第3568日目 〈歴史書を読む楽しみが復活した。〉 [日々の思い・独り言]

 読書感想文こそまだ書いていないが『恋愛名歌集』を読了したことで、ようやく途中で終わっていた本の続きに取り掛かれる。外出の際はリュックに入れたりお伴にしていたのが、いつしかずっと机の上へ置きっぱなしになり、ちら、と目をそちらへやるたび胸のどこかがチクリと痛むのを感じていた1冊。
 事情や動機がどうあれ、通勤時に読む本が、タイミングよく無くなったのは、大仰にいえば慶賀である。だってこれで心おきなく、読むのを途中で止めていた歴史書に戻れるんだから。正直にいうとこの2ヶ月ばかり、その本を開いたことはただの1度もない。
 為、すんなりと本のなかの世界に戻ってゆけるか、すこぶる不安でならなかった。けれども──行きの電車のなか、昼休憩の際、進むページはわずかだけれど、赤穂義士の討ち入り事後の記録へ没頭できたのだ。吉良邸周辺の屋敷や援助者たちの動向が史料を通じて、殺伐としたオフィスの一角に、人の揺られる通勤電車のなかに、生彩に甦ってきたのである。
 メモをまだ取っていない章があるから、近日中に読書一旦中断の憂き目には遭うだろう。が、それでも習慣とリズムを取り戻した今後は、牛歩の如くスローペースながら着実に前に進み続けられるに相違ない。歴史書を読む愉しみ、復活。
 けれど──講談社学術文庫が『近世日本国民史』を全点文庫化してくれていたら、時事通信社版本巻100冊を購入する気持は失せていたろうなぁ(総索引と付録の巻は、別に買えば良い)。◆

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