第0227日目 〈士師記第6章:〈ギデオン〉1/3〉 [士師記]

 士師記第6章です。
 ここは士師記のなかでも長大な部類に入る物語、本章から第8章へまたがる挿話です。
 慣例に従って一日一章、〈ギデオン〉の物語も3日に分けてノートしてゆきます。
 都度前日、前々日の分も読み返していただければ幸いです。
 では、……、

 士6:1-40〈ギデオン〉1/3
 デボラのあとに立った士師は、ギデオンといった。
 ヨルダン川東岸のマナセ族、アビエゼルはヨアシュの末子、ギデオンである。

 デボラとバラクのあとで民が悪を行ったので、主は、今度はミディアン人の手に7年間彼らを渡した。ミディアン人はイスラエルの土地を荒らし、農作物を荒らし、命の糧となる家畜も奪い、イスラエルの民を圧迫した。
 このときに主が選んだ士師が、ギデオンである。
 まず主は自分の遣いとして一人の預言者をイスラエルのなかへ送りこみ、民に後悔させた。主の声に聞き従わなかったゆえに、いまの苦しみがあるのだ、と。
 預言者はギデオンの前に立ち、いった、「勇者よ、主はあなたと共におられます。」(士6:12)と。
 ギデオンは自分が士師として不適格者である、と抗弁したが、主/預言者はそれを諫めて諭した。
 「わたしがあなたと共にいるから、あなたはミディアン人をあたかも一人の人を倒すように打ち倒すことができる。」(士6:16)

 ギデオンはテレビンの木の下(預言者がギデオンと会った場所)に献げ物を置いた。すると岩から火がおこり、焼き尽くす献げ物がささげられたのである。預言者が主の御使いであることを、ギデオンは悟ったのである。
 「『ああ、主なる神よ。わたしはなんと顔と顔を合わせて主の御使いを見てしまいました。』主は彼に言われた。『安心せよ。恐れるな。あなたが死ぬことはない。』」(士6:22-23)
 ギデオンは町にあった異神バアルの祭壇を破壊し、アシェラ像を切り倒した。既にアモリ人の神を敬っていたイスラエルの民はこれを見て憤激したが、ギデオンの父ヨアシュの説得と檄によって静まった。
 「『あなたたちはバアルをかばって争うのか、バアルを救おうとでもいうのか。バアルをかばって争う者は朝とならぬうちに殺される。もしバアルが神なら、自分の祭壇が壊されたのだから、自分で争うだろう。』」(士6:31)
 ギデオンは父ヨアシュによってエルバアル(バアルは自ら争う)と呼ばれた。

 ミディアン人らが進軍、渡河してイズレエルの平野に陣を敷いた。
 ギデオンの許にアビエゼルが結集し、呼びかけに答えてアシェル、ゼブルン、ナフタリ、そしてマナセが合流した。
 ギデオンはイスラエルの連合軍を率いる前に、羊の毛と土を使った最後の試しを、主へ行った。主はことごとくそれに応じた。
 斯くしてギデオンは、主が本当にイスラエルを救おうとしているのだ、と知ったのである。


 ギデオンが預言者によって士師となるよう選別、数々の過程を経て士師として立ち、イスラエルを率いて、ミディアン人を中心とする枢軸軍(他アマレク人と東方諸部族)との戦いに赴く、というのが、第6章の(相当強引な)ダイジェストです。

 ここで着目したいのが、ギデオンが士師となるまでの問答と葛藤についてです。
 思い出せば、モーセのケースとよく似た構造を持っているではありませんか。モーセも出エジプトの指導者となるまでに、ギデオンと変わらぬ段階を経ておりました。
 即ち、炎のなかの顕現-自分が不適格者であることの告白-「わたしは必ずあなたと共にいる。」-主であることの証しを相手に見せる-圧政側への抵抗の狼煙を上げる、であります。
 以てモーセとギデオンをイコールで結びつけるは愚の骨頂。されどもこの近似は面白いな、と思うところであります。

 なおミディアンは、そのモーセの妻が出身者(出2:15-16,21)であり、ミディアン人をイシュマエル人とする(士8:24)ところから、創世記に出てきたイサクの異母兄弟イシュマエル(創16:15)がその始祖とされる人々。
 つまり、イスラエルとは近しい関係にある間柄ながら、たびたびイスラエル侵略を行ってきたことで専ら読者の記憶に残っているのが、彼らミディアン人であります。
 そのミディアンはアカバ湾(紅海)の東北一帯を占め、士師記第6章ではユダ族の嗣業の土地の南側一帯を占領し、その勢いは地中海沿岸のガザにまで及んだ、とのことであります。




 キムタクの新ドラいいねっ! 『MR.BRAIN』(TBS)、おいら好みのドラマです。
 まぁ、オープニングやあちこちの場面で『CSI』シリーズの影響が見られるけれど(エンディングのチョイスについても)、それでも及第点!
 もうテレ朝の人情押しつけ京都シリーズ(特に『科捜研の女』!!! 『京都迷宮案内』は例外中の例外です)や船越某主演の暑ッ苦しいだけのうるさいドラマ(連ドラ、二時間共に)は、いらない。◆

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