第3140日目 〈『ラブライブ!スーパースター!!』第5話;かのんたちが訪れた島、神津島にわたくしも行きたい。〉 [『ラブライブ!スーパースター!!』]

 すみれ:この先の島も東京なんて、ちょっと信じられないわね。
 かのん:そして、そこでもスクールアイドルをがんばっている人たちがいる。すごいなぁ、スクールアイドルって。
──『ラブライブ!スーパースター!!』第5話「パッションアイランド」(15分20秒)より


 恒例の合宿回かと思いきや第5話は、まさかのライヴ遠征回となりました。しかも向かう先は神津島であります。
 竹芝客船ターミナルから夜行の大型客船で最大9時間55分といいますから、23時に出港した場合、神津島着は翌朝8時15分。これを海外に移し替えると、羽田空港からモスクワシェレメーチエヴォ国際空港までの所要時間と大差ない(約10時間10分)。
 うーん、遠いといえば遠いけれど、同じ日本だし、夜行の客船なら寝てれば着く、朝目が覚めたら島は目と鼻の先なわけだから、モスクワに行くよりは気持ちの上でも感覚の上でもやはり、近いというべきか。
 そもかのんたちが神津島くんだりまで出かけたのは、サニーパッションから島起こしイヴェントの一環であるライヴに招待されたからでした。港でサニパの2人に出迎えられたかのんたちは、悠奈の家が経営すると思われる民宿に荷物を置いたあと、島の名所めぐりに繰り出します。それは悠奈の発案でしたが、どうしてもわたくしはわずかな微笑と共にここで回想せざるを得ないのです。
 なにを、ですって? μ’sの合宿回ですよ。殊第1期第10話「先輩禁止!!」に於ける、あの海未ちゃんのドヤ顔と共に披露されたトレーニングメニューに恐れをなし、脱走を企てた<3バカトリオ>の脱兎の如き行動力と、呆れてそのまま(なし崩し的に)海辺での戯れに雪崩れこんだ他メンバーの活き活きとした表情を──『けいおん!』にも同じシチュエーションがありましたね──。
 もはやデジャヴなんてものではありません。が、悠奈たちの目的の1つが観光地になっている地元の案内、となれば、かのんたちが島での遊びを満喫することに、なんの理由がいりましょうか。
 わたくしも作中で描かれた名所各地を探しながら神津島観光協会、東海汽船のHPで紹介される神津島のあちこちを閲覧してまわっていて、すっかりこの島のファンになってしまったことを、あらかじめ告白しておきたいと思います。あとで触れますが、やはりこの島が天体観測で人気の島、というあたりがポイント高いかな。
 かのんたちが飛び込みを怖じ気づいた飛び込み台。それは赤崎遊歩道にある飛び込み台のことでして、作中でも描かれる通り、高い土地込み台と低い飛び込み台がある。『LLSS』では低い方からは小さい女の子が飛びこむ。それをしっかり見ているかのんの動き(16分33秒)が個人的にはツボ。足がカクッと開いていて、目が点になっている。
 ロングショットでの作画のため、こうなるのは当然なのですが、なんともいえぬ風情を漂わせた一コマでありました。こうした細かな、小さな描写がキチンとされていると無暗に嬉しくなる者なのであります、わたくしは。
 神津島観光協会のサイトでは「足がつかない岩場ですので小さなお子様連れの方は十分気を付けてください」とある。作中では地元の子と思しき女の子が躊躇なく低い飛び込み台から飛びこんでいるが、んんん、地元の子に関してはもう馴れているからノー・プロブレム、というところ?
 参考までに、前後で交わされたかのん、可可、すみれの会話を再現しておきます。16分35秒からの者となります。曰く、──
 かのん:いいなぁ、私もあっちにしよう、っと。
 すみれ:センターは、誰?
 かのん:私、かな?
 すみれ:じゃあ、お手本見せなさいよ!
 かのん:(すみれと可可に振り返りながら)私……だがいどごろぎらい~。
 悠奈:いいから、行く行く~!
 かのん:助けてー!! う゛わー!!!
 →かのん落下、かのんの手を取ろうとしていた可可とすみれもあえなく落下。悠奈は普通に飛びこむ。それを、先に海のなかにいた摩央と低い方から飛びこんだ女の子、遊歩道から親子連れが眺めている。
 摩央:飛び込みというより、落下ね。
──と。
 アフレコ現場はきっと、とっても和気あいあいとしていて、笑いの絶えない、アドリブの玉手箱のような光景なのだろうなぁ。特に澁谷かのん役の伊達さゆり。声優デビューとは思えぬ程の演技力といえます。声の表情や色味の付け方、瞬時のトーンの切り分けなど、経歴を聞いていなかったら「もう何年も活動している方なのだろうな」と錯覚してしまうぐらいの、尋常でないレヴェルの人なのですよね。
 さて、まだ夜間勤務明けの原稿執筆に馴れていないため、もう眠くて眠くて仕方ない。為、前述した天体観測のお話だけ簡単に済ませて筆を擱くことといたします。でもこれはけっして手抜きとかそんな類のことではない──顧みれば、この2つの話題だけきちんと書ければ本望、と思うていた部分もあるゆえ擱筆の判断を下した次第(序でにいえば本稿のお披露目が1時間遅くなったのは、書きながら寝てしまったがゆえでもありました)。
 身内の影響で子供の頃から星空を仰ぐことは大好きでした。仕事の帰りに神社の境内やマンションの広場でぼんやり夜空を見あげて、1個1個星座を探していったり、人工衛星の流れる様を眺めたり、メガネで矯正する視力で何等星まで見えるか目を凝らしたりすることには、いまでも無上の喜びと感じております。
 実はわたくしが長野県によく足を運ぶ理由の1つは、この天体観測にあります。近所の写真店の親爺が主催する星空撮影のツアーに参加させてもらって出かけた阿智村、そこで知り合った方に誘われた美ヶ原、フィールドワークの帰り道に案内された伊那の勝間薬師堂、奥方様と独身時代に訪れた小諸の高峰高原などがいちばん思い出の深いところに残っております。
 それはさておき、かのんたちが露天風呂に入りながら見あげた夜空は、アニメだから、というばかりではなく、本当に美しかった。実際に伊豆諸島に住んでいたバイト時代の同僚に聞くと、まさにあんな風に見られるようですね。かれは毎晩、あんな夜空を見あげていたのですから、羨ましい限りであります。
 第5話17分39秒からの会話であります。曰く、──
 かのん:わあ、綺麗。
 すみれ:こんなに星があるなんて。
 摩央:この島は天体観測にも向いているのよ。
 可可:空が輝いてます。
──と。
 わたくしはこの、可可の台詞を実際に自分の目で見たい、確かめたい、思い出として焼きつけたい、という思いから神津島行きを計画し、いまから実際に島を訪れる日が来るのを愉しみにしているのであります。いつ? ……いまでしょ、といいたいところですが、それは無理。奥方様がぶじ出産を終えて、母子ともに健康、旅行しても大丈夫なぐらいになったら、ですね。
 そのときは是非神津島を、かのんたちが歩いた場所を、あとを慕うようにして歩きたいなぁ。◆

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