

 コヘ5:1-19〈焦って口を開き、心せいて〉
 言葉を慎め、言葉を惜しめ。神の前で軽々しく口を開くな。だがしかし、神の前で言葉を発し、願を掛けて誓いを立てたなら、それを果たすのを遅らせてはならない。果たせぬなら願を掛けるな。神は怒り、あなたの手の業を滅ぼすだろうから。
 この天の下に暴虐が蔓延(はびこ)り、不正が横行し、正義が機能していないことに驚いてはならない。高位高官にある者程互いを庇い、部下を庇うのだから。正義が機能しなくなれば、横行する不正を裁くのは不可能事だ。
 富める者は蓄財に精を出し、これでじゅうぶんだ、と満足したりしない。もっともっと、と増やすことばかり熱心になる。彼らは心地よい眠りを知ることがない。「働く者の眠りは快い/満腹していても、飢えていても。/金持ちは食べ飽きていて眠れない。」(コヘ5:11)
 どれだけ財を貯え、腹一杯の食事を楽しんだとしても、労苦の結果を死して後まで持ってゆけるわけではない。人は母の胎から出たときと同じ姿で去るのだ。この世の栄華を謳歌しても、結果は持ってゆけない。空しいことではないか。
 「その人の一生の間、食べることさえ闇の中。/悩み、患い、怒りは尽きない。」(コヘ5:16)

 「見よ、わたしの見たことはこうだ。神に与えられた短い人生の日々に、飲み食いし、太陽の下で労苦した結果のすべてに満足することこそ、幸福で良いことだ。それが人の受けるべき分だ。
 神から富や財宝をいただいた人は皆、それを享受し、自らの分をわきまえ、その労苦の結果を楽しむように定められている。これは神の賜物なのだ。彼はその人生の日々をあまり思い返すこともない。神がその心に喜びを与えられるのだから。」(コヘ5:17-19)

 饒舌は疎んじられるばかりでなく、身の破滅を招くこともあるようです。その一言が……という類ですね。わたくしにも覚えがあります。20代の頃です。逆に、寡黙が自分の知らないところで誤解を生み、気附けば袋小路に追い詰められている、ということもあります。これも覚えがあります。集団生活は気苦労が多い。仮面を被る他ないのですよね。漱石ではありませんが、「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。とかくこの世は住みづらい」というところでしょうか。
 コヘ5:11(「働く者の眠りは快い」云々)もそうですが、コヘ5:17-19はわたくしがときに好きな文言で、この書物を初めて読んだときから一目惚れに近い想いを、この箇所には抱いています。読む度毎に深く首肯すること頻りなのであります。



 一昨日NHK-FMではLFJAJ特集を9時間に渡って放送した。概ね聴いていましたが、生中継されたブラームスのダブル・コンチェルトには深く頭を垂れて感じ入りました。無理をしてでも出掛ければよかったかなぁ。でも、あの女性(ひと)に逢っちゃったら……? ところでNHK-FMのスタッフ・案内役は知っているのかな、催事を円滑に運ぶため陰でどれだけのスタッフが尽力しているかを?◆

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