第0203日目 〈ヨシュア記第19章:〈シメオン族〉、〈相続地の配分を終わる〉他〉 [ヨシュア記]
ヨシュア記第19章です。
ヨシュ19:1-9〈シメオン族〉
二番目のくじで嗣業の土地を割り当てられたのは、シメオン族であった。
彼らの嗣業の土地は理由あって、ユダ族の嗣業の土地(ヨシュ15:1-12)のなかに設けられた。というのも、ユダ族へ与えられた地が多すぎたので、シメオン族の嗣業の土地がそこへ与えられたのである。
地内の他の町はベエル・シェバ、バラなどユダ族と一部重複。市内で分割、それぞれに統治されていたのでしょう。嘗てのベルリンや今日のエルサレムのように。
東部には既述の町の他ハツァル・シュアルを擁する13(14)の町とそれに属する村が、西部にはエン・リモンを擁する4つの町とそれに属する村が、それとその周辺、バアラト・ベエル、ラマト、ネゲブへ至るすべての村が、シメオン族の嗣業の土地のなかにある。
彼らの嗣業の土地の境界線は明記されていないが、ユダ族の土地のほぼ中央部一帯、即ち塩の海(死海)とベリシテ平野にはさまれた地域と想像できる。
ヨシュ19:10-16〈ゼブルン族〉
三番目のくじで嗣業の土地を割り当てられたのは、ゼブルン族であった。
彼らの嗣業の土地はマナセの半部族の土地(ヨシュ17:1-13)の北側にあり、東はイサカル族(ヨシュ19:17-23)とナフタリ族(ヨシュ19:32-39)に接し、西はアシェル族(ヨシュ19:24-31)に接する。サリドという町をその中心とする。
ベツレヘムを擁する12の町とそれに属する村がある。
ヨシュ19:17-23〈イサカル族〉
四番目のくじで嗣業の土地を割り当てられたのは、イサカル族であった。
彼らの嗣業の土地はマナセの半部族の土地(ヨシュ17:1-13)の北側にあり、北はナフタリ族(ヨシュ19:32-39)、北西はゼブルン族(19:10-16)に接し、東境はキネレト湖から流れるヨルダン川であった。その中央にイズレエル平野がある。
イズレエル、シオンを擁する16の町とそれに属する村がある。
ヨシュ19:24-31〈アシェル族〉
五番目のくじで嗣業の土地を割り当てられたのは、アシェル族であった。
彼らの嗣業の土地はマナセの半部族の土地(ヨシュ17:1-13)の北側にあり東はナフタリ族(ヨシュ19:32-39)とゼブルン族(ヨシュ19:10-16)に接し、西は大海(地中海)に面した、縦に細長い土地で、北端は大シドン(ヨシュ11:8)を望む。
マフラブを擁する12の町とそれに属する村がある。
ヨシュ19:32-39〈ナフタリ族〉
六番目のくじで嗣業の土地を割り当てられたのは、ナフタリ族であった。
彼らの嗣業の土地はイサカル族の土地(ヨシュ19:17-23)の北側にあり、西はゼブルン族(ヨシュ19:10-16)とアシェル族(ヨシュ19:24-31)に接し、東境はダン族の第二の嗣業の土地(ヨシュ19:40-48,特に19:47)とその南方にある湖(現在の地図では見られない)とキネレト湖と、その双方を結んで流れる川である。
ハツォル、ケデシュなどを擁する19の町とそれに属する村がある。
ヨシュ19:40-48〈ダン族〉
七番目、つまり最後のくじで嗣業の土地を割り当てられたのは、ダン族であった。
彼らの嗣業の土地はユダ族の土地(ヨシュ15:1-12)の北側にあり、東はベニヤミン族(ヨシュ18:11-28)、北はエフライム族(ヨシュ16:4-10)に接し、西は大海に面す。
ティムナを擁する18の町とそれに属する村(但しティンデル・ヨシュア記では「アゾル」の既述なく17の町となる。なお、アゾルは70人訳の写本に記述あると雖も、マソラ本文にはそれ無き由)がある。
━━しかしながら後年、ダン族は土地を奪われ、ずっと北のレシェム(ナフタリ族の土地とヨルダン川東岸にいるマナセの半部族の土地の間にあり、キネレト湖の上にあった無名の湖の北方に広がる地域)を攻めて滅ぼし、ここを自分たちの第二の嗣業の土地とした。その折にレシェムからダンと改められた。
ヨシュ19:49-51〈相続地の配分を終わる〉
こうして嗣業の土地が与えられたのである。各部族はヨシュアに、自分たちの嗣業の土地の一部を贈った。
ヨシュアは主の命令に従って、エフライム族の土地の中央丘陵にあるティムナト・セラ(シケムの南西の町キルベト・ティブネ)に町を建てて住まい、後にそこへ葬られた。
土地の配分はシロにある臨在の幕屋、主の前でヨシュアと祭司エルアザルがくじ引きで行い(ヨシュ14:1)、ダン族とヨシュアへの配分を以て終了した(ヨシュ19:51)。
「レビ記」で見た“律法”と、ここ「ヨシュア記」他で見た“地理”は腰を据えて読むよりない、でもわかって読むと無類に面白い箇所である、と事ここに至ってようやく自信を持って言い切ることができるようになりました。
地図を開いて注釈書を繙き、と作業はぐんと増えたものの、元来の地理好き・歴史好きが幸いしてとても楽しく読むことができた、と告白しておきます。
ノートに「70人訳」と「マソラ本文」とありますが、今後も出てくるかもしれないので、簡単に説明しておきますと、━━
・マソラ本文;旧約聖書(ヘブライ語聖書)の原典は、マソラ(「継承」イ)学者と呼ばれるユダヤ教の聖書学者たちが残したもので、今日各地にその写本が伝わって活用されています。それに基づいたのが、「マソラ本文」であります。
・「70人訳」;本来なら「七十人」と変換すべきなのでしょうが、横書きだとこちらの方が据わりがいいので……。こちらは紀元前3-2世紀にヘブライ語原典から翻訳されたギリシア語訳であります。新約聖書で旧訳の内容に触れる場合、このギリシア語訳/70人訳に拠った、とのこと。最古の写本といって過言ではないのでしょう。
『銀河ヒッチハイクガイド』を観ました(260ch 洋画シネフィル・イマジカ)。何十回目?
奇想天外なストーリー。シュールな世界観、ユニークな設定。小技の効いたギャグ。一筋縄ではいかないキャラクター。どれも好きです。
博士、おいらも海岸線を造りたいです。そちらがフィヨルドで賞を受けたなら、こちらは三陸海岸のリアス式海岸をちまちま造って、ちっちゃい賞をもらいます。
加えてボヤキ節炸裂のマーヴィンがねぇ、途轍もなくかわいくて、すっとぼけていて良いのです。おいらのなかでは、青色ネコ型ロボットと双璧をなすロボット。
この映画について書くなら、この三つの文句を欠いてはならぬ。つまり、━━
♪さよなら、魚をありがとう♪ So Long, and Thanks For All The Fish.
どんなときもタオルを忘れるな
慌てるな Don't Panic!
原作は河出文庫からシリーズ全作(全三部全五冊)が邦訳されています。読むべし。
ダグラス・アダムスは物故しましたが、その世界は不滅です。◆
ヨシュ19:1-9〈シメオン族〉
二番目のくじで嗣業の土地を割り当てられたのは、シメオン族であった。
彼らの嗣業の土地は理由あって、ユダ族の嗣業の土地(ヨシュ15:1-12)のなかに設けられた。というのも、ユダ族へ与えられた地が多すぎたので、シメオン族の嗣業の土地がそこへ与えられたのである。
地内の他の町はベエル・シェバ、バラなどユダ族と一部重複。市内で分割、それぞれに統治されていたのでしょう。嘗てのベルリンや今日のエルサレムのように。
東部には既述の町の他ハツァル・シュアルを擁する13(14)の町とそれに属する村が、西部にはエン・リモンを擁する4つの町とそれに属する村が、それとその周辺、バアラト・ベエル、ラマト、ネゲブへ至るすべての村が、シメオン族の嗣業の土地のなかにある。
彼らの嗣業の土地の境界線は明記されていないが、ユダ族の土地のほぼ中央部一帯、即ち塩の海(死海)とベリシテ平野にはさまれた地域と想像できる。
ヨシュ19:10-16〈ゼブルン族〉
三番目のくじで嗣業の土地を割り当てられたのは、ゼブルン族であった。
彼らの嗣業の土地はマナセの半部族の土地(ヨシュ17:1-13)の北側にあり、東はイサカル族(ヨシュ19:17-23)とナフタリ族(ヨシュ19:32-39)に接し、西はアシェル族(ヨシュ19:24-31)に接する。サリドという町をその中心とする。
ベツレヘムを擁する12の町とそれに属する村がある。
ヨシュ19:17-23〈イサカル族〉
四番目のくじで嗣業の土地を割り当てられたのは、イサカル族であった。
彼らの嗣業の土地はマナセの半部族の土地(ヨシュ17:1-13)の北側にあり、北はナフタリ族(ヨシュ19:32-39)、北西はゼブルン族(19:10-16)に接し、東境はキネレト湖から流れるヨルダン川であった。その中央にイズレエル平野がある。
イズレエル、シオンを擁する16の町とそれに属する村がある。
ヨシュ19:24-31〈アシェル族〉
五番目のくじで嗣業の土地を割り当てられたのは、アシェル族であった。
彼らの嗣業の土地はマナセの半部族の土地(ヨシュ17:1-13)の北側にあり東はナフタリ族(ヨシュ19:32-39)とゼブルン族(ヨシュ19:10-16)に接し、西は大海(地中海)に面した、縦に細長い土地で、北端は大シドン(ヨシュ11:8)を望む。
マフラブを擁する12の町とそれに属する村がある。
ヨシュ19:32-39〈ナフタリ族〉
六番目のくじで嗣業の土地を割り当てられたのは、ナフタリ族であった。
彼らの嗣業の土地はイサカル族の土地(ヨシュ19:17-23)の北側にあり、西はゼブルン族(ヨシュ19:10-16)とアシェル族(ヨシュ19:24-31)に接し、東境はダン族の第二の嗣業の土地(ヨシュ19:40-48,特に19:47)とその南方にある湖(現在の地図では見られない)とキネレト湖と、その双方を結んで流れる川である。
ハツォル、ケデシュなどを擁する19の町とそれに属する村がある。
ヨシュ19:40-48〈ダン族〉
七番目、つまり最後のくじで嗣業の土地を割り当てられたのは、ダン族であった。
彼らの嗣業の土地はユダ族の土地(ヨシュ15:1-12)の北側にあり、東はベニヤミン族(ヨシュ18:11-28)、北はエフライム族(ヨシュ16:4-10)に接し、西は大海に面す。
ティムナを擁する18の町とそれに属する村(但しティンデル・ヨシュア記では「アゾル」の既述なく17の町となる。なお、アゾルは70人訳の写本に記述あると雖も、マソラ本文にはそれ無き由)がある。
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ヨシュ19:49-51〈相続地の配分を終わる〉
こうして嗣業の土地が与えられたのである。各部族はヨシュアに、自分たちの嗣業の土地の一部を贈った。
ヨシュアは主の命令に従って、エフライム族の土地の中央丘陵にあるティムナト・セラ(シケムの南西の町キルベト・ティブネ)に町を建てて住まい、後にそこへ葬られた。
土地の配分はシロにある臨在の幕屋、主の前でヨシュアと祭司エルアザルがくじ引きで行い(ヨシュ14:1)、ダン族とヨシュアへの配分を以て終了した(ヨシュ19:51)。
「レビ記」で見た“律法”と、ここ「ヨシュア記」他で見た“地理”は腰を据えて読むよりない、でもわかって読むと無類に面白い箇所である、と事ここに至ってようやく自信を持って言い切ることができるようになりました。
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・マソラ本文;旧約聖書(ヘブライ語聖書)の原典は、マソラ(「継承」イ)学者と呼ばれるユダヤ教の聖書学者たちが残したもので、今日各地にその写本が伝わって活用されています。それに基づいたのが、「マソラ本文」であります。
・「70人訳」;本来なら「七十人」と変換すべきなのでしょうが、横書きだとこちらの方が据わりがいいので……。こちらは紀元前3-2世紀にヘブライ語原典から翻訳されたギリシア語訳であります。新約聖書で旧訳の内容に触れる場合、このギリシア語訳/70人訳に拠った、とのこと。最古の写本といって過言ではないのでしょう。
『銀河ヒッチハイクガイド』を観ました(260ch 洋画シネフィル・イマジカ)。何十回目?
奇想天外なストーリー。シュールな世界観、ユニークな設定。小技の効いたギャグ。一筋縄ではいかないキャラクター。どれも好きです。
博士、おいらも海岸線を造りたいです。そちらがフィヨルドで賞を受けたなら、こちらは三陸海岸のリアス式海岸をちまちま造って、ちっちゃい賞をもらいます。
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この映画について書くなら、この三つの文句を欠いてはならぬ。つまり、━━
♪さよなら、魚をありがとう♪ So Long, and Thanks For All The Fish.
どんなときもタオルを忘れるな
慌てるな Don't Panic!
原作は河出文庫からシリーズ全作(全三部全五冊)が邦訳されています。読むべし。
ダグラス・アダムスは物故しましたが、その世界は不滅です。◆
タグ:聖書 ヨシュア記