第0269日目 〈サムエル記上第2章2/2:〈エリに仕えるサムエル〉〉 [サムエル記・上]

 サムエル記上第2章2/2です。

 サム上2:12-36〈エリに使えるサムエル〉
 シロで祭司を務めるレビ人エリの息子たち、祭司の下働きたちは信仰を顧みず、民に蛮行を振るっていた。いけにえのための供物を掠め取って奪い、臨在の幕屋に侍る女たちと寝所を共にするなど、多くの悪とされることを行っていた。
 老いていたエリは息子たちを読んで、いった。「人が人に罪を犯しても、神が間に立ってくださる。だが、人が主に罪を犯したら、誰が取りなしてくれよう。」(サム上2:25)
 だが、息子たちは父の言葉に耳を貸さなかった。
 ゆえに、「主は彼らの命を絶とうとしておられた。」(サム上2:25)

 或るとき、神の人がエリの許を訪れて、こういった。
 「(出エジプトより前のこと)わたしは自らをあなたの先祖に明らかに示し、わたしのためにイスラエルの全部族の中からあなたの先祖を選んで祭司とし、(中略)わたしの前に立たせた。(中略)あなたはなぜ、わたしが命じたいけにえと献げ物をわたしの住む所でないがしろにするのか。なぜ、自分の息子をわたしよりも大事にして、わたしの民イスラエルが供えるすべての献げ物から最上のものを取って、自分たちの私腹を肥やすのか。」(サム上2:27-29)
 主は彼らに裁きを与える、という。
 「わたしを重んずる者をわたしは重んじ、わたしを侮る者をわたしは軽んずる。(中略)あなたは、わたしの住む所がイスラエルに与える幸いをすべて敵視するようになる。あなたの家には永久に長命の者はいなくなる。(中略)あなたの家の男子がどれほど多くとも皆、壮年のうちに死ぬ。」(サム上2:30,32-33)
 但し、と主はいった、と神の人がいった。
 「わたしはわたしの心、わたしの望みのままに事を行う忠実な祭司を立て、彼の家を確かなものとしよう。彼は生涯、わたしが油を注いだ者の前を歩む。」(サム上2:35)
 エリの家の生き残りは彼に物乞いして身を屈めるだろう、と主は言葉を結んだ、と神の人がいった。

 一方サムエルはシロにて下働きとしてエリに、主に仕えていた。母ハンナは息子のために毎年小さな上着を縫って、年に一度シロへあがるたびにサムエルにそれを与えていた。エリはそれを言祝(ことほ)ぎ、ハンナが今後も子宝を授かるよう祝福した。その後ハンナは三人の息子と二人の娘を産んだ。
 サムエルはすくすくと育ち、主にも民にも喜ばれる者となった。

 サム上2:35(引用箇所)で主がいったことに補足を加えます(なんて大それた事だろうねっ!)。
 ・「忠実な祭司」→サムエルを指します。
 ・「わたしが油を注いだ者」→後のサウル王とダビデ王を指します。
 ・「わたしが油を注いだ者の前を歩む」→サムエルが王を導くことを意味します。
 思い出していただきたいのは、サムエルが最後の士師(さばきつかさ)であり預言者であること、であります。従って彼が王を導くというのは、サムエルが今後は預言者として行動することを予告している、ということであります。
 こんな簡単なことがわかっていると、聖書を読み進む楽しみは増すと思います。



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