第3251日目 〈「マカバイ記 一」にしばしのお別れを。〉 [マカバイ記・一(再々)]

 ガムシャラに「一マカ」再々読に精を出していたら、もう他のことは殆ど手着かずになってしまった。わが悪癖の一である。『一茶』を読むのはどんどん間遠になって、田舎に一寸した用事ができてその往復の車中で巻を開いたのはなんと、1週間ぶりであったという為体。
 それだけではない。本稿第一稿を書きつけているモレスキンの方眼ノートは「一マカ」読書ノートが軌道に乗ってきた頃からぴったり1カ月、使っていなかった。ようやく(なんとか)1つの形にまとめあげられた時代小説のプロットは、その後まるで顧みることなく今日へ至ってしまっている。それは奈穂と脩二郎てふ夫婦のお話だ。ほではなくおである。どれだけ「一マカ」再々読に夢中になり、精出し励んでいたかの証となっていないだろうか。 
 〈「一マカ」を読み直してノートを作ります、本ブログにお披露目します〉サギに手を染めて、もう何年になるのかな。白状すれば、本当に再々読がかなって最後まで息切れすることなく、毎日の数時間をこれに費やすことができるなんて、わがことながらまったく信じていなかった。こんな文章を綴る日が来ることをいちばん疑っていたのは、わたくし自身である。
 そう、たびたび引き合いに出してきた『旧約聖書続編 スタディ版 新共同訳』がなかったら、きっと再々読の作業へ乗り出したりはしなかった。前回の再読でも頼りにしたはずなのだが、今回程その恩恵に与り、自分なりに能う限り活用したことはなかった。ノートがいまみな様の目に触れるような形で世にあるのは、『スタディ版』から多くの気附きや発見、疑問などに大きく触発されてのことに他ならない。いやはや、『スタディ版』様々じゃ。念仏唱えて寿いちゃろ。
 その一方で、再読のとき役に立つだろう、参考することもあるだろう、と思うて買いこんでいた──時に巻を開いてページに目を曝すこともあった、といい換えてもよい──秦剛平『旧約聖書続編講義』(リトン 1999/11)と榊原康夫『旧約聖書続編を読む』(聖恵授産所出版部 1999/04)を参考文献として開くことはまずなかった。むしろ、じゅうぶん予想できたことだが、ローマやギリシア、オリエントの歴史や考古学、文学、史書などを傍らに置くことの方が多かった、と記憶する。
 たぶん、あらかじめ<歴史>に主軸を置いて<神学>には一切踏みこまない、と決めていたせいだろう。この方針を守っていなかったら、或いは神学に秋波を送るようなことがあったらば、此度の再々読もかならずや挫折していたに相違ない。
 ──ここから先は、「一マカ」再々読ノートのテキストと、ノート作成にあたり直接益を得た参考文献の一覧である。殆どが過去に、感想のなかで触れたものになるが、改めてここに整理しておきたい。
 ◌テキスト
 聖書 旧約聖書続編つき
 ◌参考文献(4冊目から順不同)
 旧約聖書続編 スタディ版 新共同訳
 フランシスコ会訳聖書
 聖書協会共同訳
 インドロ・モンタネッリ/藤沢道郎・訳『ローマの歴史』(中公文庫 1996/05改版)
 エルンスト・H・ゴンブリッチ/中山典夫・訳『若い読者のための世界史』(中公文庫 2012/04)
 村川堅太郎・長谷川博隆・高橋秀『ギリシア・ローマの盛衰』(講談社学術文庫 1993/06)
 小川英雄・山本由美子『世界の歴史4 オリエント世界の発展』(中央公論新社 1997/07)
 桜井万里子・本村凌二『世界の歴史5 ギリシアとローマ』(中央公論新社 1997/10)
 バリー・J・バイツェル/山崎正浩・他訳『聖書大百科 普及版』(船本弘毅・日本語版監修 創元社 2013/10)
 加藤隆『旧約聖書の誕生』(ちくま学芸文庫 2011/12)
 山折哲雄『聖書時代史 旧約篇』(岩波現代文庫 2003/02)
 長谷川修一『聖書考古学』(中公新書 2013/02)
 笈川宏一『物語 エルサレムの歴史』(中公新書 2010/07)
 S.ヘルマン&W.クライバー/泉治典&山本尚子・訳『聖書ガイドブック』(教文館 2000/09)
 S.ヘルマン&W.クライバー/樋口進・訳『よくわかるイスラエル史』(教文館 2003/02)
 土岐健治『はじめての死海写本』(講談社現代新書 2003/11)
 ミルトン・スタインバーグ/山岡万里子&河合一充・訳『ユダヤ教の基本』(手島勲矢・監修 ミルトス 2012/04)
 ニコラス・デ・ラーンジュ/柄谷凛・訳『ユダヤ教入門』(岩波書店 2002/02)
 エーミール・シューラー/小河陽・訳『イエス・キリスト時代のユダヤ民族史』第1巻(教文館 2012/12)
──以上である。要するに、最初に読んだときに参考とした文献の半分以上をふたたび利用したわけである。
 最後にこれまた蛇足だが、「一マカ」再々読ノートの執筆進捗を書き写して終わりとする。
 一マカ:1  2021年11月16日 00時07分
 一マカ:2  2021年11月16日 17時29分
 一マカ:3  2021年11月17日 21時00分
 一マカ:4  2021年11月18日 21時04分
 一マカ:5  2021年11月20日 18時02分
 一マカ:6  2021年11月22日 00時37分(21/11/21-)
 一マカ:7  2021年11月23日 00時13分(21/11/22ー 満腹の眠気と闘いながら、約2時間ちょっと、これを草す)
 一マカ:8  2021年11月23日 22時23分
 一マカ:9  2021年11月24日 20時28分
 一マカ:10  2021年11月25日 20時23分
 一マカ:11  2021年11月29日 01時10分(21/11/28-)
 一マカ:12  2021年11月29日 15時00分
 一マカ:13  2021年12月02日 00時00分(21/12/01-)
 一マカ:14  2021年12月02日 13時37分
 一マカ:15  2021年12月04日 19時26分
 一マカ:16  2021年12月05日 00時00分~2021年12月5日 00時50分(感想;2021年12月05日 01時09分)
──これが各章第一稿の執筆日である。このタイミングでエッセイは書いていない。
 そうしてお披露目原稿の仕上がりの日時が、──
 第3234日目 〈「マカバイ記 一」〈前夜〉〉 2021年12月08日 14時10分
 第3235日目 〈マカバイ記 一・第1章with友情の死、について。〉 2021年12月09日 02時33分;本文・感想改訂 2021年12月09日 03時26分;エッセイ執筆
 第3236日目 〈マカバイ記 一・第2章with渡部昇一『ドイツ留学記』他の復刊を求めます。〉 2021年12月09日 15時33分;本文・感想改訂 2021年12月09日 15時50分;エッセイ執筆
 第3237日目 〈マカバイ記 一・第3章with天に召されても幸せでいられる人。(つぶやき・なう)〉 2021年12月09日 23時44分;本文・感想改訂 2021年12月09日 23時52分;エッセイ執筆
 第3238日目 〈マカバイ記 一・第4章with『LoveLive!Days ラブライブ!総合マガジン』を買いました/読みました。〉 2021年12月11日 02時05分;本文・感想改訂 2021年12月11日 02時44分;エッセイ執筆
 第3239日目 〈マカバイ記 一・第5章with渡部昇一の本を捜索中。〉 2021年12月11日 16時30分;本文・感想改訂 2021年12月11日 16時46分;エッセイ執筆
 第3240日目 〈マカバイ記 一・第6章withイエスは<人生の永遠の同伴>。〉 2021年12月11日 21時13分;本文・感想改訂 2021年12月11日 21時27分;エッセイ執筆
 第3241日目 〈マカバイ記 一・第7章withクレオパトラについてメモを書いていました。〉 2021年12月13日 01時20分;本文・感想改訂 2021年12月13日 01時50分;エッセイ執筆
 第3242日目 〈マカバイ記 一・第8章with10数年振りにお迎えする全11巻の歴史書。〉 2021年12月13日 18時46分, 2021年12月13日 23時24分;本文・感想改訂 2021年12月14日 00時22分;エッセイ執筆
 第3243日目1/2 〈マカバイ記 一・第9章with S.K原作『チェペルウェイト』放送開始。〉 2021年12月14日 18時32分;本文改訂 2021年12月15日 02時31分;感想改訂及び執筆 2021年12月15日 03時19分;エッセイ執筆
 第3244日目 〈マカバイ記 一・第10章with蔵書を作りあげてゆく喜び〜ギボンが届いた。〉 2021年12月15日 19時44分;本文・感想改訂 2021年12月16日 02時16分;エッセイ執筆
 第3245日目 〈マカバイ記 一・第11章withセネカの言葉、ストア派を読んだ一昨年の晩秋。〉 2021年12月16日 16時37分;本文・感想改訂 2021年12月17日 00時27分;エッセイ執筆
 第3246日目 〈マカバイ記 一・第12章with簡単に今年を総括してみた。〉 2021年12月17日 19時38分;本文・感想改訂 2021年12月17日 21時28分;感想補訂(カフェナタ、ハディド) 2021年12月18日 01時17分;エッセイ執筆
 第3247日目 〈マカバイ記 一・第13章with<昭和から平成>へ〜伊勢佐木モールの場合。〉 2021年12月19日 00時49分;本文・感想改訂 2021年12月19日 01時27分;エッセイ執筆
 第3248日目 〈マカバイ記 一・第14章with信仰について。【つぶやき・なう】〉 2021年12月19日 17時05分;本文・感想改訂 2021年12月19日 17時11分;エッセイ執筆
 第3249日目 〈マカバイ記 一・第15章with聖書の舞台に行ってみたい。〉 2021年12月20日 20時38分;本文・感想改訂 2021年12月21日 00時28分;エッセイ執筆
 第3250日目 〈マカバイ記 一・第16章with「一マカ」読了のご挨拶。コロッケの本、1年前の読書。〉 2021年12月21日 23時34分;本文改訂 2021年12月22日 00時10分;感想改訂 2021年12月22日 00時41分;エッセイ執筆
──となる。煩雑にして見づらい部分もあるが、ご寛恕願う次第である。
 これで積年の宿願の1つは果たされた。「マカバイ記 二」の再読は? と訊かれたけれど、予定していません、とお答えしておく。「エズラ記(ラテン語)」はもうね、予告してしまったので再読します。正直なところ、「出エジプト記」後半から始まり「レビ記」を核とする法律、掟、祭儀次第、については今一度読み直したい気持ちはあるものの、それがそのままノートに直結するかは不明だ。それとは別に、4つの福音書と「使徒言行録」、4大書簡は読み直しておきたい、ノートを新たに作成したい、という気持ちはある。
 これ以上はいわない。トラタヌになるばかりかもしれないから。
 「マカバイ記 一」再々読ノートに関する文章は、本稿でひとまず終わりとする。
 毎日長いものを読んでくださって、本当にありがとうございました。◆

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