第3177日目 〈次に読む本を選ぶ愉しみと悩み。〉 [日々の思い・独り言]

 遅蒔きながら本ブログで宣言したことが、エンジンのかかるようになったきっかけのようだ。残り3ヶ月の読書消化の話である。
 藤沢周平『冤罪』を読み終えた。さて次は……と考えているいまこの瞬間が、楽しくて仕方ない。のだが……『たそがれ清兵衛』を予定していたが、この期におよんで躊躇っている。
 これまで雑誌に発表された順番に藤沢作品を──短編に限ってだが──読んできた。架蔵するうちではたしかに『冤罪』の次は『たそがれ清兵衛』になるのだが、既に<未刊行初期短編集>と銘打ち、「溟い海」でデビューする以前の作品を集めた文庫、『無用の隠密』を架蔵してしまっている以上、こちらを先に読んでから『たそがれ清兵衛』へ移るべきなのではないか、と考えこんでしまっているのだ。
 なんとも幸福な悩みである。のんきな悩みである。休みの半日、解説へ目を通したり、積み重なった本の山を切り崩しながら寝転がって、明日から読む本を選んでいる自分は、きっと何者にも況して今日この瞬間をお気楽に過ごしている人だ。
 そうして困ったことにこの悩み、本稿を認めている23時29分になってもまるで解決する様子がない。
 『たそがれ清兵衛』を先にした場合、『無用の隠密』はいちばん最後にまわされる1冊となる。どっちにしろ読むんじゃん、とかいわないでほしい。律儀に(?)初出順に読んできたこちらにだって意地がある。原則を崩すことを是とするか否か、この判断がわたくしには難しい。◆

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