第2929日目 〈映りこんだ2人の影、ゆめ経験できない遣り取り。〉 [日々の思い・独り言]

 あなたの夫になりたい。
 背中から聞こえてきた声。何事、と振り返る必要はなかった。天井から床まであるガラス壁に映っていた。カップルが丸テーブルを挟んで向かい合っていた。コーヒーとフラペチーノ。
 男は前屈みになり、女性の顔を見つめてそう言った。ガラス壁に映りこむ2人に、悟られれぬよう視線を向け、よく聞こえぬ耳を傾けた。女性は両手を拳に握り、俯いていた。雰囲気の、よく似た人。
 女性が、男の方へ顔をあげ、手を伸ばした。メリー・クリスマス。◆

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