第2990日目 〈邪な願望を抑える努力。〉 [日々の思い・独り言]

 いろいろと考えてしまうのです。2度と逢うことのできない人と残された時間をどう過ごしてゆけばよいだろうか、と。抱える想いは久遠に在り、色あせたりしぼんだりはしない。況んや消えてなくなり滅びたりをや。
 今月いっぱいはここにいる、とあの女性は言った。しかし、そのあとはわからない、と。こちらを引き払い、婚約者との新しい生活を始める、とも。あなたは自分の前にまっすぐ伸びた道を歩いてゆく。が、わたくしはきっとここに立ち止まったままだ。生命活動を停めるわけにはいかないから、進むべき道はなくとも進まなければならない辛さはあるけれど。
 邪な願望を言おう、──その人を奪いたい。幸せを祈る一方で、どうにも折り合いの付けられない気持ちがそんなことを企ませる。わたくしには奪うだけの価値ある人。成文法に触れようと慣習法に反しようと、世間様が偏見と同調圧力で形成した<道徳>を敵に回そうと構わない。だからなんだ、というのだ。
 出逢う順番を間違えただけなあなたへの想いは棄てられない。どんな経緯を辿り、どんな結末を迎えたとしても、どんな誹謗中傷を浴びたとしても、わたくしはあの人のいる人生をひたすら希求してしまう。仕方のないことだ、これが嘘偽りなき本音なのだから。
 むろん、あの人の被る心の傷を癒やす必要もある。むしろこちらを最優先すべきだろう。わたくしはあなたを守る、と告げた。略奪という行為の結果としても、否、斯様な行為の結果だからこそ、わたくしはあなたを、世界中の人が敵と化しても盾となって鎧となって剣となって、あなたを守り、あなたのために戦う。満身創痍になっても構わない。
 とはいえ幸いなことにいまのわたくしは、自分のなかのあちこちからどうにか掻き集めた良識に則って、そんな悪巧みの実行を思い留まることができている。サンキャー。
 [自主削除]
 ──些かであるが不穏かつきな臭い話題になってしまった。申し訳ない。書き始めたときは特定の話題が浮かばなかったこともあり、もっと鬱々悶々とした内容になる、と思うておった……とはいえ、本稿を読み返してみると、ううむ、やはり鬱々悶々としておりますな。呵呵。
 それでは頭を切り替えよう。あの人と一緒に過ごせる残りわずかな時間を如何に悔いなく過ごすか。今生の別れの瞬間を迎えるその<時>まで、わだかまりも含みもない会話を重ねて、1つでも多くの思い出をあの人から貰うか。あちらがそれをどう思っているか判じかねるが、すくなくともわたくしはこれからも、いままでと同じようにあの人のことを第一に考えて行動しよう。◆

共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。