第0134日目 〈申命記第1章:〈はじめに〉、〈主の命令と意志〉他〉 [申命記]

 本日から(旧約)聖書の読書ノート(なのか?)は、<モーセ五書>の最後、申命記に入ります。
 「申命記」はいうなれば、「出エジプト記」から「民数記」までに語られ定められた主の言葉と規定を回想した書物であり、大雑把に片付けるならばこれまでのまとめであります。
 そういう意味では、割に取っつきやすく、わかりやすい書物といえましょう。
 では、始めましょう。

 申1:1-5〈はじめに〉
 荒れ野をさまようよう定められた最後の年、即ち第四十年の第十一の月の一日、ヨルダン川東岸域の荒れ野でモーセは主の言葉を民へ伝える。

 申1:6-8〈主の命令と意志〉
 これより此処を立ち、アモリ人の土地やネアブの沿岸を通ってカナン人の土地、レバノン山、ユーフラテス川を目指せ。
 「主が先祖アブラハム、イサク、ヤコブに、彼らとその子孫に与えると誓われた土地を取りなさい。」(申1:8)
 【さんさんかメモ:即ちカナン侵攻の命が下されたのです】

 申1:9-18〈役職者の任命〉
 人口が増えてしまい、細部へ目を配ることができなくなったモーセ。彼はいった。
 自分に代わって、各部族は特に優れたものを選んで長とし、千人隊長、百人隊長、五十人隊長、十人隊長に統括させた。

 申1:19-33〈偵察隊の報告と民の不信〉
 アモリ人の土地を偵察した一行の報告を聞き、民は動揺し、主への不信を露わにした。
 モーセはそんな彼らの説得を試みる。

 申1:34-46〈主の怒りと民の不服従〉
 主はいった。われに逆らう諸民よ、荒れ野をさまよい続けよ。汝らは子の世代になってようやくカナンの地へ入ることができる。
 また、主の言葉に反して敵を討ちにいった衆がいた。彼らは待ち伏せにあって討たれ、滅びた。許しを乞う民の嘆きに、主は耳を傾けようとしなかった。

 旧約聖書の神は残酷で無慈悲だ、と以前に書いた記憶がありますが、ダンセイニ卿が書いたファンタジー短編に登場する神も性質はまったく同じ。
 卿は文体の範を欽定訳聖書に取ったそうですが、内容(神の扱い方)についても影響を受けたんだろうな、とふと感じた次第であります。
 ダンセイニ卿の短編集はファンタジー短編のすべてが河出文庫にて入手可能。ちくま文庫とハヤカワ文庫にもあり。二月が過ぎれば学生さんは春休み。まぁ、読んでみるのもいいんじゃない? “三大ファンタジー”たる『ロード・オブ・ザ・リング』(未だに抵抗があるな。やっぱり『指輪物語』でないと)や『ゲド戦記』、『ナルニア国物語』、そして、『ハリー・ポッター』の真の原点ですぞ。



 ポオ読了。キングへ戻る。いまは『回想のビュイック8』でございます。◆

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